忍者ブログ
自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
[1253] [1252] [1251] [1250] [1249] [1248] [1247] [1246] [1245] [1244] [1243]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

『ぼっけえ、きょうてえ』は岩井志麻子の短編集。『ぼっけえ、きょうてえ』『密告函』『あまぞわい』『依って件の如し』収録。
『ぼっけえ、きょうてえ』

『ぼっけえ、きょうてえ』
女郎は、遊郭に来た客に求められ、自分の身の上話を語り始めます。彼女の母は生まれてきた赤子を殺す産婆でした・・・ 第6回日本ホラー小説大賞受賞作。

『密告函』
虎列刺(コレラ)が蔓延していたため、役所は一計を案じます。密告函というものを設け、匿名での密告を奨励したのです。主人公は、その紙を見て中身が正しいのか確認することになりますが・・・

『あまぞわい』
ユミは町で暮らしていましたが漁師に言い寄られ、結婚し、島へいきます。しかし、全く仕事が出来ないため、周囲からは疎まれ、夫からは殴られ・・・

『依って件の如し』
シズと兄の母は、女が入ってはいけないと昔から言われていた「つきのわ」で死にます。そのため二人は疎まれ、蔑まれ、牛の子といわれるのですが・・・

幻想/怪奇小説。

「ぼっけえ、きょうてえ」とは、岡山地方の方言で「とても、怖い」という意味だそうです。物語の舞台は、明治~大正期の岡山。西洋化が進んでいるみたいですが、一方ではまだ怪奇が各所に潜んでいます。とくに『ぼっけえ、きょうてえ』は怖いです。

文体が素晴らしいです。方言が巧みに用いられていて分かりづらいのだけど、理解できないことはありません。むしろ惹き込まれます。

第13回山本周五郎賞受賞作。


読んだ本
岩井志麻子『ぼっけえ、きょうてえ』
岩井志麻子『密告函』
岩井志麻子『あまぞわい』
岩井志麻子『依って件の如し』


読んでいる最中
レイ・ブラッドベリ『塵よりよみがえり』
小柴昌俊『ニュートリノの夢』
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
ウェブサイトhttp://jimoren.my.coocan.jp/
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
最新CM
[07/03 かおり]
最新TB
バーコード
アクセス解析
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright © いろいろメモ(旧・自由の森学園図書館の本棚) All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]