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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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『昔、火星のあった場所』
二つの会社は火星へ行こうとして『門』を使いましたが、そのために火星が分解してしまったようです。物語の舞台はそのような空間。世界では、人間とタヌキが争っているようです。二つの会社が火星を取り戻すため様々なことを行います。その一方に属しているぼくは、ある任務を負わされるのですが・・・

不思議な小説。

ゆらゆらしています。文章は平易です。そして、生活の描写などは現実に即しています。だから、容易に受け取ることができます。しかし、よく分からない状態というものが背景にあるので、よくわからなくなります。

各章のタイトルは、魅力的。「桃太郎起動」「カチカチ山駅跡地」「猿蟹合戦終結」という感じです。

設定は、SF的ということができます。化かされているようです。示される断片の意味を考えてしまいます。しかし、なんというか、読み進めていくことが楽しいです。

北野勇作の小説はいつでも変わらないようです。

なんとなく、高橋源一郎を思い浮かべてしまいました。そういえば、この『昔、火星のあった場所』が受賞した頃、日本ファンタジーノベル大賞の選考委員の中には、高橋源一郎がいたはずです。高橋源一郎的要素を含む小説家は文学の世界に結構生まれているのかも。

第4回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。


読んだ本
北野勇作『昔、火星のあった場所』
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