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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★

作者:  宮部みゆき
出版社: 幻冬舎

  犬の散歩に出掛けた老人が、コンビニで買った烏龍茶を飲んで突如として死亡しました。連続無差別毒殺事件の4人目の被害者ではないか、と疑われたのですが、警察は別の見方をしました・・・

  今多コンツェルンの広報室では、原田いずみという女性をアルバイトとして雇います。彼女は編集経験があると自称していましたが、編集のことについて全く何も知らないようでした。しかもとんでもないトラブルメーカー。些細なことで激昂し、人を罵り、傷つけました。会社側は彼女を解雇します。ですが、それに対しても彼女はクレームをつけてきました。広報室の杉村三郎は、彼女の対応をまかされるのですが翻弄されてしまい、北見という「探偵」のもとを訪ねます。その時、美知香という被害者の少女と出会い、毒殺事件についても調べだします。そうして杉村三郎はいろんな事件に関わっていくことに・・・

  「現代ミステリ」と銘打たれています。

  原田いずみという女性の存在感が物凄いです。彼女は勝手に物語をつくりあげ、他人を悪人に仕立て上げる天才。こういう人、いるよなぁと思いました。いらいらしました。

  そして、宮部みゆきは、やっぱり凄い人だと感じました。

  『名もなき毒』では、社会のゆがみ(すなわち「毒」)によって生み出され続ける、掴みどころのない今の犯罪を上手に切り取ってみせます。読み応えがあります。けど、どちらかといえば、昔の作品(『火車』、『理由』)の方がより凄かった、というより好きだったと僕は感じました。2つの事件を同時に扱っていくことに意味が感じられなかったです。もう少し絡めて欲しかったような気もします。

  登場する子どもが可愛いです。

  2007年第4回本屋大賞ノミネート作(10位)。


自森人読書 名もなき毒
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