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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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『BILLY BAT 1』は浦沢直樹の漫画。
『BILLY BAT 1』

謎のコウモリが登場。物語を盛り上げます。

下山事件が扱われています。

その下山というのは、国鉄の総裁の名前です。彼は大量の人員削減、ようするに首切りをすすめるようアメリカ・日本政府から言われ、一方国鉄の従業員からは首切り反対と言われ、板ばさみになりながらも首切りをすすめました。ですが、三万人もの人間の解雇を決定した後、失踪。轢死した姿で発見されました。他殺か、自殺かいろんな人が考え、調べましたが、結局事実は分かりませんでした。そして迷宮入り。

松本清張は『日本の黒い霧』で、下山事件(および国鉄を襲った不可解な事件)は、アメリカによる陰謀だと主張しています。そういうふうに事件を分析した本を読んだ後に『BILLY BAT 1』を読むともっと面白いと思います。


浦沢直樹はどこへゆくのか。
『MONSTER』では、東欧の優生思想や移民焼き討ちについて扱い、『20世紀少年』では近未来、日本を支配するカルト・宗教集団との闘いを描き、『PLUTO』では、手塚治虫の原作に則って「ロボットと人間の関係」というテーマを描きつつ、一方では現在の世界状況をそのままコピーして、平和とは何かと問い・・・ そして今回は下山事件。エンターテインメントではありながら、扱われているのはかなり政治色の強い問題ばかり。
そんな彼が、どういうふうに、戦後史を描いていくのか。楽しみです。

そういえば、下山事件といえば、手塚治虫『奇子』を思い出します(『奇子』の主人公が下山事件に関わる)。そこらへん、浦沢直樹はたぶん意識しているのではないか。


今日読んだ本
浦沢直樹『BILLY BAT 1』

今読んでいる本
残雪『カッコウが鳴くあの一瞬』
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