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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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最近読んだ本
東野圭吾『おれは非情勤』

東野圭吾『おれは非情勤』を読みました。東野圭吾ってこんなのも書いていたんだ・・・  非常勤の教師がいろんな事件を解いていく物語です。だんだん非常勤の先生、いい人になっていくなぁ・・・

今読んでいる本
舞城王太郎『熊の場所』
福井重雅『古代中国の反乱』
池上彰『相手に「伝わる」話し方―ぼくはこんなことを考えながら話してきた』
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切れ味の良い文章が良かったです、斎藤美奈子。この書きたい放題書きまくる、という感じが良いです。しかも切れ味抜群、どれも揚げ足取りな気もするけど爽快です。175冊の本を紹介しています(多分)。タレント本、ハウツー本、政治家の本などなど。どれも1、2ページ程度で読みやすいのがいいなぁ・・・ 自由の森学園図書館の雑誌ヴォイスでも取り上げたいなぁ・・・

でも説明するのは難しい。とりあえず読んで、と手渡すのが手っ取り早いかなぁ、と思いました。もしかしたら、この斎藤美奈子さんに反感を抱く人もいるかもなぁ。僕は好きだけど。

最近読んだ本
斎藤美奈子『誤読日記』

今読んでいる本
東野圭吾『おれは非情勤』
福井重雅『古代中国の反乱』
池上彰『相手に「伝わる」話し方―ぼくはこんなことを考えながら話してきた』
25三国演義
★★★★ 安能務

24博士の愛した数式
★★★★ 小川洋子

23密約 外務省機密漏洩事件
★★★★ 澤地久枝

22少女マンガ家ぐらし
★★★ 北原菜里子

21たべもの超古代史
★★★ 永山久夫
『トンデモ本の世界T』に続いて、『S』も読みました。『トンデモ本の世界』シリーズは傑作だと思います。世の中、トンデモな本で満ち溢れているんだなぁ・・・ 笑えるような、でも笑えないような。いったい誰がそんなトンデモな本を買うのだろう。不思議です。まぁ創価学会の本と、幸福の科学の本が全てのジャンルの本をあわせた売り上げランキングの上位を占めるのだから、その他の宗教・スピリチュアル系といわれるような本が売れるのは当然か。

最近読んだ本
と学会『トンデモ本の世界S』

今読んでいる本
斎藤美奈子『誤読日記』
★★★★

著者:  安能務
出版社: 講談社

  いわずと知れた「三国志」の、安能務版です。他の三国志と読み比べるとさらに面白いです。というより、他の三国志と比べてこそ、この安能流三国演義を存分に楽しむことができます。ぼくは数ある三国志の中でもとくにこの「三国演義」が1番好きなのですが、最初に読むことはあまりおすすめしません・・・ やっぱり「普通」を知ってからこれを読んだほうが楽しめます。

  劉備は本当に仁の人だったのか? 諸葛亮は軍人としては無能ではなかったか?

  この頃、諸葛亮を「政治家としては傑出しているが、軍略家としては並以下」という人たちがけっこういます。そういう考えを広めたのは安能務や田中芳樹といった作家たちのような気がします。結局、蜀という地方政権の宰相でしかない、諸葛亮がなぜ神仙のようにあつかわれるのか。それは簡単です。源義経とかと同じで、無念の死を遂げたからです。それと善政をしいたからかなぁ。

  蜀という国は、王朝の証といっても過言ではない「記録」がないそうです。後漢の後裔と名乗りながら、形式すら保てなかったほど人材も薄かったということじゃないかな、と思います。つまり政務をとりしきるだけで精一杯だったのです。とてもお粗末な気がします。

  それに対して、曹操の率いる魏には、有能な人材がごろごろいました。三国志ではやられ役・ザコ扱いに近い、司馬懿、張遼、夏侯淵、曹仁、曹真といった人たちは、実はかなり有能で万事に活躍していたようです。さらに、荀彧、郭嘉、賈ク、満寵、鄧艾、鐘会といった名参謀や名将たちもいました。それに比べて蜀は明らかに人材不足なのです。(だめだ、人名を羅列したりすると、三国志ファン以外の人がみんな逃げていくのに・・・)

  魏延、関羽、張飛、馬超、趙雲たちは戦闘には強くても、結局のところ斬り込み部隊を率いる将軍でしかないような気がします。司馬懿とか、曹真の部下程度かなぁ。そんな蜀を支えた名臣が諸葛亮なわけです。法正、李厳、蒋エン、姜維たちもかなり活躍したのだけれど、人格に問題があったり、終わりを全うしていなかったり、パッとしなかったり。やっぱり諸葛亮が1番かっこいいのです。だから、諸葛亮は神のようにあつかわれたんだろうなぁ。

  いろいろ考えられて、三国志って本当に面白いです。でもこれだけ人物名がでいくるとそれだけでうんざりされてしまうかもなぁ。僕の紹介の文章は、逆にみんなの読む気を削いでしまうかもしれない、と最後になって気付きました・・・


自森人読書 三国演義
『森の観づめ(「創立者 遠藤 豊に学ぶ集い」記録集)』 は、自由の森学園の保護者がつくったもの。表紙はムギが描いています。読んでいるととても面白いです。自森の創立者の1人遠藤豊の「自由の森学園 創立の趣意書」
から始まり、事務局長・大友さんの特別寄稿に続き、そしていろんな自森教員と保護者の座談会みたいなのが何個もはいっています。よくまとめたなぁ、と感心します。座談会の書き起こしは、けっこう大変です。

どこかで売られているということはないんじゃないかなぁ・・ 多分自由の森学園の事務局などに聞けば分かるかも知れない。

読み続けている本
『森の観づめ(「創立者 遠藤 豊に学ぶ集い」記録集)』

今読んでいる本
と学会『トンデモ本の世界S』
斎藤美奈子『誤読日記』
昨日、探偵ガリレオの「エピソードφ」がやっていました。映画「容疑者Xの献身」の上映と連動して、という感じみたいです。みました。やっぱり面白かったです。でも、学生時代の「ガリレオ」湯川は、かっこ良いんだけど、飄々とした感じが無かったなぁ・・・ やっぱり福山雅治演ずるガリレオがかっこ良いです。

東野圭吾の小説をドラマ化したら、面白いということで映画にまでなった「ガリレオ」。映画「容疑者Xの献身」を早く見にいきたいです。

関連リンク
自森人読書 容疑者Xの献身
★★★★

著者:  小川洋子
出版社: 新潮社

  ある交通事故によって80分間しか記憶の持たない元数学者「博士」と、「博士」の新しい家政婦である「私」と、その息子である「ルート」のおはなし。「博士」は数学と、阪神タイガース(というか江夏豊)をこよなく愛する人です。交通事故の前の記憶ははっきりと残っているのです。それと、今から80分間前までの記憶が「博士」の記憶です。

  大切なことを忘れないために体中にメモを貼り付けています。博士にとっては数学がとても大切なことでした。いろんな場所から数を見つけてくるのです。最初、「私」はそれに戸惑いますが、じょじょに「博士」のことが分かって来るようになります・・・

  第1回本屋大賞をとった作品です。記憶が飛ぶ、というのはある意味ものすごく怖いことだと思います。記憶に頼れないということは、自分が自分である術を完全に失ってしまうからです。それでも「博士」は絶望したりせずに淡々と生きていて素晴らしいなぁ、と思いました。あ、でも絶望ですら忘れてしまうのかなぁ。そこらへんはよく分かりません。「数学」とはいってもそこまで難しいわけではなく、ストーリーも短いのでのですらすら読めました。大きなどーんとした感動はないけど、面白いです。

  あとで読んだ『サウスポー魂』で投手・江夏豊の半生を知りました。江夏豊って凄い人だなぁ・・・


自森人読書 博士の愛した数式
自由の森学園の表現祭まであと2週間ありません! 絵や写真が並び、食べ物屋が並び、サンバが踊り歌い、ねぶたが走ることになると思います。自由の森学園の卒業生を呼べたりしたら面白いなぁ・・・ まぁ呼ばずとも来てくれるかも知れないけど。

もうすぐ、という感じになってきます・・・ まぁいろいろと賛成できない部分も多いが、楽しまないことにはしかたない。

『東西東西』『ネーミングを汲み取る』『落ち葉拾い』『クレオパトラのサラダ』『生まれ順』『バンブーショック』『一番食?』『夢のバットハウス』『ダーウィンと大統領』『機内食』『猫への手紙』『なに南蛮?』『ザリガニの目』『ゲッキョク株式会社』『歩き喋り器』『ミスプリの命』『テケテケ出ずる国』『大まかな好き嫌い』『夏の線引き』『豚の耳学問』『あれ鈴虫も』『ハローとアーソー』『店の「変わる顔」』『湯の効能』『捨てる神、拾う銭』『二兎物語』『優雅な無知』『落とし物はつらいよ』『空飛ぶ一票』『雷の内訳』『民主化野郎!』『村の夕暮れ』『馬に履き物、蟹に被り物』『寿司シャトル』『足もとを見る』『御用流行語?』『残雪に思う』『もういくつ刈ると』『鐘を守るためには』『横着メロ』『鼠や蚕』『豆を撒かれたサンタ』『剣を鍬に、銃を薪に』『ぼけの始まり』『アザラシ見』『言葉の万能度』『貝の音』『在留期限』『セールラット』『巨体満足?』『ジョージのおかげ』『殺虫罪』『夜の自由時間』『もったいない話』『ベンチの記憶』『ツバメの戒め』『見え隠れ』『アリのまま』『経済の音』『平均の不平』『不安運転』『ことばと子どもとこだま』『郵便の歌が危うい』『春は曙、夏はイナゴ』『奇妙な現実』『産婆になりましょう』『コーヒーの種』『ぼくらも仲間?』『一筆啓上仕り候』『左前の羽衣』『どっちもどっち世論』『刑務所産業の果実』『あれは水車の回る音?』『日米捏造国自慢』『きぬずれ、ベロずれ』『ゲルと馬』『金庫の中』『風呂のクジラ』『ツルツル論』『水まわり』『いろはいろいろ』『チラシの自由』『通じない悪態』『小切手の利点』『数取りの妙』『カレンダーの展望』『顔つなぎ』『七面どうな話』『尊い偽善』『盗聴ゲーム』『いちばんおっかねえ』『顔文字の隠れみの』『言葉の鏡』『何がワニか』『線を引く』『謝罪の過ち』『六千万頭の我が家』『水を乞う』

『日々の非常口』はアーサー・ビナードのエッセイ。上はそのタイトル全部です。

『鐘を守るためには』というのが面白いです。
かつてのデンマークの昔話。戦争がやってくると聞いた村人達は戦争に備えなきゃ、ということで大事なものを片っ端から隠していきました。そのうちに、村人たちは「鐘も大事だ」ということに気付きます。でも隠す場所が無い。すると誰かが「海の中に隠したらどう?」というと、みんなグッドアイディアだと賛成。海に鐘を落としてしまった。でもそれだと、どこに落としたか分からないのでは・・・? 「いやいや船の横っ腹に×印をつけたから大丈夫!」というはなしなんだけど。

最後の締めは。

 改憲を主張する側は「戦争放棄を堅持しつつ、武力行使を抑止的かつ最小限に」などと口約束はするだろうが、そんなものはドッボーンのあとの、船の横っ腹の×印にすぎない。


そうか、そこで結びつくのか・・・

今日読んだ本
アーサー・ビナード『日々の非常口』

今読んでいる本
『森の観づめ(「創立者 遠藤 豊に学ぶ集い」記録集)』
『ゆうきまさみのもっとはてしない物語』は漫画みたいなの。「月刊ニュータイプ」というので、人気連載中のコラムの「ゆうきまさみのはてしない物語」をまとめたものです。面白いものもあるし、たいして面白くないのもあるし。まぁいろいろ読んでいると面白いです。時事ネタもときどきあります(湾岸戦争とか)。

ゆうきまさみは、『究極超人あ~る』『機動警察パトレイバー』などなどを描いている人です。すごく面白いんだよなぁ・・・ どれも。

今日読んだ本
ゆうきまさみ『ゆうきまさみのもっとはてしない物語』

今読んでいる本
アーサー・ビナード『日々の非常口』
『森の観づめ(「創立者 遠藤 豊に学ぶ集い」記録集)』
★★★★

著者:  澤地久枝
出版社: 岩波書店

  沖縄返還交渉で、アメリカが支払うはずの400万ドルを日本が肩代わりするとした裏取引。時の内閣の命取りともなる「密約」の存在は国会でも大問題となりますが、やがて、その証拠をつかんだ新聞記者と、それをもたらした外務省女性事務官との男女問題へと、巧妙に焦点がずらされていきます。政府は何を隠蔽し、国民は何を追究しきれなかったのか。現在に続く沖縄問題の原点の記録。

  沖縄返還の時からすでに存在した「密約」。これは今なお日本が払い続けている「思いやり予算」にもつながってきます。このとき最高裁までもっていきながら、敗訴になったことが今でも尾をひいているような気がします。「密約」が暴けず、今も日本の「対米従属」の姿勢は変わらないし、それに対する批判もしっかりできているとは言えません。

  アメリカ側の人物の証言でもすでに明らかにされていることです。それなのに日本政府はいまだ「密約」の事実を否定しています。どうしてこんなばからしいことが許されるのだろうか、と思いました。サウスバウンドのお父さん、一郎じゃないが、「日本国民やめた」とか言って、どっかに行ってしまいたいなぁ。


自森人読書 密約 外務省機密漏洩事件
昨日呼んだ本
土橋正『やっぱり欲しい 文房具 ~ステイショナリー評論家がえらんだ普段使いの傑作たち~』

土橋正『やっぱり欲しい 文房具 ~ステイショナリー評論家がえらんだ普段使いの傑作たち~』は、いろんな良い文房具が紹介されている本。いいなぁ・・・ と思うものがたくさんありました。僕は鉛筆が好きで、いまだに鉛筆を使い続けているのですが、使いやすい鉛筆なんかも紹介されています。

アーサー・ビナード『日々の非常口』はもうすぐ読み終わりそうなんだけど。やっぱり憲法9条と触れることも書いてありました。とても分かりやすくてすっとするたとえが載っていたので、こんどそのことについて書きたいです。

今呼んでいる本
アーサー・ビナード『日々の非常口』
ゆうきまさみ『ゆうきまさみのもっとはてしない物語』
今回はザ・ブルーハーツというバンドのことを書きます。自由の森学園でよく聴かれているみたいです。

自森坂の先の階段
ブルーハーツ

  ザ・ブルーハーツが流れているのを、自由の森学園ではよく聞きます。昔から自森生に聴かれてきたのです。まぁ最近は洋楽やレゲエや分化がすすんでブルーハーツばかりではないけど。

  でもやっぱり、毎年毎年、音楽祭の最後フィナーレのとき1番多く流れるのは、たぶんブルーハーツです。どうして、ブルーハーツなんだろう。う~ん・・・ 今でもカラオケでよく歌われるという『リンダリンダ』『TRAIN-TRAIN』という大ヒットはあるけど・・ あとの歌は、そこまで有名というわけでもない気がします(有名なのかな)。

  ブルーハーツというのは、かなり昔のバンドです。最近、CMや映画で使われているのは、子ども・青年の頃にブルーハーツを聴いていた世代が、いま社会の中核(30~40代)になったからといわれています。なぜそういうバンドの音楽が、いま自由の森学園でよく聞かれているのか。う~んなぜだろう(ブルーハーツが活躍していたのは1980年代後半から1990年代前半)。もうすでに20年近くも前のバンドということになります。

  まぁ僕も好きです。ブルーハーツの歌は。

  それでもどうして、みんなから聴かれているのか、歌われているのか、分かりません。自由の森学園の空気と合うのかなぁ。ブルーハーツの歌が。

『リンダリンダ』『TRAIN-TRAIN』『人にやさしく』『キスしてほしい』『情熱の薔薇』『夢』『青空』『TOO MUCH PAIN』『夕暮れ』『終わらない歌』『チェインギャング』『僕の右手』『ラブレター』・・・ 

他にも『すてごま』とか。『チェルノブイリ』もあって良い歌がたくさんあるからかなぁ。

まぁ音楽というのは考えても分からないものなのかも知れません。

ってそんなしめでいいんだろうか・・・
山岸凉子『押し入れ』は怖いです・・・ 短編『夜の馬』『メディア』『押し入れ』『雨女』『マイ・ブーム』といったものがはいっています。どれも怖いはなしばかりです。よくこんな怖いはなしを描けるなぁ。感心してしまいます。『夜の馬』はほとんど死にかけの男が臨死体験みたいな経験をして恐怖を味わうのですが。彼は、薬害エイズの加害者だったのだというはなしです・・・ そして救いのないような状況に追い詰められる・・

『メディア』は子殺しの物語。母親の保護から脱出しようとして、みごとに失敗してしまうというはなしです。怖い上に暗い。こういう狂気を、ひしひしと感じさせるところが山岸凉子の凄さか。『押し入れ』は幽霊話。これもまた怖いけどまぁう~ん。まぁ普通という感じです。『雨女』は、モテる男と彼に殺された女たちの物語。これもまた怖い。っていうか怖いはなしばかりです・・・ うわー。なんなんだ。面白いけど。

雨女には男運がないっていうのはなしがでてくるんだけど・・・ 『すべてがFになる』の西之園萌絵も雨女だって言っていたなぁ、そういえば。

今日呼んだ本
山岸凉子『押し入れ』

今呼んでいる本
アーサー・ビナード『日々の非常口』
ゆうきまさみ『ゆうきまさみのもっとはてしない物語』
土橋正『やっぱり欲しい 文房具 ~ステイショナリー評論家がえらんだ普段使いの傑作たち~』
★★★

著者:  北原菜里子
出版社: 岩波書店

  マンガ家という職業。みんな1度は憧れるものかも知れません。絵がそれほど上手ではない(これは控えめな表現・・・)僕はあまり憧れはしていませんでしたが・・・ マンガ家になるためには、まずどうしたらいいのだろうか? いったいどのくらいの仕事をやってけるのか? やっていく中で大切なことって何? いろんな質問に答えてくれます。

  マンガ家楽しそうだけど、その一方でものすごく大変だろうなぁ、と思います。だってあれだけの分量の絵を描かないといけないのです。ぼくは同じ絵の描けないので、とても尊敬します。ホテルとかに閉じこもってやる、とかそういうはなしを昔のマンガ家の人はみんなしていたような気がします。今はどうだか知らないけど。それにマンガ家といったってみんな違うだろうから。千差万別というか。個人個人によってかなり違うような気がします。

  『少女マンガ家ぐらし』は、マンガ家の生活なんかが分かる楽しい1冊です。


自森人読書 少女マンガ家ぐらし
最近呼んだ本
森博嗣『すべてがFになる』

『すべてがFになる』すごく面白かったです。森博嗣S&Mシリーズの第一巻。文章も、登場人物もかっこいいです。これが、1996年に書かれたんだ・・・ すごいなぁ、と思いました。やっぱり森博嗣の良さは、短編よりも長編のほうがよく分かるなぁ。もっと早く読んでいれば良かった・・

『すべてがFになる』っていうタイトルの意味を、当時理解できた人ってそれほどいなかったのではないかなぁ、という気がします。頭ではわかっていても実感が湧かない、というか。今では誰もがパソコンをさわって、HTMLをいじくれるけど、当時はそうではなかったみたいだし。誰もがネットに触れるようになったら、どういう未来が待っているのか、というのを犀川教授が推測しているけど、それが面白いです。あたっているような、でもあたっていないような。

今呼んでいる本
アーサー・ビナード『日々の非常口』
山岸凉子『押し入れ』
ゆうきまさみ『ゆうきまさみのもっとはてしない物語』
土橋正『やっぱり欲しい 文房具 ~ステイショナリー評論家がえらんだ普段使いの傑作たち~』
★★★

著者:  永山久夫
出版社: 旺文社文庫

  恐竜からサルへ、というところから始まります。恐竜の食について、なんてまったく知りませんでした。目から鱗、というか、とても興味をそそられました。「道具としての手」というのは社会科の授業でやったことだなぁ、と思い出しました。

  こういう物や人の長い歴史とかをのんびりと、少しずつたどっていくのはとても楽しいことです。こういうのって大好きです。「火の保持者は女」の人だったんだ、知らなかった。「最初の農作物はイモ」なんだ、知らなかったなぁ。こういうなんにもならないような、ささやかなことって、不思議なことにつながっていくのです。それで、あっちの知識とこっちの知識がつながって、はぁーそうなのか、と納得がいってすっきりすることがけっこうあります。

  なにげないからすぐ忘れてしまうので、ぱっと思い出すことが出来ないんだけど・・・ この本にもそんな知識がつまっています。読んでるだけで楽しいです。


関連リンク
サルからヒトへ


自森人読書 たべもの超古代史
この頃眠くて眠くて本が読めない・・・ だけど面白いので『トンデモ本の世界T』は読めてしまいました。世の中ありえないようなことが書いてある本や、面白いことが書いてある本がそこらじゅうにあるんだなぁ、と思い知らされました。1番トンデモなのは、やっぱり『ブッシュ妄言録』かな。どれだけ、ブッシュという人が常識を知らないということがよく分かります。それにしても笑ってしまいます・・・ そんな本が売られていて良いのか、と疑ってしまうものもあるなぁ・・

最近読んだ本
『トンデモ本の世界T』

今読んでいる本
津島佑子『快楽の本棚』
最近読んだ本
津島佑子『快楽の本棚―言葉から自由になるための読書案内』

「ことばから自由になりたい」「でもその前に、ことばでもって一般概念をくずして本質をとりもどさなければいけないのだ」というような前書きで始まります。著者にとって大切だったいろんな物事が紹介されています。

『快楽の本棚―言葉から自由になるための読書案内』は2003年に出版された本なのですが、その中に「資本主義の欲望と、各地の文化、宗教、民族との対立が拡大し、原理主義的な思考法がよみがえるなかで」「プロレタリア文学が再評価されるようになるのかも知れない」と書かれていました。『蟹工船』ブーム(といえるほどブームではないかも知れないけど)を予見していたようです・・

面白いなぁと思いました。

今読んでいる本
ゆうきまさみ『ゆうきまさみのもっとはてしない物語』
森博嗣『すべてがFになる』
自森人の日記のほうにも書いたことです。自由の森学園の表現祭に関して。こんなこと書いたのをいつか後悔するのかなぁ・・・ というかいくら書いてももう手遅れなんだよなぁ・・・


「評価表記入期間には、表現祭の準備はしない」という約束があったのだけど、それが破られています。評価表が3、4教科終わっていない人が、評価表をほったらして、ねぶたをやっています。しかも「ねぶたが間に合わないから」と言って、それを推奨する教員もいます。

僕は、評価表記入期間に行事の準備をやることが悪いとは思いません。むしろ、評価表記入期間も使わないと絶対に表現祭には間に合わない、と感じています。ただし僕個人の思いとは別に、決められたルールというのがはっきりあります。最初に決めた約束事が好き勝手に破られて良いのか?

しかも率先してルール破りをやっているのが、高校3年というのがおかしい。中学生が、ルールを破るならまだ意味が分かります(良いとは思わないけど)。自分たちの意見が反映されない実行委員会に反発してる、というのなら筋が通るからです。そうではなくて、高校3年生がねぶたを勝手につくり始めているのです。高3は、教員提案のルールを実行委員会において受け入れていました。それなのに、そのルールを、あとから高3自身が破っているのです。
不可解です。

「行事日程を話し合い会」の意味を、全て無にしてしまった気がします。その場その場における、応急処置的な、柔軟性・臨機応変さというのは必要です。けれど、「評価表を大切にする」という根幹が崩されているのでは柔軟性もへったくれもない。話し合ってルールを決めて物事をすすめていく、という根幹がめちゃくちゃです。もうすでに「評価表・表現祭・公開研」の3連発日程は失敗したようなものです。教員は、「生徒に評価表とじっくり向かい合わせるためにこういう日程にした」と説明します。けれど実際やってみたら例年と同じ、もしくは例年以上にひどい状況です。

けど、日程の失敗とかそういうことの前に。「生徒は自分達で取り決めたルールを守ることが出来ない」ということの方が重大です。「好きなように好きな人が好き勝手やって下さい」というのが自由の森学園なのかなぁ。高校3年の人たちが頑張ってくれるのは嬉しいけど。それでは、絶対にうまくいかないと僕は思うんだけど。
20ねじの回転
★★★★★ 恩田陸

19永遠の夏休み
★★★ 折原みと

18地磁気逆転X年
★★★★ 綱川秀夫

17ブンとフン
★★★ 井上ひさし

16冒険図鑑
★★★ 文:さとうち藍 絵:松岡達英
いやぁとても面白いです、『デトロイト・メタル・シティ』。今日は映画『デトロイト・メタル・シティ』を見てきました。
もとはコミックなんだけど、エログロなセリフは消されてました。コメディタッチだけど、まじめなところもあって面白かったです。田舎のオシャレ好きな青年が都会に出てきて、ヘビメタに走る、というはなしなんだけど。松山ケンイチ演ずる主人公クラウザー2世が、すごく良かったなぁと思いました。普段は、オシャレ好きで、恋が音楽を生むと考えていて・・・ライヴでは「殺人」とか「レイプ」とか絶叫していて・・・

あと、ゆりさん(加藤ローサ)と社長(松雪泰子)も良かったです。
登場する人物、みんなどこかぶっ飛んでいるよなぁ・・・
★★★★★

著者:  恩田陸
出版社: 集英社

  1936年2月26日、東京。日本が無謀なる軍国主義へと向かっていくきっかけとなったとも言われる2・26事件が起ころうとしていたその時。国連がその時間を介入点に選び、歴史の「修正」にのりだします。国連は時間遡行の技術を完成させ、それでもって世界の歴史をよりいい方向へ導こうとしていたのです。けれども事態は予定通りに行かず、じょじょに違う方向へ向かうことに・・・

  ありがちな設定なのだけれど、ありがちを超えているなぁ、と感じました。時間遡行によって起こるパラドックスなんかにはそこまで深くは触れずに通り過ぎていました。それがとても良かったのだろうなぁ、と思います。深入りすればするほど、はなしは混みあって難しくなります。それだけで1つの小説ができてしまうくらいです。

  でも、『ねじの回転』では、2・26事件という、歴史上の大きな事件と、何人もの人の思惑の絡み合いを書いています。もしタイムパラドックスのことに突っ込んでいったらまぁなんとなくだけど、収まりがつかなくなっていたような気がします。

  1936年を生きる安藤輝三大尉、栗原安秀中尉、石原莞爾大佐たちの思い。3人の思いはばらばらです。ただし、国連の言うがままに行動するのではなく、出来うる限り自分の望むように歴史を改変しようと目指します。

  『昭和維新』を掲げて立ち上がった栗原安秀中尉は、『昭和維新』を成功させようと尽力します。彼と同じ立場の安藤輝三大尉も、同じように考えています。2人とは対立している石原莞爾は、『昭和維新』阻止、東条ら軍部にすすめられた愚行、第二次世界大戦を出来る限り、日本にとって良い形になるように動きます。3人ともかなり頭の切れる男たちです。

  その中でも、石原莞爾はぼくが気に入っている人です。恩田陸のこの作品の中では「俺はただの変人だ。法華経にかぶれ、紙の上の戦争を夢想した偏屈な男に過ぎない。」と独白しています。満州事変を起こした張本人であり、2・26事件を糾弾し、東条とは対立し、我が道をすすんだ軍人です。考えていることが面白いなぁ、と思います。

  歴史を修正している国連メンバーの思いもしっかりあります。でもそれよりも昭和の時代の軍人たちの思いのほうが印象に残りました。物語は、途中でだんだん計画は破綻していきます。そして実は真の黒幕がいた、ということが分かったりもするのですが・・・ まぁだいたい予想通りでした。途中で、鈴木貫太郎が退場したときにちょっと考えた流れがあてはまってしまった・・・ なので星は4つで。それでも、ものすごく面白いです。おすすめです。


自森人読書 ねじの回転
★★★

著者:  折原みと
出版社: ポプラ社

  親友のタケルが山で死んだ、と親友、祥太、アツシ、ノブは知ります。3人は、タケルとの約束を果たすために、親たちにはヒミツで山へ旅にでかけました。その約束とは4人で天命水を見つけよう、というものでした。天命水は、飲むとその人の心からの願いを必ずかなえてくれるといいます。どうやらタケルは、1人で探しにいき、死んだようでした。残された3人は、タケルのあとを追うように山を登っていきます・・・・・

  男の子たちの友情の物語です。子どもから大人へとじょじょに変わっていく中。4人は受験勉強とかでバラバラになっていきます。なんでこんなに忙しいんだろうか? 大人になるってそんなにいいこと? いろんな疑問ががうずまいています。そして死んだタケルへの思いが、消えずに残っています。

  ぐっとくるおはなしでした。そこまで洗練されていない思い、というのがとても分かるような気がします。それと、あのザ・リトルブランチの演劇とも重なって、よりいっそういろいろ思ってしまうのかなぁ。2008年3月15日に、『永遠の夏休み』の演劇を見にいきました。その時見た演劇は今でも覚えています。その演劇は男の子ばかり、というわけではなかったし、もともとの物語とは違った部分も多くありました。それでも「友情」とかつながるメッセージはいろいろありました。それとだぶって僕の中では「永遠の夏休み」はとても記憶に残っています。

関連リンク
3月15日 『永遠の夏休み』


自森人読書 永遠の夏休み
ウェブサイトhttp://jimoren.my.coocan.jp/
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