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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★

作者:  蒼井上鷹
出版社: 双葉社

  短編集。『大松鮨の奇妙な客』『においます?』『私はこうしてデビューした』 『清潔で明るい食卓』『タン・バタン』『最後のメッセージ』 『見えない線』『九杯目には早すぎる』『キリング・タイム』収録。

  『大松鮨の奇妙な客』
  蓑田は頼まれて不倫疑惑がある男性を尾行します。その男は、寿司ネタを残しておいて、それを特製茶碗蒸しに放り込み、ぐちゃぐちゃにして食おうとして店から追い出されました。いったいなんためにそんなことをしたのか?

  蒼井上鷹のデビュー作。

  5つの短編と4つの掌編(ショートショート)が収録されています。小物が抱く、どうしようもない悪意を上手に書く作家、と解説で紹介されていましたが、その通りだと感じました。少しサイコホラーっぽいです。若竹七海と似ているかも知れません。

  オチが見事にきいている短編はなかなかに面白いです。しかし当たり外れも激しくて、つまらない短編は全然面白くないです。

  ただ、文章は具体的な描写が多く、それでいて深いわけではなく、非常に読みやすいです。だから、ぱぱっと読めます。暇つぶしにぴったりということができるかも知れません。少し、阿刀田高に似ている気がします。

  まぁ悪くはないのですが、もう少し個性的な部分がないと目にとまらない気もします。あと、似たような短編ばかりなので、最後のほうになるとしだいに飽きてきます。けれど、蒼井上鷹という作家には期待します。面白い短編・掌編をこれからたくさん書いてくれるのかも知れない。


自森人読書 九杯目には早すぎる
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