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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★

著者:  井上ひさし
出版社: 文藝春秋

  本というものは、めぐりめぐっていろんなところへたどり着く・・・ 井上ひさし『本の運命』は井上ひさしの本との関わりを書いたものです。ちょっとエッセイぽいけど、エッセイではないかな。最初の戦争の頃のはなしというのは面白かったです。子どもの頃は、野球選手や、映画監督になりたかったというのを読んで、子どもは誰でもそういう仕事に憧れるものなんだなぁ、と納得しました。でも紆余曲折あり、井上ひさしさんは結局本を書く仕事・および戯曲を書く仕事についたそうです。

  昔、戦後はほんとうに本がなかった、という部分がとても引っかかりました(あっても落書きだらけだったりしたそうです・・・)。今では図書館に行けば、たくさんあるんだけど。それは幸せなんだなぁ。もっと感謝しなければいけないのかも知れない。今は、日本に戦争がないからこそ、呑気に、またはまじめに読書することが許されるんだなぁ。

  井上流の、本の読み方十箇条というのが面白かったです。専門書などを読むときは、「目次を睨むべし」なのだそうです。そうか、それで最初に把握しておくのか・・・ これからやってみようと思いました。あと、しおりは1本じゃなくてたくさんあった方がいい、というのもうなずきました。気になるところにはとにかく線を引こう、というのもよく分かります。でも、僕は図書館でたくさん本を借りているから、あまり実践はできないなぁ。

  「子どもを本好きにするには」という章がありました。そこに、子どもに読書感想文を書かせるのはやめるべきだ、というのがあったのですが、それはまさにそのとおりだ、と思いました。結局、学校の宿題という形だと、正直な思いではなくて、大人の望む常識的な文章を書かざるを得ません。いやになるに決まっているよなぁ。

  『本の運命』とても面白かったです。井上ひさしの本への愛が伝わってくるなぁ・・・


自森人読書 本の運命
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