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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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『銀の三角』
非常に入り組んだ物語。

何度も読んでいますが、やっぱり、素晴らしい、と感じます。すべてが奔流のように流れていきます。説明していきたいとは思いますが、作中からキーワードを掬いだしていくことには意味がない、かも知れません。

SF的要素が溢れていて楽しいのですが、それだけではなく、登場人物たちも各々魅力的です。とくに時空を超越した吟遊詩人ラグトーリンは恐ろしいです。

第14回星雲賞コミック部門受賞作。


読んだ本
萩尾望都 『銀の三角』(再読)
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★★★★

著者:  小川一水
出版社: 早川書房

  『老ヴォールの惑星』は、小川一水の短編集。『ギャルナフカ迷宮』『老ヴォールの惑星』『幸せになる箱庭』『漂った男』収録。

  『ギャルナフカ迷宮』
  些細な罪で、地下にあるギャルナフカ迷宮に閉じ込められた男の物語。彼は、人間らしい生活が営めるようにするため、社会を築こうとします。しかし、迷宮には疑心暗鬼が満ちていて・・・

  『老ヴォールの惑星』
  一風変わった生物たちの物語。彼らは吹き乱れるプラズマの嵐の中で社会を築いている金属の魚でした。その生物の中に「ヴォール」という者がいました。彼は「もっと落ち着いた惑星がある」という予言のような言葉を残し、沈んでいきます。彼の言葉が後の世に影響を与えます。

  『幸せになる箱庭』
  木星から資源を持ち去っている機械が発見されます。人類は、その作業が地球の軌道に与える影響を無視できず、異星人との交渉に乗り出すのですが。未知の生物との遭遇を描いた作品。設定が甘すぎる、と感じた作品。

  『漂った男』
  陸のない水の惑星に墜落してしまった兵士タテルマは、ずっと漂い続けることとなりました。彼は、外界との通信機での会話を頼りにして生き続けるのですが・・・ 良い話です。

  印象に残る作品ばかりだなぁと感じました。しかし妙に既視感を感じる、というか・・・ どこかで、すでに読んだことがあるような設定の作品が多い気がしました。換骨奪胎がうまい、と言うことなのかも知れません。結局のところ、あらゆる文学は他作品のパロディなのだから。

  あと、妙に甘いです。


自森人読書 老ヴォールの惑星
★★

著者:  ロバート・A・ハインライン
出版社: 早川書房

  物語の舞台は、2007年のアメリカ。もう過ぎ去っています。「ナイスでいかした」密情報機関のエージェント・サムと、その同僚メアリが、宇宙から侵略しにやってきた灰色半透明のナメクジみたいなパペット・マスターと闘う、という物語。そのナメクジみたいなやつは、他の生物にとりついて、それを人形のように扱うので、始末が悪いのです。死闘は、ずっと続きます。

  アメリカの万能主義が前面に表れたような小説。

  未知の生命体と「対話」してみよう、などと言ったら、貴様は敵のスパイかと疑われてぶっ殺されそうな雰囲気が漂っています。「敵とみたらぶっ殺せ」的な感じで、進んでいくので読みやすいです。深く考える必要性が全くない。「敵は侵略者、私たちアメリカは正義」という図式は少しも揺るぎません。あまりにも揺るぎない(つまり、相手の視点を少しも考慮しない)ので、少し笑えます。

  その代わり、テンポが良くて、爽快です。文章は軽くて、面白おかしいシーンもたくさんあります。

  ナメクジが隠れてないか確認するためにアメリカ人は全員常時上半身裸でないといけない、という政策が大真面目に行われたり、さらにはズボンまでみんな脱がないといけないという政策まで行われます。現実にそんなことが可能とは思えないけどなぁ。って、真面目につっこむのは阿呆か。

  まぁ軽い気持ちで読めば良いのではないか。けど、この小説の世界観(アメリカ絶対正義)が現実に持ち込まれたら怖いなぁ、と感じます。いや、現に持ち込まれているか・・・


自森人読書 人形つかい
『ネコ・無用の雑学知識』
猫猫猫という感じです。猫に関する雑学があふれていて楽しいです。「猫は本当に猫舌か」「なぜ猫のヒゲをきってはならないのか」「犬と猫の雑種はいるのか」といったはなしから、猫を演じた女優の数奇な物語、猫が描かれている小説に関する情報、最も高いところから落ちた猫のはなしまで。

猫に関する雑学が詰まっています。

けっこう軽い感じなので、非常に読みやすいです。猫好きには堪らない、かも知れません・・・ 全然知られていないようですが、隠れた名著なのではないか、と感じます。

読んでいるのが楽しいです。


読んだ本
沼田朗『ネコ・無用の雑学知識』(再読)
『論語物語』
下村湖人は、孔子の言行を記した『論語』を現代的に読み直していき、『論語』を基にした短い物語を書きました。その物語を多数収録したのが『論語物語』。基本的には平易です。だから読みやすいです。そして、孔子の弟子たちが、現世的な欲を捨てることができない人間なので、面白いです。孔子も超人ではなく、人間のようです。

『論語』を平易に読み解いた書。

孔子は一生不遇でした。理想の政治を行うことができず、弟子とともに、各地を放浪し続けました。しかし、後世、孔子の思想は中国の基本として、体制からも、民間の人たちからも大切にされていきます。孔子は、イエス・キリストのようです。しかし、下村湖人は孔子を最も徳がある優れた人物として取り上げますが、絶対視しません。そのあたりが面白いです。

ハンセン病の伯牛と、彼を見舞う孔子のことをつづった物語がとくに印象的です。孔子はイエスのように病人を触るだけで治すことはできません。死んでいく弟子に対して、天命に従って、道とともにあれ、と説くのみです。受け入れがたい現実というものが眼前に現れた時、自分ならばどうするかと考えてしまいます。

『論語』という古典を自分の血肉にしていくことを下村湖人は目指したようです。そして、厳密な意味にこだわるのではなく、その精神に迫っていこうとします。

そのためには『論語』の原文を読解することが必要です。しかし、容易なことではありません。原文は簡潔なので、多くの解釈が生まれました。その中から、どの解釈を選択するか、ということは孔子の形、『論語』という書物をつくる、ということです。読むという行為は非常に創造的だ、と改めて感じました。


読んだ本
下村湖人『論語物語』
『漢文素読のすすめ』
短い漢文・漢詩等が掲載されています。書き下し分のあとに、原文・語釈があるので、わからない部分は確認することができます。文字が大きいので、非常に読みやすいです。教訓的な説明などはとりあえず無視して読んでいくのが良いかも知れません。王維の漢詩「竹里館」「独坐幽篁裏、弾琴復長嘯。深林人不知、明月来相照。」なども載っています。やっぱりいい、と感じました。

大正天皇の漢詩ものっています。純朴な雰囲気がいいです。大正天皇が漢詩創作を愛していたということを初めて知りました。そういう明治以前に大切にされていた学問、教養をなんとか受け継いだ最後の年代ということになるのかも、と感じました。

「虎穴に入らずんば・・・」といった有名なことわざも、のっています。

素読ができたら、楽しいだろう、とは感じました。そうしたら、自分の解釈を生み出すこともできます。漢文を勉強していて、改めて文章解釈の相違が、学問をつくっているのだと感じました。


読んだ本
古田島洋介『漢文素読のすすめ』
★★★★★

著者:  ローズマリー・サトクリフ
出版社: ほるぷ出版

  主人公は、イケニ族族長の末息子、ルブリン・デュ。彼は褐色の肌をしていたため、白い肌の者が多いイケニ族の中では目立ちました。しかも、その肌の色は、かつてイケニ族と闘い、敗れ、去っていった先住民を思わせるものがありました。彼は、つばめが飛ぶのを見て、空に描かれる華麗な模様を捕まえようとしました。そういう芸術的な才能を秘めていたのです。しかし、その後、一族は征服されてしまい、ルブリンは敵に捕らわれることになります・・・

  イギリスバークシャーの丘陵地帯には、白い馬の絵があります。地肌の白い土を露出させることで描かれたものです。「アフィントンの白馬」と呼ばれています。その絵は、古代ケルト人によって描かれたといわれていますが、その詳細はまったく分かっていません。

  「アフィントンの白馬」はいかにして描かれたのか。作者がそれを想像して書いたのが、『ケルトの白馬』という小説。

  いかにも彼女らしい作品。どことなく黄昏時を思わせるような暗い雰囲気が漂っています。ですが、中心にあるのは緑の丘陵に描かれた白い馬と、その地に息づく人々の力強い物語です。自由への憧憬が、背景にある雄大な自然と絡み合い、巨大なものを創り上げる部分には感動します。美しくて、重いものを含んでいます(少し暗すぎる気もするけど・・・)。


自森人読書 ケルトの白馬
★★★★

作者:  ジェームズ・アンダースン
出版社: 東京創元社

  イギリスのミステリ小説。

  ある夜、夫スティーヴンが蒼白な顔をして帰ってきました。何事かあったのかと疑う妻アリソンはいろいろ問うのですが、夫は「仕事が速く終わったので帰ってきた」というのみ。深夜、2人の警察官が現れます。彼らは、「殺人現場にスティーヴンがいたという目撃証言があった」と告げ、スティーヴンを連行していきます。ですが、アリソンは夫の無実を確信していました。彼女はそれを証明するべく走り回ることになります。そこへ、事件の被害者であるリンダ(モデルを名乗っていた美女)の兄、ロジャーが加わってきて・・・

  あらすじを説明しても、あんまり面白そうに感じないかも知れません。ミステリとしては、あまりにもありきたりな感じなので。

  でも、読んでみると二転三転していくところが非常に面白いです。よく練られています。技巧派というのはそういうことか。いろいろと証拠がでてきてけっこう混乱するのですが、テンポよく進んでいくので、読みやすいです。

  意外なラストには、ため息をついてしまいました。そうくるか。解説の指示に従って最初からペラペラめくってみると、いろんなところに犯人を示唆する部分があった・・・ さすが。

  きちりときれいに収まる本格ミステリの秀作。


自森人読書 証拠が問題
『大阪万博』
あずまんが大王10周年記念企画、だそうです。あずまんが大王に関わる各種資料などがのっています。それから、様々な人が「あずまんが大王」のキャラクターを用いながら短編マンガを書いているのですが、そのマンガはそれほど面白い、とは感じられませんでした。微妙に違うのですが、その微妙な違いというものが非常に大きいのです。

同人誌的といえば良いのか。

マンガの模倣はとくに難しい、と感じました。


読んだ本
あずまきよひこ『大阪万博』
『司馬遷-史記の世界』
武田泰淳は、著者・司馬遷に思いを馳せながら、『史記』を丹念に考察していきます。司馬遷は古代中国の歴史家。宮刑(去勢)に処された後、憤りながら『史記』を記しました。武田泰淳は、『史記』の構成に司馬遷の思いが込められていると推測します。文学的に読み解いていくわけです。しかし、そういった読み方は無味乾燥な学術的な分析よりも正確なのではないか、と感じます。

名著。

『司馬遷-史記の世界』を読むと、『史記』という作品のことがよくわかります。著者は細部にこだわりながらも、作品を全体的かつ総合的に把握していきます。

独特の言い回しもありますが、そういった言葉が逆に『史記』を明らかにしています。『史記』の根幹に全体的持続がある、という説明は非常に面白いです。誰もが持続を志向しながら非持続的にならざるをえず、転換、あるいは断絶していくが、全体としてみれば持続がある、と武田泰淳は示します。

ポー『ユリイカ』の影響が随所に表れています。武田泰淳の根源には『ユリイカ』があると安藤礼二は指摘していましたが、その理由がよくわかりました。

武田泰淳は司馬遷に自分を重ね合わせていた、というのが通説のようですが、わからないでもないです。司馬遷は、屈辱的で、無力な位置に置かれながら記録することによって、世界全体を把握してこうとします。そういった望みは文学者の多くが持っている気がします。


読んだ本
武田泰淳『司馬遷-史記の世界』
『漢文の語法と故事成語』
漢文素読に必要とされる知識が詰まっています。簡潔に重要なことが示されているため、非常にわかりやすいです。基本的な単語と故事成語が数多くのっているので、辞典として使うこともできます。とりあえず、一通り読んでおくと勉強になります。

漢文を学ぶための入門書。

読んでいて、漢文を素読することができたら楽しいだろう、と思いました。漢文を読むことができれば、大昔の人たちが考えていたことを推測できるようになるのです。結構、解釈するのが難しいようですが。

漢文を本当に読むことができるようになるためには、実際に漢文を読んでみることがとても大切だと感じました。とりあえず、いろいろな本に触れてみようと思います。


読んだ本
吹野安、小笠原博慧『漢文の語法と故事成語』
円城塔『Boy’s Surface』
円城塔の短編集。『Boy’s Surface』『Goldberg Invariant』『Your Heads Only』『Gernsback Intersection』収録。全くまとめることはできないのですが、けっこう愉快で意味不明な小説です。

絡み合いながらどうにも並行的と呼ぶしかない世界たちを道に飛び出した猫みたいに組み立てていく文章、あるいは人間の頭脳内における世界の再構築に関する考察ではなく、旋回する世紀に関して。または、内包されている物語と登場人物に対する言及とそこから始まる恋愛の展開を見つめる視点の複合化。そして、花嫁の侵攻と防衛。というような感じ、か。適当だけど・・・

奇怪なSF小説。

再度読んでみると結構楽しいです。文章の粗さは気になりますが。


読んだ本
円城塔『Boy’s Surface』(再読)
『このミステリーがすごい! 2011年版』
その年に出版されたミステリ小説の中から面白い作品を見つけよう、という企画。座談会以外は、さほど面白くないです。小説を除いて、座談会を五倍くらいにしたら、さらに面白いと思うのですが。

このミス1位
国内 貴志祐介『悪の教典』
海外 キャロル・オコンネル『愛おしい骨』


読んだ本
『このミステリーがすごい! 2011年版』
この頃全く本が読めていませんでしたが、もうそろそろ読めるかも知れません。
それにしても、なんというかいろいろとあって、本当に全然読めていなかったです。
冬休みの間に50冊くらい読まないと気が済まないかも知れない・・・
『世界史の構造』
著者は、マルクスとカントを結び付けて、ヘーゲルを批判します。さらに「資本=ネーション=ステート」が世界を包み込んでいる現状を拒否しつつ、国家や労働闘争では現状を崩すことができないと主張します。そして、生活協同組合と、自覚的な消費活動が現状を突破する、と結論付けます。

批評家、柄谷行人が記した書。

柄谷行人はこれまで、文学批評を行ってきましたが、同時に現実に対する評論なども書き続けてきました。その集大成と呼び得るもの、なのだと思います。

柄谷行人は、「夢想家」と呼ぶことができるかもしれません。しかし、詐欺師でもあるのではないか、と感じないでもないです。到達することができない理想の世界を描き出していくその力量はすぐれていますが、道程は指し示していません。

しかし、哲学者は基本的に誰でも詐欺師だということもできます。しかし、柄谷行人はとくに徹底した、慎みのない詐欺師のような気がしないでもないです。

そもそも、主張自体に矛盾があります。あらゆる資本主義批判に共通することではありますが、資本主義を批判する本を出版して、結局、儲けているわけです。そして、世界同時革命というようなことを書きながら、具体的な行動を起こすわけではありません。批評家・哲学者としての個人的な評価を高めるのみです。

簡潔にまとめてしまうのであれば、「到達することができない世界」を述べることによって、柄谷行人は現世的な栄誉と富を得ているわけです。結構、滑稽な状態ではあります。まぁ、現状をただ単に追認する人間より、はるかに立派ではないか、と思わないでもないのですが・・・


読んだ本
柄谷行人『世界史の構造』
今日、自由の森学園では、音楽祭がありました。
盛り上がっていました。

一日目は有志の日。
自由の森学園音楽祭

自由の森学園音楽祭
明日、自由の森学園では音楽祭があります。
『世界史の構造』は一応読んだのですが、感想を書く暇がない・・・
「このミステリーがすごい!」2011が発表されたので、微妙に修正してみます・・・ 世間では、『シューマンの指』が結構高く評価されているようです。ベスト10入りするかも。

あと、『悪の教典』もベスト10入りが確実なのではないか。


ベスト10入り確実?
宮部みゆき『小暮写眞館』
有川浩『ストーリー・セラー』
朝井リョウ『桐島、部活やめるってよ』
貴志祐介『悪の教典』
奥泉光『シューマンの指』


ベスト10に入るかも
綿矢りさ『勝手にふるえてろ』
中島京子『小さいおうち』
伊坂幸太郎『マリアビートル』
柴崎友香『寝ても覚めても』


ベスト30に入るかも
乙武洋匡『だいじょうぶ3組』
角田光代『ひそやかな花園』
森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』
太田光『マボロシの鳥』
湊かなえ『夜行観覧車』
島本理生『あられもない祈り』
米澤穂信『ふたりの距離の概算』
島田雅彦『悪貨』
百田尚樹『影法師』
村上春樹『1Q84 BOOK3』
島田荘司『写楽 閉じた国の幻』
梓崎優『叫びと祈り』
『意識と本質』
井筒俊彦の哲学書。東洋思想というものを総括して、自分の身に引き付けていくことを著者は目指します。多くの領域のことが語られますが基本的に語り口は明快です。冴え渡っているのです。難しいことを難しく語ることは容易ですが、難しいことを簡単に語ることは容易ではありませんが、井筒俊彦はその困難なことを成し遂げています。

トトロから紹介されて読んでいます。

とりあえず凄い、と感じます。どこまでも展開していくのですが整理されています。釈然としない部分がありません。そうすると、偏屈になりやすくなります。しかし、『意識と本質―精神的東洋を索めて』は広がっていきます。


読んだ本
井筒俊彦『意識と本質―精神的東洋を索めて』
『啄木歌集』
石川啄木の処女歌集「一握の砂」と第二歌集「悲しき玩具」を収録。著名な歌が数多く収録されています。

なんというか良い、と感じます。古臭い感じはしません。理解できるし、共感できます。

しかし、略歴を読んでいると、石川啄木は周囲の人間を不幸にしていくろくでもない人だったのではないか、と感じます。文学者にはそういう人が多いとは思いますが。


読んだ本
石川啄木『啄木歌集』
本屋大賞 2011と検索して、このブログにたどりつく人が多いようです。面白い・・・
自由の森学園日本文学鑑賞の時間に、芥川龍之介『藪の中』を読んでいました。ミステリ小説として読んでみるといいのではないか、というような提案がまず為されました。非常に面白かったです。個人的には、アンチ・ミステリではないのだろうか、と感じました。

誰が真相を語っているのか・・・ わからないです・・・

しかし、真相を見出していくことに意味はない気もします。すべては起こってしまったのだから。


読んだ本
芥川龍之介『藪の中』
ベスト10入り確実?
宮部みゆき『小暮写眞館』
有川浩『ストーリー・セラー』
朝井リョウ『桐島、部活やめるってよ』
貴志祐介『悪の教典』


ベスト10に入るかも
綿矢りさ『勝手にふるえてろ』
中島京子『小さいおうち』
伊坂幸太郎『マリアビートル』
乙武洋匡『だいじょうぶ3組』
湊かなえ『夜行観覧車』
奥泉光『シューマンの指』


ベスト30に入るかも
角田光代『ひそやかな花園』
森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』
太田光『マボロシの鳥』
柴崎友香『寝ても覚めても』
島本理生『あられもない祈り』
米澤穂信『ふたりの距離の概算』
島田雅彦『悪貨』
百田尚樹『影法師』
村上春樹『1Q84 BOOK3』


有川浩は毎回上位になるのに、ライトノベルが入らないのは面白いです。本屋さんの人たちなりの判断があるのか。有川浩と村上春樹とライトノベルはさほど変わらない気もするのですが・・・

今度も村上春樹はベスト10に入るのか。


それにしても、「ちょっと通」な感じに見えるけど、実はものすごくありきたり、というのが本屋大賞の選び方の定番だよなぁと感じます・・・
ウェブサイトhttp://jimoren.my.coocan.jp/
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