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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★

著者:  松本清張
出版社: 新潮社

  機械工具商会の経営者・安田辰郎は、料亭「小雪」の女中2人に見送られ、東京駅の13番ホームから出発しようとしていた。その間際、向かいの15番線ホームに、料亭「小雪」で働く女性・お時を見つけた。彼女は、男性とともに電車に乗り込むところのようであった。しかし、安田辰郎と女中たちは、遠慮して声はかけなかった。

  その数日後、お時とその男性が遺体になって香椎の海岸で発見される。警察は、心中とみて捜査を始めたのだが・・・

  推理小説にしては柔らかい文体(もともと芥川賞を受賞して登場した作家だからなのか)。この分厚すぎないちょうど良い長さ。その当時の日本の様子を踏まえた描写。そこらへんが大ヒットした原因なのかなぁ、と感じます。

  今読むと時代の遷り変わりを、強く感じさせられます。その当時は、まだ飛行機旅行は普通じゃなかったそうです。今とは全然違ったんだなぁ・・・ だけど文章は、それほど古臭い感じはしません。普通に読めてしまいます。むしろ、とても読みやすいとすら言えるかも知れない。

  解説の平野謙が、物語の中には重大な欠点があると指摘しているのですが、その主張には頷かされます。確かにその通りだ・・・

  とはいえ、この『点と線』は「社会派推理小説」の始祖ともいうべき作品です。社会性のある題材を扱い、リアリティを大切にする推理小説はここから始まったとすら言われます。少しの瑕疵は仕方ない、というよりか、これまでの現実にはありえないような事件を描く作品群とは違う方向を目指したというところがまず凄いのではないか、と思います。

  まぁとにかく読んでみると面白いです。


自森人読書 点と線
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