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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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『ぼっけえ、きょうてえ』は岩井志麻子の短編集。『ぼっけえ、きょうてえ』『密告函』『あまぞわい』『依って件の如し』収録。
『ぼっけえ、きょうてえ』

『ぼっけえ、きょうてえ』
女郎は、遊郭に来た客に求められ、自分の身の上話を語り始めます。彼女の母は生まれてきた赤子を殺す産婆でした・・・ 第6回日本ホラー小説大賞受賞作。

『密告函』
虎列刺(コレラ)が蔓延していたため、役所は一計を案じます。密告函というものを設け、匿名での密告を奨励したのです。主人公は、その紙を見て中身が正しいのか確認することになりますが・・・

『あまぞわい』
ユミは町で暮らしていましたが漁師に言い寄られ、結婚し、島へいきます。しかし、全く仕事が出来ないため、周囲からは疎まれ、夫からは殴られ・・・

『依って件の如し』
シズと兄の母は、女が入ってはいけないと昔から言われていた「つきのわ」で死にます。そのため二人は疎まれ、蔑まれ、牛の子といわれるのですが・・・

幻想/怪奇小説。

「ぼっけえ、きょうてえ」とは、岡山地方の方言で「とても、怖い」という意味だそうです。物語の舞台は、明治~大正期の岡山。西洋化が進んでいるみたいですが、一方ではまだ怪奇が各所に潜んでいます。とくに『ぼっけえ、きょうてえ』は怖いです。

文体が素晴らしいです。方言が巧みに用いられていて分かりづらいのだけど、理解できないことはありません。むしろ惹き込まれます。

第13回山本周五郎賞受賞作。


読んだ本
岩井志麻子『ぼっけえ、きょうてえ』
岩井志麻子『密告函』
岩井志麻子『あまぞわい』
岩井志麻子『依って件の如し』


読んでいる最中
レイ・ブラッドベリ『塵よりよみがえり』
小柴昌俊『ニュートリノの夢』
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