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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★★★

著者:  舞城王太郎
出版社: 新潮社

  迷子捜し探偵、ディスコ・ウェンズデイは、6歳の少女、梢とともに日々を過ごしていました。しかし、彼女の体を「17歳の梢」が時折乗っ取るという事態が発生。ディスコはいろいろ考えるのですが、何も分かりません。その内、梢の膣の中から指が3本こぼれ落ちてきて、さらにノーマのような勺子や、最強の暴力男水星Cが登場してきたことで自体は大混乱。ディスコは水星Cとともに6歳の梢がいると思われるパインハウスへ赴き、推理合戦を繰り広げながら次々と目に箸を刺して死んでいく美少年・美少女探偵らに混ざって事件解決を目指すのですが、彼は最終的に時空を越え、新世界の創造へと漕ぎ出すことになります

  舞城王太郎の小説。

  上下巻あわせて1000ページ。上巻はトンデモミステリ、下巻は、SF。読み終わった後、頭が痛くなりました。『ディスコ探偵水曜日』というタイトルは痛くて、かっこ悪い気もするのに、なぜかかっこいいです。

  舞城王太郎らしさが全開。

  倫理(好き嫌い)が世界を決定する、意識と運命が世界を形作る、という思想が繰り返し語られます。最終的には、「愛が世界を救う」を飛び越え、「愛が世界を創る」というところにまでたどりきます。凄すぎるけど、感心するし、絶賛したくなります。歴史に残る傑作ではないか。

  今、日本に蔓延している相対論(立場によって信じるものは変わる)や、自閉的な「僕」の文学を潰すために書かれた小説なのかも知れない、と感じました。かなりグロテスクで滅茶苦茶だけど、とにかく物凄いです。ディスコと梢の物語は、ディスコと梢の物語ではなくなり、どこまでも拡張していきます。

  もしかしたら、今はやりの「詰め込み小説」なのかも知れません。散りばめられた北欧神話、聖書、西洋占星術、カバラ、ヨハネの黙示録、これまでの自分の著作などなどからの引用。少し、トンデモの世界に偏っていないか、と不安を感じたのですが、なかなかこっています。

  腐った世界から分裂して、舞城王太郎はどこへ向かうのか。不安だけど、楽しみです。


自森人読書 ディスコ探偵水曜日
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