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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★

作者:  柳広司
出版社: 双葉社

  結城中佐は日本陸軍内部に「D機関」という諜報機関を設立し、本物のスパイを育成しようとします。彼は、軍人らしくない者ばかりを集め、自分を殺すことと敵を殺すことを禁じました。死ほど目立つものはないからです。スパイというものは決して目立ってはならない、とかつてスパイだった結城中佐は考えていました・・・ 『ジョーカー・ゲーム』『幽霊』『ロビンソン』『魔都』『XX』収録。

  スパイ小説。

  非常に面白いです。「D機関」とそこに属する人たちが、とにかくかっこいいです。だけど、かっこよすぎて非現実的ではないか、と感じてしまいました。本当に天皇制を信奉しない日本人を育成する機関が存在したら、徹底的に弾圧されるのではないか。

  まぁ『ジョーカー・ゲーム』はフィクションだから無理があっても構わないし、一種の思考実験のようで面白い気もしますが、どうせだったらもう少し現実味をもたせてほしかったです。まぁ、、説明すればするほど逆に嘘みたいになってくるかも知れないから、さっくりとした説明のみでも良いのかも知れないけど。

  あとは、影の黒幕のはずの結城中佐が、饒舌すぎてかえって大物に見えないことは気になりました。そして、一番つまらないと感じたのは結城中佐が決して過ちを犯さないということ。まぁ安心して読めるけど、どうしても緊張感に欠けます。そこらへんが、物語の面白さを半減しているのではないか、と思いました。けど、まだまだ小手調べなのかも知れません。続編が次々出てくるのかも。

  続編がでたら是非とも読みたいと思います。

  2009年第6回本屋大賞ノミネート作(3位)。第30回吉川英治文学新人賞、第62回日本推理作家協会賞受賞作。


自森人読書 ジョーカー・ゲーム
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続編
itchy1976でございます。TBありがとうございます。
続編は、確か『ダブル・ジョーカー』だったとおもいます。2010/01/20現在でもう続編は出ています。
itchy1976 2010/01/20(Wed) 編集
Re:続編
こちらこそありがとうございます!
本文を訂正し忘れていたのですが、『ダブル・ジョーカー』も読みました。『ジョーカー・ゲーム』よりも面白かった気もする。
 【2010/01/20】
TBありがとうございます
日本を舞台に戦争を描いた作品では、異例なくらいに御洒落でした 笑 まあ、戦争自体を描いているわけではないのですが、とても面白かったです!!
yori URL 2010/01/24(Sun) 編集
Re:TBありがとうございます
こちらことありがとうございます!
うん、確かにお洒落だよぁと感じました。
 【2010/01/24】
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