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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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★★

著者:  森絵都
出版社: 文藝春秋

  短編集。『架空の球を追う』『銀座か、あるいは新宿か』『チェリーブロッサム』『ハチの巣退治』『パパイヤと五家宝』『夏の森』『ドバイ@建設中』『あの角を過ぎたところに』『二人姉妹』『太陽のうた』『彼らが失ったものと失わなかったもの』収録。

  表題作『架空の球を追う』は、少年達の野球練習の風景を切り取った作品。『銀座か、あるいは新宿か』は、久しぶりに集まった女友達が銀座と新宿、どちらの方が良いか論争するという作品。まぁだいたいそんな感じで、日常の一コマを切り取ったような短編がいろいろ集められています。

  決してつまらないことはないのだけど、満腹感がなかったです。

  なんというか、普通な短編ばかり。

  「いかにも女流作家が書きそうな、生活の陰影をちょっとくりぬいた様な作品」と言ってしまってもいい気がします。あんまり面白みがありません。最近の森絵都は、よくも悪くも評論家から評価されそうな「普通」な小説ばかり書いているよう気がします。ひねくれた、というか(直木賞をとった『風に舞いあがるビニールシート』からか)。

  皮肉が利いていて、面白いんだけど、もう少し何か欲しい、というか。

  僕は、昔の作品の方が好きです。飛込競技を扱った、熱い青春スポーツ小説『DIVE!』や、どこか危うい雰囲気を漂わせつつも温かい青春小説『つきのふね』を読んだ時には、凄いと感じました。もう一度ああいう小説を書いてほしいなぁ・・・

  というわけで★2つ。


自森人読書 架空の球を追う
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無題
おはようございます。
TBさせていただきました。
私はこの作品ではじめて森絵都さんを味わい、それからずんずん惹かれていったくちでした。
「普通」でも結構洗練された普通と感じました。
時折 URL 2010/04/28(Wed) 編集
Re:無題
ありがとうございます!
多分、森絵都さんもねらって「普通」をやっている気はします。
皮肉とか盛り込まれていて、それがとても面白い。
 【2010/04/28】
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