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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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作者:  田中芳樹
出版社: 徳間書店

  銀河英雄伝説シリーズ全体の感想のページ

  突如、銀河帝国と自由惑星同盟の両陣営でほぼ同時にクーデターが発生します。それによって、両国は戦争どころではなくなり、内乱を鎮圧するために仲間同士で相争うことになります・・・

  実は、その2つの内乱は、帝国の天才元帥・ラインハルトによって仕組まれたもの。ラインハルトは、帝国で大きな権力を握る門閥貴族を潰すために動き出し、クーデターを起こします。ですが、ただ単にクーデターを起こすだけでは、現在対立している同盟側につけ込まれる可能性が高くなります。なので、同盟の内部にクーデターが起こるように種を蒔いたのです・・・

  同盟の天才戦略家ヤン・ウェンリーは、ラインハルトが何かを仕掛けてくるであろうことを予知していながら、それを止めることができません。帝国軍との戦いの最前線・イゼルローン要塞を守るため、そこに縛り付けられているからです。

  「疾風ウォルフ」ミッターマイヤーや「金、銀妖瞳」ロイエンタールといった有能な将軍たちや、幾多の艦隊を配下に持ち、強大な力を握るラインハルトと、一個艦隊の指揮官でしかないヤン・ウェンリーとの違いがはっきりとします。これからの展開というのも見えてきます。ラインハルトは帝国を乗っ取って羽を伸ばしていき、それに対してヤン・ウェンリーは孤軍奮闘せざるを得ない・・・

  ネタバレになってしまうんだけど。『銀河英雄伝説2 野望篇』のラストには、びっくりします。主役級の登場人物(ラインハルトの親友である、キルヒアイス)がいきなり死ぬという急展開を見せるのです。

  著者・田中芳樹は、「物語を重層的・複合的に構築する要素となりえたモチーフ」を自ら壊してしまったと5巻のあとがきで後悔しています。でも、それによって戦場においては「死」というものは突然に訪れる不合理なものなのだ、ということがはっきりと読者に突きつけられたわけです。かえって物語のテーマとも合っていると僕は感じたんだけど。意図せぬ地雷、というか。キルヒアイスの死によって、『銀河英雄伝説』は「面白い戦争もの」にとどまらない物語になったのではないかなぁ・・・


自森人読書 銀河英雄伝説2 野望篇
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