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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★★

著者:  伊坂幸太郎
出版社: 新潮社

  仙台市内をパレードしていた新総理大臣が、爆弾テロによって暗殺されたところから物語は幕を開けます。警察は無職の青年、青柳雅春を犯人と最初から断定。殺害すらもいとわずに身柄を拘束しようとしました。マスコミも煽り立てます。

  しかし、当の青柳雅春は、身に覚えがなかったので逃げようとしました。ですが、敵は強大なる国家権力。しかも、確信犯的な犯行(青柳雅春が犯人ではないと分かっていながら、犯人に仕立て上げている)なのです。青柳雅春はじょじょに追い詰められていきます・・・

  「伊坂幸太郎の(2008年時点における)集大成」と言われる作品。

  どこにでもいる「普通」の人間に過ぎない主人公。彼を襲う絶体絶命な状況。圧倒的かつ最強とすら言えるような「敵」の設定。物語の随所にこれでもか、とばかりに張り巡らされている伏線の数々。時間を自在に扱い、目をくらませる技(途中に差し挟まれている「20年後」の章はとくに印象的)。どれもこれも、本当に見事です。

  しかも、それらの豪華な素材を駆使して語られるのは、人々のささやかな善意の連鎖と、人間が信頼し合うことの確かさなのです。読んでいて、気持ちいいです。あとは、青春時代(主に大学時代)への懐古というのも大きなテーマになっています。青春と言うのはほろ苦いけど、それでいて極上の甘みを持つ、というメッセージが感じられます。

  鮮やか、爽やか、後味も最高。傑作。

  2008年第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞受賞作。


自森人読書 ゴールデンスランバー
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