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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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『二十世紀の十大小説』
篠田一士が二十世紀の十大小説を選び、それを紹介し、論じていきます。十大小説としてあげられてるいのは、『失われた時を求めて』(プルースト)/『伝奇集』(ボルヘス)/『城』(カフカ)/『子夜』(茅盾)/『U.S.A』(ドス・パソス)/『アブサロム、アブサロム!』(フォークナー)/『百年の孤独』(ガルシア=マルケス)/『ユリシーズ』(ジョイス)/『特性のない男』(ムジール)/『夜明け前』(島崎藤村)。

非常に面白い企みではあります。著者は、最初に「タイトルを記してみて、いまさらのように、神をも畏れぬおおけなさ、というかその阿呆らしさを、つくづく思い知る。」と記しています。それでもあえて『二十世紀の十大小説』といくところが愉快です。

示唆に富んでいます。篠田一士の読みが提示されています。

いろんな地方の小説が選ばれています。『失われた時を求めて』(プルースト)はフランスの小説。『伝奇集』(ボルヘス)は『伝奇集』(ボルヘス)の小説。『城』(カフカ)はチェコで書かれたドイツ語の小説。『子夜』(茅盾)は中国の小説。『U.S.A』(ドス・パソス)と『アブサロム、アブサロム!』(フォークナー)はアメリカ合衆国の小説。『百年の孤独』(ガルシア=マルケス)はコロンビアというかラテンアメリカの小説。『ユリシーズ』(ジョイス)はアイルランドの小説。『特性のない男』(ムジール)はオーストリアの小説。『夜明け前』(島崎藤村)は日本の小説。

それらを紹介していく篠田一士の手際はみごと。


読んだ本
篠田一士『二十世紀の十大小説』

読んでいる最中
ウィリアム・フォークナー『響きと怒り』
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