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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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『塵よりよみがえり』
『塵よりよみがえり』は、「一族」の物語をまとめたもの。丘の上にある屋敷に、赤子だったティモシーは捨てられました。そして、彼は生まれたときから付き添ってくれているネズミとともに、屋根裏にましましているひいが千回つくおばあちゃんや、心を飛ばしてあらゆるものの中に入り込むことができるセシー、鏡に映らない人たちに囲まれ、育っていきます。
一族は追い詰められていきますが、万聖節前夜(ハロウィン)には一堂に会し、騒ぎます・・・

ファンタジー小説。

レイ・ブラッドベリが書いたものというのは、読む、というよりは感じるためにあるのかも知れないと改めて感じました。すらすら読み進めていくことは不可能です。少しずつゆっくりとたどっていく必要があります。

< ティモシーは、悪天候や嵐や戦争にかかわらず、この屋敷に永久に、あるいは百年にわたり住んできたおじ、おば、いとこ、姪、甥の名前をひとつ残らずあげた。三十の部屋があり、それぞれが蜘蛛の巣と、夜の花と、エクトプラズムのくしゃみでいったぱいだった。エクトプラズムか鏡のなかでポーズをとるが、死神の顔をした蛾か、葬儀につきもののトンボが空気をぬい、雨戸を大きくあけて暗闇をなだれこませると、吹き飛ばされてしまうのだ>みたいな感じ。

全体としてこう、というふうにはいえないから、読んでいる部分を手がかりにしていくことになります。

万聖節前夜(ハロウィン)のときに行われる一族の集会の場面などは、とくに凄いです。物凄い狂騒が巧みに描かれていて感動します。あとは、アンジェリーナ・マーガレットの物語なども印象的。


読んだ本
レイ・ブラッドベリ『塵よりよみがえり』

読んでいる最中
フランツ・カフカ『城』
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