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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★

著者:  百田尚樹
出版社: 太田出版

  天才的なボクシングセンスを持っているアホ・鏑矢は、ボクシングの闘いにおいては圧倒的な強さを誇ります。彼に敵う高校生は一人もいませんでした。一方、鏑矢の幼馴染である優等生・木樽は、初めてのデートのとき不良にボコボコにされて屈辱を味わい、ボクシングを習い始めます。最初はひ弱だったのですが徹底的な練習の結果、じょじょに強くなっていきます。2人はともに手を取り合いながら、様々なライバル達に立ち向かっていくのですが・・・

  ボクシングを描いた熱血スポコン青春小説。

  少年漫画のように面白いし、試合の描写も優れています。ボクシングの詳しいルールなどが説明される部分は読み応えがありました。

  ただし、全体的に話が出来すぎなのではないかというふうに感じてしまいました。主人公たちがとにかくかっこよすぎ。それに、練習すれば誰でもそこそこそに強くなれるというような希望的な展開には首を傾げざるを得ません。そうではないからスポーツというのは辛いのではないか。

  各々のキャラクターの掘り下げが、いかにもありがちな方向へと進んでいくことにも疑問を覚えました。直球な物語というのはかえって難しいものなのだなぁ、と実感しました。

  そういえば、事実上のヒロイン役である耀子先生の行動がよく分からなったです。そして、あまりにもリアリティに欠けているような気がしました。彼女のような教員が存在するとはとても思えないんだけど・・・ まぁ「可愛い女の子が偶然マネージャーになってくれて鏑矢と木樽の間で揺れ動く」というふうなストーリーにしたら、もう完全にあだち充の世界になってしまうから、あえて年上の女性をヒロインにしたのかも知れないけど、どちらにしろ御都合主義的な感じが拭えない・・・

  2009年第6回本屋大賞ノミネート作(5位)。


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