忍者ブログ
自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
[1521] [1520] [1519] [1518] [1517] [1516] [1515] [1514] [1513] [1512] [1511]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

★★

作者:  蒼井上鷹
出版社: 双葉社

  短編集。『大松鮨の奇妙な客』『においます?』『私はこうしてデビューした』 『清潔で明るい食卓』『タン・バタン』『最後のメッセージ』 『見えない線』『九杯目には早すぎる』『キリング・タイム』収録。

  『大松鮨の奇妙な客』
  蓑田は頼まれて不倫疑惑がある男性を尾行します。その男は、寿司ネタを残しておいて、それを特製茶碗蒸しに放り込み、ぐちゃぐちゃにして食おうとして店から追い出されました。いったいなんためにそんなことをしたのか?

  蒼井上鷹のデビュー作。

  5つの短編と4つの掌編(ショートショート)が収録されています。小物が抱く、どうしようもない悪意を上手に書く作家、と解説で紹介されていましたが、その通りだと感じました。少しサイコホラーっぽいです。若竹七海と似ているかも知れません。

  オチが見事にきいている短編はなかなかに面白いです。しかし当たり外れも激しくて、つまらない短編は全然面白くないです。

  ただ、文章は具体的な描写が多く、それでいて深いわけではなく、非常に読みやすいです。だから、ぱぱっと読めます。暇つぶしにぴったりということができるかも知れません。少し、阿刀田高に似ている気がします。

  まぁ悪くはないのですが、もう少し個性的な部分がないと目にとまらない気もします。あと、似たような短編ばかりなので、最後のほうになるとしだいに飽きてきます。けれど、蒼井上鷹という作家には期待します。面白い短編・掌編をこれからたくさん書いてくれるのかも知れない。


自森人読書 九杯目には早すぎる
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
ウェブサイトhttp://jimoren.my.coocan.jp/
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
最新CM
[07/03 かおり]
最新TB
バーコード
アクセス解析
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright © いろいろメモ(旧・自由の森学園図書館の本棚) All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]