自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
『夜市』
大学生のいずみは、高校時代の同級生・裕司から「夜市にいかないか」と誘われ、ついていきます。すると異様な者がたくさんいて・・・ 予想外の展開が意表を突きます。第12回日本ホラー小説大賞受賞作。
『風の古道』
主人公と友達カズキは、現実から離れた道に迷い込んでしまいます。偶然出会ったレンという人に導いてもらうことにするのですが、カズキが射殺されてしまい・・・
幻想小説。
冒頭で、「学校蝙蝠」という言葉が登場した時点でうんざりしてしまいました。不思議な世界が展開されていくので楽しめますが、全体的にわざとらしくて鼻につきます。
構成、仕掛けはそれぞれ凝っていて面白いのですが、文章は荒いし、ひどいです。無理して難しい言葉を使っているのだろうと感じられるし、こなれていないのです。いかにもとってつけたようといえばいいのか。「美貌の才能」という表現などはとくに不可解。
日本ホラー小説大賞の選評者たちの絶賛は分からないでもないけど、褒めすぎではないかとも感じます。
あと、技法としてではなく、やたらと意味なく一行あけを使うところもいまいち。それをつなげなきゃ小説ではない気もします。小説ではなく、脚本としては優れているかも知れません。映像化されたら面白そうです。
読んだ作品
恒川光太郎『夜市』
恒川光太郎『風の古道』
読んでいる本
アドルフォ・ビオイ・カサーレス『脱獄計画』
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