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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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著者:  恩田陸
出版社: 新潮社

  夜を徹して八十キロを歩き通す、高校生活最後の大イベント「歩行祭」がやってきました。貴子は小さな賭けをします。これまで3年の間果たせなかった「あること」を歩行祭の時に実行しようとしたのです。重くのしかかる疲労、押し寄せる感傷、周囲の友達の誤解の中で、ゴールはじょじょに迫ります。貴子は、親友達と歩きつつ語らい、楽しみながらも焦ります・・・

  恩田陸は、大風呂敷を広げておいて、最後には読者を落胆させたり、煙に巻いたりすることがよくあります。カタルシスを与えない訳です。しかし、『夜のピクニック』は「ただ歩くだけ」の青春小説なので、期待をはずされることがありません。

  恩田陸は本当に凄い、と読んでいて感じました。

  「ただ歩くだけ」の歩行祭を長編小説にしたら、普通は単調になってしまいます。『夜のピクニック』にも、けっこうだるい部分はあります。しかし、恩田陸はいつもの如く「謎」で物語を引っ張りつつ、魅力的なキャラクターを上手に配置して「甘美で切ない青春」を描き出し、読者を惹きつけます。

  全体的に、ちょっとこそばゆいです。西脇融と戸田忍、甲田貴子と遊佐美保子といった登場人物も格好良すぎる気もします。でも、少しずつ負の面も見せていき、そして最後にぽんと物語を放り出すことで、その恥ずかしさも解消してしまいます。それで余韻にひたれるわけです。凄く上手い。

  2005年第2回本屋大賞、第26回吉川英治文学新人賞受賞作。映画にもなっています。そちらも良かったです。


自森人読書 夜のピクニック
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