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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★★

著者:  山口雅也
出版社: 東京創元社

  物語の舞台は、ニューイングランドの片田舎、トゥームズヴィル。「今、アメリカの各地で不可解な事態が発生しています、死者が次々蘇っているのです」とニュースで報じる中、バーリイコーン一族の経営するスマイリー霊園で、殺人事件が発生します。死者が蘇るというのに、人を殺すことに何の意味があるのか?

  ミステリ小説。

  主人公、つまり探偵役はパンク青年のグリン。死のことばかり延々と考えているような男です。なんと、彼は物語の途中で殺害されてしまいます。そして言葉通り「生ける屍」となって事件解決を目指すこととなります。グリンの相棒は、同じくパンク女のチェシャ。どことなく抜けているところはあるけど、愛嬌があって実は鋭い女の人です。その2人のコンビが最高。

  最初にある登場人物の紹介(30人くらいがずらーっと並んでいる)と、物語の概略を読んで複雑な物語なのかと思い、警戒して読み始めました。確かにかなり入り組んではいますが、一時にたくさんの人物がでてくることはないし、文章は端正。だから非常に読みやすかったです。

  コメディタッチな部分がたくさんあって楽しいです。溢れかえる衒学趣味には少し閉口させられるけど、読み進めるうちに楽しくなってきます。ギャグになっているのです。しかも、全てが伏線として成立しています。素晴らしい、というしかない。

  ラストシーンは悲しすぎる。悲しいことなんてないんだけど、やっぱり悲しい。感動。

  これまで読んできた推理小説の中で、最高の傑作のひとつだと僕は感じました。「異色ミステリ」と紹介している人がいます。確かに死者が蘇るというびっくりな設定を持ち込んだところは特殊です。だけど解説にも書いてある通り、内容は王道の本格ミステリ。

  山口雅也のデビュー作。最初から傑作。


自森人読書 生ける屍の死
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