忍者ブログ
自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
[1341] [1340] [1339] [1338] [1337] [1336] [1335] [1334] [1333] [1332] [1331]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

『あるキング』
地方球団・仙醍キングスは負け続けています。毎回のように負け、毎年最下位になるのが普通でした。しかし、熱烈なファンはいるものです。ファンだった父母の間に、山田王求が生まれます。彼は、生まれたときから、王になるべく運命付けられていました。彼はバットを手に取れば、絶対にヒットかホームランを打ちます。しかし、それがゆえに過酷な人生を送ることになります・・・

奇怪な小説。

非常に奇天烈なので、評価が分かれるのではないか、と感じます。『あるキング』という小説自体が不可解です。爽快ではないし、死やセックスなどが各所に、気軽に放り込まれています。突如として、怪物が現れることもあります。ぎこちないです。

シェイクスピア『マクベス』を下敷きにしているようです。三人の魔女が節目節目に登場します。しかし、『マクベス』とは逆転している気もします。あえて、なのか。

重いものを重いものとして扱わないところは、いつもの伊坂幸太郎作品と同じだけど、オチを用意しないところが変わっています。読者を困惑させようとしているのではないか、と感じました。いつもの伊坂幸太郎作品を期待していた人が読めば、必ず駄作というはずです。けれど、駄作ではない気がします。

面白い企みではあります。しかし、わざとはずしているのだけれど、それがはずれになっていない気もします。まだ真面目すぎる、というか。世の中には、奇天烈な小説が溢れているからなぁ・・・


読んだ本
伊坂幸太郎『あるキング』

読んでいる最中
笙野頼子『水晶内制度』
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
ウェブサイトhttp://jimoren.my.coocan.jp/
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
最新CM
[07/03 かおり]
最新TB
バーコード
アクセス解析
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright © いろいろメモ(旧・自由の森学園図書館の本棚) All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]