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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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『儚い羊たちの祝宴』

米澤穂信の短編集『儚い羊たちの祝宴』を読みました。けっこう面白かったです。『身内に不幸がありまして』『北の館の罪人』『山荘秘聞』『玉野五十鈴の誉れ』『儚い羊たちの晩餐』を収録。

同じ作者の著書、『春期限定いちごタルト事件』は、う~んまぁ面白いかなぁ・・ という感じでした。なんというかけっこう微妙だった、ということなのだけど。

『儚い羊たちの祝宴』は、どの物語もだいたい上流階級から墜ちかかった家のお嬢様か、彼女に仕える女性が主人公です。ちょっと暗い狂気の部分を、うまく静かに見つめていて面白いです。

全てのはなしの中にちょろっとだけ登場する読書会「バベルの会」が、案外大きな意味を持っています。そして、物語の中にいろんな形で本が登場します。
読み終わったあとまったく関連がないのですが、これからの時代、紙の情報ってどうなっていくのだろうか、と少し考えてしまいました。みんなパソコンとかに移行していくような気がします。
もしかして、本って高価な、贅沢なものになっていくのかなぁ・・・

今日読んだ本
米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』

今読んでいる本
飯嶋和一『黄金旅風』
陳舜臣『英雄ありて』(再読)
松下竜一『潮風の町』
『世界』編集部『保守政治家は憂える―自民党リーダーたちとの対話』
童門冬二『名家老列伝 組織を動かした男たち』
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60生きさせろ! 難民化する若者たち
★★★★ 雨宮処凛

59羅生門
★★★ 芥川龍之介

58カムイ伝 第一部
★★★★ 白土三平

57H2
★★★ あだち充

56シュナの旅
★★★★★ 宮崎駿
★★★

著者:  池澤夏樹
出版社: 河出書房新社

  不思議なすっとするおはなしだなぁ、と思いました。ときが経ったとき、人類はどうなっているのか? 文明とは何なのか? 科学者がそういうことを書くと、理解不能なほど難しくなったりするんだけど、池澤夏樹が書くと日常の世界とのつながりみたいなものがあっていいかなぁ、と思いました。しっかりと物語として成り立っている気がします。

  はなしは宇宙にまで拡がるけど、別にアイザックアシモフのはなしみたいに大戦争が起こったりはしません。やっぱり自分とその周りの世界です。あまり色が思い浮かばない物語だなぁ、と感じました。白っぽいぽんやりしたのと、漆黒の宇宙のイメージくらいしか思い浮かびません(どんな説明だ、という感じですが・・・)。

  タイトルの意味は最後らへんになると分かってくるかも知れません。

  各所に写真がはさまっているのが面白いです。イメージが固定されて、良い悪い半々というけど、ときどきこういうのもあるのは面白いなぁ、と僕は思います。『 NO.6』でも同じようなことをやっていたなぁ、そういえば。


自森人読書 やがてヒトに与えられたときが満ちて…
昨日は、『人間失格』のほかに佐藤優『世界認識のための情報術』も読みました。愛国者である彼が、『週刊金曜日』に連載した「飛耳長目」を書籍化したものです。ずっと読みたかった本がやっと読めました。

佐藤優とは誰か、というと。
かつて外務省官僚として活躍していた人です。鈴木宗男などとともに北方領土問題に取り組んでいたのですが、2002年に背任容疑で逮捕。その後それを不当として裁判を起こします。
裁判を続けながら、『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』という本を出版してベストセラーになり、その後は論壇で活躍するようになりました。護憲派であり、尊王家であり、キリスト教徒という面白い人です。

佐藤優の文章って、面白いなぁと思いました。なんていうか哲学の書みたいな回りくどさがあります。文章は難しそうに見えるけど、切り口がすっきりしていて分かりやすいです。
ただしあまり思い切ったことを書くという感じではありません。全体的に慎重な人なのだなぁ、ということが伝わってきます。読んでみてとても面白かったです。1度官僚を経験すると、そういう見方をするようになるのか・・・


昨日読んだ本
佐藤優『世界認識のための情報術』

今読んでいる本
飯嶋和一『黄金旅風』
陳舜臣『英雄ありて』(再読)
松下竜一『潮風の町』
『世界』編集部『保守政治家は憂える―自民党リーダーたちとの対話』
★★★★

著者:  雨宮処凛
出版社: 太田出版

  フリーター、パート、派遣、請負・・・ どうして、若者たちには不安定雇用しか用意されていないのか? どうして日本はこんなにいきづらいのだろう。これは、本当に自分達のせいのなのか? この国の、若者の過酷な労働状況を照らし出したルポタージュです。

  自由の森学園中学3年・森の時間(総合学習)『生きさせろ!』講座はこの本から名前を借りました。現代の日本に深刻な貧困問題があるというのは衝撃的なことでした。昔は、貧困問題といったら、失礼だけど、アフリカや発展途上国と呼ばれてる国々のことを思い浮かべていました。多分多くの人はそうだと思います。

  政府と企業は、それを利用して、アフリカなどの国々に比べたら、この国の貧困はそこまでひどい訳じゃない、と言い訳するんだよなぁ。でも、全てを相対化していい訳じゃない。アフリカでの100円の価値と、日本での100円の価値はかわります。物価がどうか、ということがあるんだから。それに、日本でも現に餓死者がでているのです。どんなに言い訳したって、この日本という国の中で、普通に生きられない人がでてきたというのは事実なのです。

  企業は史上空前の利益をあげています。それなのにどうして給料は上がらないのか。どこかでピンはねされている、正当な給料が払われていない、ということではないのか。いま日本は不景気です。その根本的な原因は、働いている人たち(労働者)にお金がないから、といわれています。つまり日本の働いている人たちが貧しいから物を変えない、売れないから企業は儲けが出ない。最初は小さい会社が潰れて、どんどん影響が酷くなっていったら大きな会社も潰れちゃうんじゃないかなぁ、多分。いやそのときは海外に脱出するからいいのか。

  とにかくグローバル化の中で、できるだけ安く労働力を使おうとすることがすすんでいます。それでは結局大勢の人にとっていきづらい社会(一部のお金持ちばかり得する社会)になるのは分かりきったことです。そうならないためにも、「生きさせろ!」と叫ばないといけないのだろう、と思いました。ぼくもすぐに学生を卒業して働くことになるんだろうし。


関連リンク
生きさせろ! 自由の森学園総合学習のまとめ


自森人読書 生きさせろ! 難民化する若者たち
今日は、太宰治『人間失格』を再読しました。やっぱり太宰治は好きになれないなぁと思いました。つまらない、とかそういう訳ではないんだけど・・・
なんというか、「オレはダメなんだ」と本気(?)で書いているみたいなのだけど。「オレはダメだ」といえる自分に心酔しているようなところが好きになれないです。結局のところ、自惚れに沈んでいって何も見えていないんじゃないか。

そういえば太宰治が自殺したということから色々考えていたんだけど。文学者ってよく自殺するなぁ、と思います。

とくに太平洋戦争を潜り抜けた日本の文学者ってけっこう自殺してるよなぁ・・ 太宰治、三島由紀夫、川端康成、原民喜、田宮虎彦、あとは田中英光とか。坂口安吾も薬物中毒でメチャメチャの体になっていたと言われます。まぁ別に戦争とは直接は関係ないのかも知れないし、ただ単に自殺した人たちが目立っているだけなのかも知れません。

戦争と文学者の自殺との関係って気になります。別に、たいして関係はないのかなぁ・・・


最近読んだ本
太宰治『人間失格』(再読)

今読んでいる本
佐藤優『世界認識のための情報術』
飯嶋和一『黄金旅風』
陳舜臣『英雄ありて』(再読)
★★★

著者:  芥川龍之介
出版社: 忘れた

  ある日の夕暮れの頃。1人の下人が、羅生門の下で雨宿りしていました。もう何もあてはない、明日どうなっているのか分からない。ならば盗賊になってしまおうか、と悩みます。けれども決心はできません。羅生門の中に入っていくと、お婆さんがいました。死人の髪の毛を抜いて、それを金にしている老婆でした。彼女は、悪びれず生きるためにはしかたないのだ、と言います。下人は、その言葉に突き動かされ、老婆の着物を剥ぐとかけ去っていきました・・・

  飢え死にするか、それともものを盗るか? どちらかを選ばないといけない。死ぬか、罪びとになるか、という選択肢です。これは、生きるということ自体がそういう二択だ、と言っているのかなぁ。そんな訳じゃないかのか、いまいち分かりません。でも、そういう酷い時代だったから、そうなったのだ、とかそんなつまらない答えじゃ足らない気がしました。

   芥川龍之介は何が言いたいのだろう。あんまりいっぱい読んだことがないのでいまいち分かりません。でもこの人って仏教をモチーフにしたりしているから、生きることの「業」とか、そういうことまで考えているのかなぁ、もしかして。

  『羅生門』を歴史に分類するのもなんだか違和感があるのですが。でも他に、どこに分類すればいいのか、分からないです。いったいなんなんだろうか? いろいろ考える・知るなのかなぁ。それもまたそれで違う気がする。難しいです。


自森人読書 羅生門
★★★★

著者:  白土三平
出版社: 小学館

  江戸時代、士農工商のさらに下に位置づけられていた穢多非人たち。その1人にカムイがいました。カムイは、非人という立場を抜け出して、自由になろうと目指します。また、農民の正助や、武士の竜之進らはそれぞれ、体制の矛盾に気付き、改善しようと考えます。しかし、そう簡単にはいかない、それどころか徹底的な弾圧を受けます。上の者が下の者を差別し、下の者がさらに下の者を差別し、さらに下の者は、互いに監視しあう。その差別の連鎖から抜け出すことはとてつもなく難しいことでした・・・

  最後がどうなるのか、気になりながら読んでいました。だって史実通りにいくならば、250年間江戸幕府は安泰です。叛乱が起きることはあってもすぐ潰されるし、革命が起きることはありません。とすると、カムイたちはどう考えても幕府に勝てない、ということが物語が始まる前から決定していることになります。

  でもそれじゃつまらない。どうなるのだろう、と思っていたら・・・ 物語は進めば進むほど暗くて、救いがなくなっていく・・・ 少し光が見えたかと思ったら、次にはさらに悲惨な出来事が起こり・・ 先駆者は誰にも理解されず、潰されていくということじゃないか、という感じがしてきます(そんな単純じゃないけど)。第一部が終わった結論は、カムイたちにはほとんど救いが無いということかなぁ。

  勝つことが重要じゃない、闘争を続けることに意味があるんだ、というならはなしは別だけど。でも結局殺されると分かって戦うというのほど辛いことはないよなぁ。

  そういえば、カムイというのは何か、というと・・・ カムイというのは主人公の名前でもあり、狼の名前でもあります(アイヌ語の「神」という言葉らしい)。『カムイ伝』では各所に動物たちの争いがさしはさまれています。よくあれだけうまく描けるなぁ、と感心します。動物を描くのもそうだけど、あれだけたくさんの人間の顔をかき分けるのも大変だろうなぁ・・・

  ぼくは長いマンガはたいてい飽きてしまうのですが、この『カムイ伝』は違いました。まだ、『カムイ伝』は完結していません。やっと第二部が終わり、これから第三部が始まるところです。まだまだ全然見えていないことが多い気がします。作者・白土三平がすでに40年にわたって描き続けてきたストーリー。完結するところが見たいです。


自森人読書 カムイ伝 第一部
今日は陳舜臣の書いた『インド三国志』を読みました。
日本ではちょうど江戸時代が始まった頃。インドをほぼ支配するムガル帝国と、それに抵抗するマラーター族や他の勢力との熾烈な戦いが始まっていました。
しかも、ムガル帝国は内側でも戦いが絶えませんでした。帝王が死ぬたびにその息子たちの間で激しい戦いが繰り広げられたのです。言葉通りの殺し合いです。後継者争いに敗れれば、目をえぐられたり、殺されたり酷い目にあいました。
後継者争いは、王子達にとっては、「王か、死か」の争いでした。
ムガル帝国の混乱と衰退の原因はそこらへんにあるそうです。

ちょうど東インド会社の進出が始まる前で、おしまいでした。作者は、まだ続きを書きたいと考えているそうなので、未完ということになります。

中国の歴史を長らく書いている陳舜臣が、インドからアジアの歴史を見つめていったもの。けっこう面白いです。読んでいて、アジアの大国、中国とインドの歴史のことをもっと見つめていきたいなぁと改めて思いました。インドのことって全然知らないなぁ・・・



今日読んだ本
陳舜臣『インド三国志』

今読んでいる本

佐藤優『世界認識のための情報術』
飯嶋和一『黄金旅風』
陳舜臣『英雄ありて』(再読)
太宰治『人間失格』(再読)


積ん読
遠山啓『現代数学対話』
坪内稔典『季語集』
★★★

著者:  あだち充
出版社: 小学館

  ライヴァルでありながら、親友の2人、国見比呂(ひろ)と橘英雄。2人は中学野球で大活躍し、地区大会二連覇を果たします。しかしそのあと、野球を続けると確実に肘が壊れると医師に診断されてしまい、比呂は甲子園を諦めて野球部の無い高校へすすみます。けれど、その高校には「野球愛好会」というのがあり・・・ しかも比呂の診断をしたのはやぶ医者だったということが分かり・・・ 比呂はもう1度野球をやることに決めます・・・

  暗いはなしになるのか、と思いきや。やっぱり甲子園に向けてまっしぐらの青春スポコン(っていうのかなぁ)の野球マンガです。あだち充は、野球が好きなんだなぁ・・・・・

  シンタの家で、夜1時頃読んでいました。1度に半分くらい読んでしまいました。あだち充の作品の終わり方はどれも余韻というか、後味を残すなぁ、と思います。まぁここには書かないが、このおはなしのラストも印象的です。それにしてもどれもこれも似ているなぁ、ストーリーと絵柄が。どれを読んでいるのか、途中で分からなくなってくるほどです。

  というより、全部主人公の性格が同じような気がしてきます。飄々としていて、実は良い奴。それで、意外とモテて(いや当然モテて、かなぁ)。やっぱりかっこいい。とかそんな感じで。面白いから、いいんだけど。

自森人読書 H2
『まどろみ消去―MISSING UNDER THE MISTLETOE』を読みました。森博嗣の短編集です。『虚空の黙祷者』『純白の女』『彼女の迷宮』『真夜中の悲鳴』『やさしい恋人へ僕から』『ミステリィ対戦の前夜』『誰もいなくなった』『何をするためにきたのか』『悩める刑事』『心の法則』『キシマ先生の静かな生活』を収録。

面白い、と思うものが多かったけど、『心の法則』とかは何がなんだかさっぱり分かりませんでした。あれ、結局、何の意味がないのか。

2回くらい二重人格というか、人格分裂みたいなネタがでてきて、ちょっとなんかなぁと思いました。う~ん、どれも傑作というほど傑作ではないかなぁ。森博嗣は、やはり長編の方が面白い。

今日読んだ本
森博嗣『まどろみ消去―MISSING UNDER THE MISTLETOE』

今読んでいる本
飯嶋和一『黄金旅風』
陳舜臣『英雄ありて』(再読)
『人間失格』(再読)


積ん読
遠山啓『現代数学対話』
坪内稔典『季語集』
今日は、『爆笑問題のニッポンの教養 この世はすべて錯覚だ 知覚心理学』と『爆笑問題のニッポンの教養 タイムマシンは宇宙の扉を開く 宇宙物理学』を読みました。NHKの番組を本にしたものです。

番組は、いろんな分野の科学者と爆笑問題が対談するというものです。けっこう面白いです。毎週火曜日11時からやっているので、今日も放送するはずです。





今日読んだ本
『爆笑問題のニッポンの教養 この世はすべて錯覚だ 知覚心理学』
『爆笑問題のニッポンの教養 タイムマシンは宇宙の扉を開く 宇宙物理学』


今読んでいる本
飯嶋和一『黄金旅風』
陳舜臣『英雄ありて』(再読)
森博嗣『まどろみ消去―MISSING UNDER THE MISTLETOE』


積ん読
遠山啓『現代数学対話』
坪内稔典『季語集』
★★★★★

著者:  宮崎駿
出版社: 徳間書店

  シュナという王子の物語です。王子は、国の人たちが豊かな暮らしを手に入れるために、生きている麦を求めて旅をしていました。そんなある日、奴隷の少女を見て、彼女を救います。そのあと、また生きている麦を求めて旅を続けていくのですが・・・・・

  家にあったので、手に取りました。チベット民話「犬になった王子」が元となっているそうです。その「犬になった王子」というのは、麦を求めて王子が旅をするという民話なのですが、『シュナの旅』もあらすじは同じです。

  宮崎駿の絵物語。登場人物たちのセリフはほとんどありません。マンガというより、絵物語といったほうがしっくりきます。全体的に、『風の谷のナウシカ』と似通った感じがします。絵が似ています。ヤックルも登場するし。映画版『ゲド戦記』に影響をあたえたといわれます(原案になったんだっけ)。それなのにどうして映画『ゲド戦記』はあんなふうになってしまったんだ・・・ むしろこの『シュナの旅』をそのまま映画にして欲しかったです。

  鮮烈な色が使われていなくて、ほんわかした柔らかいタッチです。きれいです。全く趣きは異なるけれど(というより物語ですらないけど)『イーハトヴ博物館』と同じように、異世界を美しく表現しているなぁ、と感じました。どちらもいいなぁ、と思います。好きです。


自森人読書 シュナの旅
55DDD
★★★ 奈須きのこ

54おきなわ 島のこえ ―ヌチドゥタカラ
★★★★ 丸木俊、丸木位里

53ラヴァーズ・キス
★★★★★ 吉田秋生

52THE MANZAI
★★★ あさのあつこ

51六番目の小夜子
★★★★ 恩田陸
『昭和陸海軍の失敗』を読みました。文藝春秋に掲載された座談会の記録を、文庫として出版したものです。どうして日本軍は無謀な太平洋戦争に突入していったのか、ということを検証していこうという企画でした。

座談会に参加したメンバーをみると、「保守派の論客」として名前が挙げられるような人たちが揃いも揃って並んでいるので、どんな中身なのかと思いきや。
普通でした。すでに出尽くした感のある旧日本軍の問題点を改めて列挙しているような感じでした。「派閥抗争が改革をつぶした」「兵站を無視したから負けた」などなど、まぁ昔から言われてきたようなことを確認しながら話し合っている感じです。
まぁよくまとめられていて読みやすいなぁとは思いました。悪くはないと思います。

ただし、昭和天皇の戦争責任のことはあまりつっこんでは語られません。みんな「天皇に責任はない」と考えているような雰囲気がただよっています・・・

今日読んだ本
半藤一利、秦郁彦、平間洋一、保阪正康、黒野耐、戸高一成、戸部良一、福田和也『昭和陸海軍の失敗』

今読んでいる本
飯嶋和一『黄金旅風』
陳舜臣『英雄ありて』(再読)
森博嗣『まどろみ消去―MISSING UNDER THE MISTLETOE』


積ん読
遠山啓『現代数学対話』
坪内稔典『季語集』
★★★

著者:  奈須きのこ
出版社: 講談社

  恐怖という感情が欠落した白髪の男・石杖所在(いしづえ ありか)は、迦遼海江(かりょう かいえ・男)なる人物に雇われていた。美少女に見えるが実は男の海江は、「悪魔憑き」という奇病に興味を持っていた。所在は、海江に付き合わされて、人間の憎悪に反応して義手となる「盲目の黒犬」を借り、「悪魔憑き」の悪魔払いをすることとなる・・・

  「悪魔憑き」とは、感染すると、精神ばかりではなく肉体までも変貌させてしまう奇病のこと。正式名称は、アゴニスト異常症(A異常症)。精神病の一種に分類されるが、あまりに危険なために極秘裏に国が保護している、という。

  あらすじを書いているはずなのに、あまり意味の分からない文章になりました・・・ ちょっとホラーっぽい感じの物語です。奈須きのこは、「新伝奇」と銘打たれているし、当然かなぁ。最初から、あれこれは夢なのか、本当なのか、というのがあやふやで、よく分からない。首が360度回転する、とかそんなのがでてきてしまいます。

  当て字とか、西尾維新に似ているかなぁ。西尾維新と奈須きのこを一緒にするな、と西尾維新のファンからも、奈須きのこのファンからも言われそうだけど。

  ついでに、タイトル『DDD』というのは、何かというと・・・ Decoration Disorder Disconnection(デコレーション・ディスオーダー・ディスコネクション、ディーディーディー)の略だそうです。


自森人読書 DDD
もやしもん






昨日読んだ本
石川雅之『もやしもん』(再読)
石川雅之『もやしもん2』
よしながふみ『きのう何食べた?2』
あずまきよひこ『よつばと!8』(再読)


今読んでいる本
飯嶋和一『黄金旅風』
陳舜臣『英雄ありて』(再読)


積ん読
遠山啓『現代数学対話』
坪内稔典『季語集』
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