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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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くどいけど、再び・・・

署名の趣旨
   普天間基地の閉鎖・撤去を求めます
   沖縄県内への移設に反対します

詳しくは下のウェブサイトに書かれています。

普天間基地撤去を求める高校生の会http://jimorikouken.web.fc2.com/
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『アラマタ大事典』
荒俣宏がつくった大事典。いろんなもののことがのっています。端から端まで読む、というようなものではないけれど、パラパラめくるのが楽しいです。ヘンテコな項目も多いです。面白いです。ダ・ヴィンチという項目があれば、ロボットという項目もあります。


読んだ本
荒俣宏『アラマタ大事典』
『日本を創った思想家たち』
著者が、日本を創った思想家だと思う人物を紹介していきます。非常に胡散臭いです。マルクス主義や保守主義という言葉を安易に用いているようです。そして、それらを説明する気配がありません。論理的ではないです。しかも、フェアではありません。一部分だけをきりとり、全体を論じることがありません。

日本の伝統を重んじるべき、というような主張を繰り返すところには、いまいち賛同できません。日本や、伝統といった言葉を、ほとんど吟味していないからです。

鷲田小彌太という人自体が信用できないし、彼は『新しい歴史教科書をつくる会』の別働隊なのではないか、と感じました。


今日読んだ本
鷲田小彌太『日本を創った思想家たち』
『幸いなるかな本を読む人』
長田弘の詩集。多くの本が意識されています。たとえば、冒頭には梶井基次郎の「檸檬」を感じさせる詩が収録されています。

タイトルがまず素晴らしい、と感じます。非常に惹かれます。本を読むということ自体を、詩にしてしまうところが良いです。ただし、様々な本を読んでいないと楽しめないかも知れません。

「21世紀へようこそ」がとくに印象に残りました。


今日読んだ本
長田弘『幸いなるかな本を読む人』
普天間基地撤去を求める高校生の会では、署名あつめています。米軍基地問題を沖縄の問題にせず、その背景にある日米安保条約も含めて考えていきたいと思っています。

署名の趣旨
   普天間基地の閉鎖・撤去を求めます
   沖縄県内への移設に反対します

詳しくは下のウェブサイトに書かれています。

普天間基地撤去を求める高校生の会http://jimorikouken.web.fc2.com/

『『はらぺこあおむし』と学習権―教育基本法の改定に思う』
『『はらぺこあおむし』と学習権』は、大田堯が、教育基本法改定を受け、教育を再考していくときにどうすれば良いのかということを語ったもの。鮮やかです。全く無味乾燥ではありません。力強いイメージと、明快なキーワードが溢れています。冒頭で、まず『はらぺこあおむし』が紹介されます。そして、自己創出力という言葉に繋げられていきます。

ブックレット。

人間は機械ではないから、自分で自分をかえていくことができます。それが自己創出力です。学習権はその自己創出力に根ざしているのだという指摘は、非常に面白いです。教育は洗脳であるというような短絡的な考え方があるけれど、そうではないのだということを示してくれるところが良いです。

国家のための教育ではなく、1人ひとりの人間のための教育を追及するためにはどうすれば良いのかということを考えるとき、大切になってくる考え方とキーワードが溢れています。それが、堅い文章ではなく、絵の具のような文章で書かれています。

ブックレットだからコンパクトですぐに読めるし、本当に良いです。


読んだ本
大田堯『『はらぺこあおむし』と学習権―教育基本法の改定に思う』(再読)
『筒井康隆の文芸時評』
筒井康隆が「文藝」で行っていた文芸時評を幾つか収録したもの。筒井康隆は、小説にとって大切なのは面白さであると唱え、その考え方に則って小説を読解していきます。けっこう気軽だから読みやすいです。そして、明快です。何より、紹介されている本を読みたいと思わされます。だから良いです。

書評として、非常に面白いです。

筒井康隆は、とにかくよく読んでいます。積み重ねが大切なのだということがよく分かります。山のように小説を読まなければ、小説を語ることは出来ないのだとわかります。

時には、もう少しじっくりと一つの作品に取り組むことも必要だろうとは思いますが、これは文芸時評なのだから、このくらいの軽さであっても構わないと感じます。それに、読みは、丁寧です。ズバッといくけれど、その前に熟慮しているのだということが伝わってきます。

正当な書評がない文壇に対する非難も、満ちています。それもまた面白いです。


読んだ本
筒井康隆『筒井康隆の文芸時評』
帰ってきたので、更新も出来るかも、と思います。
くどいですが・・・
普天間基地撤去を求める高校生の会、署名あつめています。

普天間基地撤去を求める高校生の会http://jimorikouken.web.fc2.com/


署名の趣旨
   普天間基地の閉鎖・撤去を求めます
   沖縄県内への移設に反対します


明日から修学旅行なので、いったん小休止という感じですが。


『in our time』
1925年に刊行された短篇集『In Our Time』の中にさしはさまれている小品(ショートショートと言っても良いほど短い)を幾つか集めたのが、『in our time』。避難していく人間の群れ、闘牛、大臣の射殺などが描かれています。むだなものが完全に削ぎ落とされています。残っているのは、ザクッとした描写だけ。訳が良いです。柴田元幸訳。

ヘミングウェイの短編集。

『老人と海』は、好きではありませんでした。なんというか惹かれなかったのです。ですが、『in our time』は面白かったです。清いからです。ヘミングウェイが分かります。

書きたいことが満ち溢れていても、それらをこぼさずに書き込んでいくことはできません。訳が分からなくなってしまうからです。だから、小説家は、本当に伝えたいと思っていることだけを選び抜き、並べていきます。しかし、ヘミングウェイには書きたいことがないのではないか、と読んでいて感じます。絞っているのではなく、逆に、捻り出しているような印象を受けます。

ただし、描写自体は練り抜かれています。

作者のこだわりが隅々にまでいきわたっています。そして、それによって、徹底的に、縛り付けられています。だから、読みやすいけれど、なんだか妙に息詰まります。それが良いかなぁと感じます。


読んだ本
アーネスト・ヘミングウェイ『in our time』
『生きる わたしたちの思い』
『生きる』の発展版。インターネット上で作られた詩。mixi発だそうです。「生きているということ いま生きているということ」という言葉の後に、様々な人が言葉を連ねています。読んでいると、世の中には色々な人がいるのだなぁと感じます。

どちらかというと、もともとの詩の方が、好きな気もしますが。

『一秒の言葉』
『一秒の言葉』は、セイコーのCMのためにつくられたものだけれど、その後、様々な場所で用いられているそうです。単純だけど、だからこそ、すっと心の中に入ってきます。

そういえば、『一秒の言葉』の著者・小泉吉宏は、『ブッタとシッタカブッタ』の人だそうです。そうなのか・・・


読んだ本
谷川俊太郎with friends『生きる わたしたちの思い』
小泉吉宏『一秒の言葉』


読んでいる本
アーネスト・ヘミングウェイ『in our time』
『戦後日本は戦争をしてきた』
『戦後日本は戦争をしてきた』は、姜尚中、小森陽一の対談集。二人が、日本の平和主義を見直していきます。非常に面白いです。ただし、「グローバリゼーションの深化が、数多くの自殺者と犯罪者を生み出している」というような主張には、もう少し裏付けが欲しい気もします。分からないわけではないけれど、観念的だから、危ういのではないか。ただし、それが、『戦後日本は戦争をしてきた』の面白さでもあります。言葉に対する強いこだわりが感じられます。

二人は、言葉によって、今の日本の状態をただしていこうとします。力強いです。

テロという言葉を二人が再考していく部分は、とても面白いです。自分が発した言葉に誤りがあったのに責任をとろうとしないジャーナリズムや学者や政治家に対する批判も、小気味良いです。

「憲法は守るだけでは意味がない、生かすべきだ」という言葉は、非常に重いです。多くの人がそういうふうに語っています。しかし、なかなかに難しい気もします。それでも、守りに入っていては、展望がひらけない、とも思いました。

「現実を批判するのは現実ではない。現実を批判するのは理想なのだ。(矢内原忠雄という人が用いた言葉だそうです)」という言葉が引用されているのですが、印象に残ります。何らかの指針/理想がなければ、進んでいけません。現実主義という言葉は、よく分からない、と感じます。


読んだ本
姜尚中、小森陽一『戦後日本は戦争をしてきた』
普天間基地撤去を求める高校生の会では、署名を集めています。

  賛同してくださった皆様

 市川平(ヨコスカ平和船団)
 大田昌秀(元沖縄県知事、元参議院議員)
 岡本厚(岩波書店『世界』編集長)
 片岡伸行(『週刊金曜日』副編集長)
 亀山統一(日本科学者会議平和問題研究委員・琉球大学農学部)
 寿[kotobuki](ミュージシャン)
 水島朝穂(早稲田大学教授)
 吉川勇一(「市民の意見30の会」)
 ダグラス・ラミス(政治学者・沖縄国際大学非常勤講師)


普天間基地撤去を求める高校生の会http://jimorikouken.web.fc2.com/
『アインシュタインの夢』
アインシュタインは、毎日、奇妙な夢に悩まされていました。夢の中では、時間が循環し、停止し、逆行し、分岐し、目に見える次元になります。そして、同時に、空間や世界も変形します。誰もが終わりの日を知っている世界もありました。時間とはいったい何なのか。アインシュタインは悩まされますが・・・

SF小説、なのか。

読んでいると楽しくなってきます。時間というもののことが分からなくなってきます。ただし、時間が、世界そのものや、空間といったものと密接に結びついているのだということはよく分かります。

アインシュタインは、一度だけ、正しい、つまり現実と一致した法則を持つ夢を見ます。その夢が描き出している世界もまた奇妙です。なんというか、変な気分になります。


読んだ本
アラン・ライトマン『アインシュタインの夢』
6月20日(日) 銀座でパレードがありました。
「私学も無償に」と訴えるため、全国から3000名の人が集まっていました。
私学 銀座パレード

私学 銀座パレード
「普天間基地撤去を求める高校生の会」というものがつくられました。「1 普天間基地の閉鎖・撤去」「2 沖縄県内への移設の反対」などを目的としています。そして、そのために、国へ届ける署名を集めています。


ウェブサイト
http://jimorikouken.web.fc2.com/
『ダーシェンカ』
愛犬ダーシェンカのことをカレル・チャペックが書いています。写真なども、多くのっています。だから、ダーシェンカのかわいらしさが分かります。

ダーシェンカは大きくなっていきますが、最初はこどもです。だから落ち着きがありません。写真をとるのが、とても大変だということが書かれていますが、共感します。動き回る動物を飼っている人ならば、誰でもわかるのではないか。


読んだ本
カレル・チャペック『ダーシェンカ』

読んでいる最中
コードウェイナー・スミス『ノーストリリア』
6月20日に、銀座パレードというものがあります。

民主党は公約として、「高校を無償にする」ということを掲げていました。しかし、結果として12万円(25万円)の補償となり、公立は無償、私立には多額のお金がかかる状態が生まれました(実は授業料無料であって、公立でもお金がまだまだかかるみたいだけど)。

私立に通わせている親と公立に通わせている親は、基本的に、同じように、税金を払っているはずです。
なのに、公立と私立に対して与えられる税金の量が全く違うわけです。
それは不平等ではないか、と訴えるのがパレードの趣旨。

学ぶ権利は誰にでもあるのではないか。

お金がないために、退学していく人がいる、今の状態は間違っているのではないか。

卒業するまで、一緒に学んできた人たちとともに、同じまなびやで学ぶ方が、高校生にとって、より良いのではないか。


まぁだいたいそういうことだと思うのですが。
具体的には、何かの替え歌とか歌いつつパレードするはずです。


日時:2010年6月20日(日)13:00~16:00
集合場所:日比谷公園(13:00)
360赤い指
★★ 東野圭吾

359八日目の蝉
★★★★★ 角田光代

358傍聞き
★ 長岡弘樹

357ぼくは悪党になりたい
★★ 笹生陽子

356かめくん
★★★★ 北野勇作
★★

著者:  東野圭吾
出版社: 講談社

  前原昭夫は妻、息子、認知症の母とともに生活していました。そんなある日、妻からの連絡があって帰宅すると家の中に幼い少女の死体が転がっています。どうやら息子が連れ込んで殺してしまったらしいと知り、前原昭夫は悩んだ末、その犯罪を隠蔽しようとするのですが・・・

  ミステリ。加賀恭一郎シリーズ。

  今回のテーマは家族。巧みに社会問題が取り入れられています。日本は高齢化社会に突入したというのに、具体的な方策はたてられないまま時間は過ぎ去り、非常に辛く大変な老人介護は各家庭に押し付けられているわけですが・・・

  『容疑者Xの献身』と同じように犯罪の隠蔽が行われるのですが、今回の方法もかなり怖いです。加賀恭一郎が明らかにしていく真実には驚かされました(『赤い指』というタイトルが、そのまま答えになっています、うまいタイトル)。

  初めて加賀家のことも語られます。

  直木賞受賞後第一作。今回もまたまた面白いです。『容疑者Xの献身』が男女の愛(一方的な愛、のような気がするけど)をテーマにしたものとするならば、『赤い指』のテーマは親子。非常に地味な展開だし、重いんだけど、面白いです。社会のことを考えさせられます。

  とはいえ、基本的にはパズル的なミステリーです。東野圭吾作品は何であったとしてもそれなりに読めます。本当に面白い。


自森人読書 赤い指
★★★★★

著者:  角田光代
出版社: 中央公論新社

  1985年2月、野々宮希和子は不倫相手の家に侵入し、突発的に生後6ヶ月の赤子を誘拐してしまいます。希和子は赤子に「薫」という名をつけました。そして、自分の子として育てるため逃げ回ります。なぜか、彼女たちの行く先々にはいろんな理由で匿ってくれる人がいたため、逃亡はいつまでも続きます。そして何年間か経ち・・・

  長篇サスペンス。二部構成。角田光代らしい家族を巡る物語。

  立ち退きに応じないお婆さんの家での生活。怪しいエンゼルホームにおける日常。美しい自然に囲まれた小豆島での日々。そのどれもが印象的です。

  希和子はとんでもない人だよなぁ、と最初思いました(まぁ当然ですが・・・)。だけど、読み進めていくうちにだんだんと印象が変わってきます。もちろん人の子どもを誘拐してしまうとんでもない人だ、という前提の部分は変わりません。けど、子どもを思う気持ちをしっかりと持った「お母さん」になっていくことに、心を動かされます。

  希和子と薫は、本物の家族よりも家族らしい関係を築いていきます。2人の小豆島での日々はとても楽しそうです。良いなぁ、と思います。しかし、その日々も最終的には壊されてしまうわけですが。どうして放っておいてあげないのか、と僕は思わず言いたくなりました(まぁ、誘拐された子を放っておくわけにはいかないのだけど)。

  2008年第5回本屋大賞ノミネート作(6位)。


自森人読書 八日目の蝉


作者:  長岡弘樹
出版社: 双葉社

  長岡弘樹の短編集。『迷い箱』『899』『傍聞き』『迷走』収録。

  『迷い箱』
  主人公は犯罪者更生施設の施設長、設楽結子。彼女は、NHKの番組中で取り上げられるほど立派なことをしていたわけですが、前科のある人たちに裏切られることも多く、施設を辞めようかと悩んでいる最中でした。そんな中、施設を出ていったばかりの碓井という男が失踪し・・・

  『899』
  主人公は消防士、諸上将吾。彼は隣近所に住む新村初美という女性のことが気になってしかたがありませんでした。なにげなくアタックしてみるうちに2人は接近していきました。そんなある日、新村初美の隣家で火事が発生し・・・

  『傍聞き』(「傍聞き」は「かたえぎき」と読むそうです)
  主人公は女性刑事、羽角啓子。彼女は連続通り魔を追うのですが事件は全く進展せず、しかも機嫌を損ねると喋らなくなる娘にも悩まされ、絶え間ない頭痛に襲われます。タイトルの「傍聞き」と言う言葉にこめられた二重の意味とは・・・ 表題作でもある『傍聞き』は日本推理作家協会賞短編部門を受賞した作品。

  『迷走』
  主人公は救急隊員、蓮川潤也。彼はもうじき義父となる室伏光雄隊長とともに仕事をしていた。ある日、急報があって駆けつけるとそこには室伏の知り合いらしき人が倒れていて・・・

  全体的な物語の構造などは、横山秀夫に似ています。けど横山秀夫ほどのインパクトはありません。ひねりは良いのだけど、展開が淡白に過ぎるような気もしました。物語に盛り上がり/起伏があったら、もう少し読みやすかったような気がする・・・


自森人読書 傍聞き
ウェブサイトhttp://jimoren.my.coocan.jp/
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