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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★

著者:  尾崎真理子
出版社: 筑摩書房

  1980年代以降の日本文学史をたどっていくことができます。非常に分かりやすいです。押さえておくべき作家の名がきちりきちりと押さえてあります。

  大江健三郎のノーベル賞受賞以前・以後を分け、以後の文学史についてを分析。よしもとばななと村上春樹を重視。とくに村上春樹には一章を割き、彼の遍歴を綴っています。それから、金原ひとみ、綿矢りさといった若手小説家がもたらした衝撃や、変容しつつある日本人の感性のことについても分析されています。

  「純文学」系の小説家たちのことはかなり詳細に掴むことができます。しかし、「純文学」系以外の小説家の説明にはけっこう間違いがあるし、扱いが悪い。尾崎真理子は、たとえば舞城王太郎をライトノベル作家の代表としてあげています。だけど、舞城王太郎よりも上遠野浩平や、谷川流などの方が代表的なライトノベル作家といわれているのではないか。

  舞城王太郎をライトノベル作家として扱うこと自体が多分、間違っています。いかにもラノベ系な雰囲気を漂わせているし、それらの流れを継いでいるけれど、元々は清涼院流水などを輩出したメフィスト賞から、すなわち異端的な新本格ブームからでてきた人です。

  もう少し純文学ではない作品にも目を向けてほしかった・・・ まぁ、「純文学」系や「文壇」を中心にしないとしかたないともいえます。ケータイ小説のことなどまで含めようとしたら、やっぱりおさまりがつかないだろうし。

  最後は少し走りすぎているような気もしました。一つ一つのことについて詳しく読みたい、と感じました。「70年代以降の小説は全てクズ」とか言い放つ人たちに比べて尾崎真理子は良心的ではないかと思います。ちゃんと読んでいるわけだから。ぜひ他の文芸評論も読んでみたいです。


自森人読書 現代日本の小説
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