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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★

著者:  榊原悟
出版社: 岩波書店

  『日本絵画のあそび』は、平安時代から江戸時代までのいろんな日本の絵画を紹介し、その面白さを紹介したもの。固くなくて読みやすいです。普通、絵画のはなしとなると、滔々と歴史のはなしが始まり、難しい技法のはなしが始まり、なんかやたら読みにくかったりすることもあるのですが、この本はそのようなことはありません(だからかえって、全体的に大掴みで大雑把なのかも知れないけど、初心者の僕にとってはそこがいいです)。

  何メートルもある紙にでかでかと「達磨」の絵を描いた葛飾北斎、米粒に雁や唐人を描いた坂本文仲。「大」「小」のマジックっていろいろあるんだなぁ、と思いました。今度、自分でも何か活かしてみたいなぁ、美術でも絵画をとっているんだし。

  絵から、花が浮いて見えるように、絵と生け花を組み合わせたという工夫をした人がいたり・・・ 達磨を茶化し、遊女に聖性を見出す人がいた、というはなしも面白い。逆転の発想が絵を面白くするんだなぁと思います。

  章【1.誇張と即興/2.「虚」と「実」のはざま/3.対比の妙/4.「右」「左」をめぐって/5.江戸人のユーモア】

  『日本絵画のあそび』、けっこうおすすめです。

  そういえば、この頃ものすごく岩波書店にはお世話になっています。1週間に読む本のうち、半分くらいは岩波の本のような気がします。


関連リンク
高1 美術(絵画)


自森人読書 日本絵画のあそび
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