忍者ブログ
自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
[1381] [1380] [1379] [1378] [1377] [1376] [1375] [1374] [1373] [1372] [1371]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

むかし、自由の森学園は「競争原理を超えて」「自由と自立」を大切にするのだといっていた。教育界に吹き荒れていた「管理と抑圧」に対抗するため、その言葉を用いたのだろう。
下からの突き上げとしての「自由と自立」だった、といえる。

しかし、今では同じ言葉を、様々な立場の人たちが使っている。新自由主義というものがあるけれど、それは市場原理主義とグローバリゼーションを称揚し、推進し、そして、小さな政府を目指す考え方である。国家とときの与党とマスコミが「自己責任論」を唱えた。それは、国家や社会の役割を縮め、個々人に重い責任を負わせるものである。自立支援法という法律は、障害者に負担を押し付けるものである。
むしろ、上にある人たちが都合よく、自由や自立といった言葉を用いている、あるいは規定しているといっても良い。

そこで、自由の森学園は、「観(もののみかた)の教育」と言う言葉を用いるようになった。あるいは、「自由への森」という言い方をするようになった。

今では、さらにかわり、「豊かな表現力」「多角的な視点」「プレゼンテーション能力」「探究心」「健康な肉体と体力」「コミュニケーション力」といったものを目指すことになっているらしい。キャッチコピーっぽいキャッチコピーになったのだといえる。


「自立」という言葉は吉本隆明という評論家が好んだものである。
吉本隆明は遠山啓の弟子にあたる。現実から遊離した抽象的な概念を、まがりくねった迷路のような文体に組み込みつつ、自在に駆使した。様々なジャンルの人間と渡り合い、それが故に戦後の思想界をリードしたといわれる。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
ウェブサイトhttp://jimoren.my.coocan.jp/
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ブログ内検索
最新CM
[07/03 かおり]
最新TB
バーコード
アクセス解析
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright © いろいろメモ(旧・自由の森学園図書館の本棚) All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]