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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★★

著者:  舞城王太郎
出版社: 新潮社

  『みんな元気。』は舞城王太郎の中短篇集。『みんな元気。』『Dead for Good』『我が家のトトロ』『矢を止める五羽の梔鳥』『スクールアタック・シンドローム』収録。

  『みんな元気。』
  朝起きると姉が15センチほどベットから浮いてました。驚いて家族を呼ぶけど、そのうちそれどころじゃないことが起こります。なんと、空飛ぶ家族が現れ、朝ちゃんと昭との交換を求めてきて、朝ちゃんを連れて行ってしまったのです。竜巻に乗ってそれを追跡するのですが、結局朝ちゃんは去り、昭が新たに家族の一員となるのですが・・・

  『Dead for Good』
  暴力男・兼益によって半身不随になり、いきなり白目を剥いて狂ったように笑うようになってしまった男が主人公。死ぬってなんなんだ、と問う作品。

  『我が家のトトロ』
  娘の千秋が我が家の飼い猫レスカはトトロだと言い出し、脳医学者を目指す主人公は、いろいろ考えてみるのですが。

  『矢を止める五羽の梔鳥』
  よく分からない話。少女連続殺害事件と、山火事が起きて・・・ それが絡み合っているのかいないのか問うていったら、いつの間にか全てが現実から後退していったというような話。

  『スクールアタック・シンドローム』
  3人の生徒によって、600人もの生徒と教員が校舎ごと吹き飛ばされるという事件が起きた世の中を舞台にした物語。引きこもりの父親と、学校の人間全員を皆殺ししようとしている小学生が主人公。

  朝ちゃんが、「みんな元気」というところで笑ってしまいます。すでに、物語が展開していくことに意味が失われかけています。全体的に、ぶち壊れ度がさらにあがっているわけです。ただし、他の作品に比べれば文章は読みやすくなっています。だからなんとか最後まで振り落とされずについていけるけど、もう何が何やら把握できません。

  物語のテーマというものはすっきりとは示されません。よくは分からないけど、多分、「選択」/「愛」/「家族」なのだろう、と思います。何かを選び取ることは何かを切り捨てることである、という部分には納得します。だからって首を切り落とす、というふうに持っていくのはよく分からないけど。分かってたまるか、という感じなのか。


自森人読書 みんな元気。
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