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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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ミステリをからかった、パロディ的な連作短編ミステリ小説集。
『名探偵の掟』
東野圭吾という人の偉いところがよく分かります。
『名探偵の掟』の中で、東野圭吾はそこらへんに転がるありきたりで安直でその場しのぎに過ぎないミステリを痛烈に風刺します。そういうものがミステリ小説をだめにしていく、と彼は慮っているのだと思います。この本はかなり笑えます。しかし笑えるだけでなくて考えさせられもします。

東野圭吾の書いたミステリ小説をたどっていくと、ミステリというものがだいたい分かってきます。

東野圭吾という人は、生粋のミステリ作家なのだなぁ・・・


今日読んだ本
東野圭吾『名探偵の掟』

今読んでいる本
真保裕一『奇跡の人』
と学会『トンデモ本の世界』
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『恋文の技術』は、石川県七尾に飛ばされて実験の毎日を送る男子大学院生が、京都の人たちと文通する物語。なのですが・・・ なんと、物語の全てが手紙によって構成されています。
しかも、男子大学院生の書いて送ったものだけしか掲載されていません。つまり貰った手紙はないので想像するしかないわけです。面白い仕掛けです。
『恋文の技術』
やっぱり森見登美彦は面白い。バカな大学生、「腐れ大学生」みたいなものを描く巧さというのがまず良いのだけど、とにかく文章の力が並みではないです。送った手紙だけ載せて、貰った手紙は載せないというような方法で物語を成立させてしまうというのはかなり凄いと思います。

今作では著者自身が登場します。


今日読んだ本
森見登美彦『恋文の技術』

今読んでいる本
東野圭吾『名探偵の掟』
真保裕一『奇跡の人』
『慟哭』はミステリ小説。


捜査一課長のシーンと「彼」のシーンが、交互にテンポ良く流れていきます。

途中まではハードボイルドチックというか、ミステリというよりサスペンスものとしての色合いが濃いので、僕の好きな小説ではないかも知れない、と思いつつ読み進めていたのですが・・・
かなりよく考えられていることが分かります。最後のところで驚かされました。これは叙述ミステリか。凄いです、素晴らしい。面白い!

これがデビュー作ですか。凄い。
新興宗教などの問題を扱っているので、かなり重たいものを含んでいますが、それでいて一級のミステリです。


貫井徳郎『慟哭』

今読んでいる作品
森見登美彦『恋文の技術』
東野圭吾『名探偵の掟』
真保裕一『奇跡の人』

『新解さんの謎』、面白すぎ。
『新解さんの謎』
三省堂「新明解国語辞典」という辞書のおかしさを批判するのではなくて、ちょっと楽しむというのが趣旨の本。ほんと面白すぎる、新解さん。辞書なのか。

前半は爆笑。

後半のエッセイはかなり退屈。


今日読んだ本
赤瀬川原平『新解さんの謎』

今読んでいる作品
貫井徳郎『慟哭』
真保裕一『奇跡の人』
『婆』『墓を探す』は、『物語が、始まる』に収録される短編。

『婆』はホラーっぽい不思議な作品。婆の家に来た私が主人公。暗い穴に落ちていったあとの場面(たくさん婆がふってくるところとか)が圧巻です。最初の『物語が、始まる』と同じくらい印象に残りました。
う~ん、婆の背負っているものの重さはどれほどなんだろうか。

『墓を探す』は、はる子となな子姉妹が自分のルーツをたどっていこうとして、墓を探すのですが墓ではなくていろんな人たちと再会することになり・・・ という物語。


今日読んだ本
川上弘美『婆』
川上弘美『墓を探す』


今読んでいる作品
赤瀬川原平『新解さんの謎』
貫井徳郎『慟哭』
『B級映画的な大作』というのはそういうことか。確かに「國子が神武天皇の○○」と分かった部分では脱力・・・
『シャングリ・ラ』

辞書のような厚さですが、読みづらさはありません。全体的な雰囲気が、コミック的です。アニメ化されるのも当然。

魅力的で個性的な登場人物たちと、ジェットコースターのような物語。どちらも素晴らしいんだけど、かなりハチャメチャです。「戦争」を描くのかと思いきや、全然戦争を描いてはいません。ふざけているほど圧倒的な人たちがめちゃくちゃな活躍を見せます。
たとえば、主人公・國子はブーメランで戦車をぶっ潰していきます。その場面では爆笑。ありえないだろう・・・ 山田風太郎みたい。

スペースコロニーという言葉から、ガンダムの影響を受けている、もしくは意識しているのが感じられます。人を呑みこむ凶悪な森というのは『ナウシカ』を連想させます。そういうアニメの影響を受けているところには親近感を覚えます。

しかしそれにしても、『シャングリ・ラ』に登場する人物達みんなバカみたいです。なんというか、20何世紀かの物語のはずなのに登場人物たちの考えていることは紀元前の人間とほとんど同じ・・・ 動物的というか。「民主主義」なんてものは欠片も存在していません。

『てぃんさぐぬ花』が途中で登場して、池上永一は沖縄の人、もしくは沖縄好きの人なんだなぁ、と実感しました。そこには好感を持ったかもしれない。


今日読んだ本
池上永一『シャングリ・ラ』

今読んでいる作品
川上弘美『婆』
川上弘美『墓を探す』
赤瀬川原平『新解さんの謎』
谷崎潤一郎賞を受賞した作品、ということで読んでみました。絶対に、自発的に読もうとは思わなかっただろうなぁ・・・ ものすごく考えさせられる・・・
『爆心』
「釘」「石」「虫」「蜜」「貝」「鳥」といった短編で構成されています。長崎に落とされた原爆と、その地に生きる人々を巡る物語。文章は決して難解ではなくて、むしろさらさらして読みやすいのですが、中身は難しい。

「信仰」がテーマのひとつとして存在しているように感じました。原爆が投下されてしまって、それでもまだ神を信じられるのか? 原爆が落ちた瞬間に神は死んだのではないか?
長崎は古くからキリスト教信仰が存在していて、江戸時代には激しい切支丹弾圧を受けた過去もあります。いくら弾圧されても神/キリスト教を捨てない人はいました。ですが・・・・・
しかし、原爆が投下されてもまだ信じられるのか?

う~ん、分からない。

あとは「せっくす」が大きなテーマとして登場します。そして狂気というのも、けっこうでてきます。


今日読んだ本
青来有一『爆心』

今読んでいる作品
川上弘美『婆』
川上弘美『墓を探す』
池上永一『シャングリ・ラ』
スパイもの。日本陸軍内部につくられた「D機関」の活躍を描いた作品。こういう話はけっこう好きです。
『ジョーカー・ゲーム』

とにかく面白かったです。よく練られている気がします。

ただし、納得できない部分が多いです。そんなに合理的な思考が出来る日本人がいたならば、戦争に負けるわけが無いんじゃないか、というか「D機関」があまりにも格好良すぎて現実的とは思えない、という疑問点が1つ(陸軍中野学校というモデルがあるようだけど、ここまで開放的だったのかなぁ・・・)。

影の黒幕のはずの結城中佐が、饒舌すぎてかえって大物に見えないことも気になります。もう少し影の存在の方が良かったのではないか。

結城中佐が決して過ちを犯さない、つまり逆に言えば、やたらと敵が弱くて引き立て役にしかなれていない、という部分も面白さを半減している気がします。まぁ続編がでたら是非とも読みたいと思うけど、「優れた傑作」というほどではないよなぁ・・・ 多分。


今日読んだ本
柳広司『ジョーカー・ゲーム』

今読んでいる作品
川上弘美『婆』
川上弘美『墓を探す』
青来有一『爆心』

ファンタジックな純愛もの。『トリツカレ男』というタイトルからはまったく想像もできないような展開でした。『~~男』というタイトルを見るとなんとなく身構えてしまいます。『電車男』、『ハサミ男』とか。しかし、全然ゲテモノではなかったです・・・

「トリツカレ男」ジュゼッペと、ペチカ。2人の物語。童話的な空気が漂っています。とにかく良い話です。嫌いではありません。が、そこまで好きというわけでもないなぁ・・・


今日読んだ本
いしいしんじ『トリツカレ男』

今読んでいる本
川上弘美『婆』
川上弘美『墓を探す』
柳広司『ジョーカーゲーム』
不思議な世界。ほんわかしているようで、どこかにべったりとした気持ち悪さもあります。
『物語が、始まる』

『物語が、始まる』は、公園の砂場で拾った「雛型」とのラブ・ストーリーなのかなぁ、多分。どことなくシュールでありながら、なんだか自然に流れていくので、その不可解さに気付けなくなってきます。面白いなぁ・・・ しかしちょっと退屈。

『とかげ』は、だらだらと続くご近所の付き合いの中に、突如としてとかげというものが飛び込んできて、不可思議な雰囲気を醸し出します。いったいぜんたいこれはなんなんだろうか。どこか遠かった人と接近した結果、甘くて、しかし気持ち悪いつながりがうまれてくるところがうまく表現されている気がします。


今日読んだ本
川上弘美『物語が、始まる』
川上弘美『とかげ』


今読んでいる本
いしいしんじ『トリツカレ男』
川上弘美『婆』
川上弘美『墓を探す』
柳広司『ジョーカーゲーム』
舞台は幕末の江戸。不吉なものを運んでくる憑神を誤って呼んでしまった別所彦四郎はとても苦しむことになります・・・
『憑神』

コミカルな部分があり、シリアスな部分もあり、とても読みやすかったです。浅田次郎という人の作品はいつか読もう、と思っていたのに長いものが多くてなかなか手に取れませんでした。もっと早くに読んでいればよかったなぁ・・・

人情ものっぽいけど、人間というものを問うていたりもして、なかなか深いです。

少しだけ会話の中に相撲取り、雷電が登場。おー。


今日読んだ本
浅田次郎『憑神』

今読んでいる本
いしいしんじ『トリツカレ男』
川上弘美『物語が、始まる』
桜庭一樹を読もう、と思いつつなかなか読めていないです。
『少女には向かない職業』
『少女には向かない職業』の主人公は、中学2年生の大西葵という少女。彼女は下関からほど近い、ある小さな離島に住んでいました。父親は無職で酒びたりで、母親は愚痴ばかりこぼしています。その中で、彼女は疲れていくのですが、ある日、不思議な少女・宮乃下静香と出会い、2人は共闘していくことになります・・・

なかなかに面白いです。けどやっぱり、いまいち読みにくい。文章は読みやすいのに、なぜか読む進めない。なんでだろう。でも、以前読んだ『ブルースカイ』よりは読みやすかったです。

物語はとても面白いと感じさせられました。『ブルースカイ』も再読してみようかなぁ。


今日読んだ本
桜庭一樹『少女には向かない職業』

今読んでいる本
浅田次郎『憑神』
いしいしんじ『トリツカレ男』
どうすれば良い声をつくれるのか、を説く本。
『声のトレーニング』
とても分かりやすいです。日々の生活から見直していかないとならないのかぁ・・・ とても大変だ。
しかしこれを読んで良い声がつくれるか、というと、そううまくはいかない気がします。やっぱり声は、なま物だし。う~ん難しい。


今日読んだ本
福島英『声のトレーニング』

今読んでいる本
浅田次郎『憑神』
桜庭一樹『少女には向かない職業』
高校のとき、自分をいろんなものから庇ってくれた先生に恋する大学生の物語。
『ナラタージュ』
恋愛小説。
清明な印象を受けました。さーっと流れていく文章が読みやすいです。「最高!」と絶賛する人がいるけど、そこまで凄いのかなぁ。江國香織とかと比べたら、別にたいしたことはないのではないか。逆に手厳しくけなしまくる人もいるけど、そんな文句言うほどつまらない小説ではないのではないか、とも思います。

地の文は良いのだけど、会話の日本語が綺麗過ぎて、ちょっと違和感がありました。演劇やっている人たちだからしっかりした日本語を喋る、といわれたらまぁ納得しないでもないけど、それにしても全部きちりとしているなぁ・・・
臭いセリフは多いし、なんでもかんでも通じ合いすぎじゃないか、という気もするし。

あとちょっと長くて読むのが大変でした。あとは、結局そこでオチをつけるのか、という不満もあるんだけど、まぁ普通に面白いです。


今日読んだ本
島本理生『ナラタージュ』

今読んでいる本
浅田次郎『憑神』
福島英『声のトレーニング』

『オブ・ザ・ベースボール』はどこまでも退屈。平板で退屈にするように、著者がしているみたいです。読んでいて、あー早く終わらないかなぁ、と思ってしまいました。

『つぎの著者につづく』はほとんど意味が分からなかったです。どれだけ註をいれているんだ・・・


今日読んだ本
円城塔『オブ・ザ・ベースボール』
円城塔『つぎの著者につづく』


今読んでいる本
島本理生『ナラタージュ』
浅田次郎『憑神』
犬の樹形図をたどりつつ「戦争の世紀」20世紀の主に後半(第二次世界大戦後)を読み解いていき・・・ かといって決して難解にはならない。神の視点に立ちながら犬に呼びかけ、そして個々の犬の声を拾いながら、どこまでも疾走していく小説。
『ベルカ、吠えないのか?』

豊崎由美が激賞しているのも頷けました。面白すぎる。よくぞこんな物語が書けるなぁ、感心するしかないです。2、3世代に渡る人間のドラマ、というのはけっこうあるけど犬というのは斬新だ・・・

しかも放り投げるような、がさがさしているこの文章。最初は読みづらいなぁと少し感じたけど、すぐ慣れました。歴史書みたいな小難しい文体というよりよほど入りやすいと思うんだけど。


今日読んだ本
古川日出男『ベルカ、吠えないのか?』

今読んでいる本
島本理生『ナラタージュ』
浅田次郎『憑神』
『百年の誤読』は、岡野宏文、豊崎由美の2人が対談の中で、20世紀のベストセラー本を評価していく、というもの。読んでいて非常に楽しかったです。
『百年の誤読』

ハリー・ポッターに対する評価には同感。どうしてあれが大傑作といわれて、あれほど売れたのか? よく分からない・・・

さくらももこ『もものかんづめ』、読んでみたくなりました。あとは、泉鏡花『春昼』、江戸川乱歩『押絵と旅する男』といった古典的な作品も。
そういえば、太宰治『斜陽』読んだはずなのにもう中身をさっぱり覚えてないです、もう一度読み直してみようかなぁ・・・


今日読んだ本
岡野宏文、豊崎由美『百年の誤読』

今読んでいる本
古川日出男『ベルカ、吠えないのか?』
谷崎潤一郎賞を受賞した作品を追っていこうと『田紳有楽』を読んでみて驚きました。『田紳有楽』

「あくまで私小説に徹し、自己の真実を徹底して表現し、事実の奥底にある非現実の世界にまで探索を深め、人間の内面・外界の全域を含み込む、新境地を拓いた、“私”の求道者・藤枝静男の「私小説」を超えた独自世界。」とか解説がついているから小難しい小説かと警戒していたのに、全然面白かったです。

こんなぶっ飛んでいて、しかも笑える小説だったとは知りませんでした。ほとんどSF。

グイ呑みと金魚のC子が愛し合い、丼鉢が空を飛びゆき、しかも、茶碗が古美術商の手ほどきを主人公に行う。そして、主人公は、実は弥勒菩薩。なのに体中が痒くて金玉ばかりもんでいる・・・

『聖おにいさん』も連想しました。


今日読んだ作品
藤枝静男『田紳有楽』

今読んでいる本
岡野宏文、豊崎由美『百年の誤読』
古川日出男『ベルカ、吠えないのか?』


ひとまず置いておく
藤枝静男『空気頭』
東野圭吾『魔球』
『平等ゲーム』
全てを平等にすれば、人間は幸せになれるか・・・? ということを問うた小説。

設定は面白いからあとひとひねりすれば、傑作になったと思うんだけど。でもまぁある意味では「完全平等を謳う島」に、無知な主人公というありきたりな設定。ありえないよなぁ、という気がします。もう最後の破局まで読んでいる最中にわかっちゃう。

ワーキングプアとか貧困が話題の中であえて「完全な平等」なんてバカみたいだろう、という結論に持っていくところは勇気があるし、さすがだと思うんだけど。けどそんな普通な結論に持っていかれたところで面白くない・・・

1番致命的なのは、桂望実の文章が面白くない、ということで。この人の文章って読んでいて全然楽しめないです。魅力が無い、というか。基本的に桂望実という人は、文章も、物語もどちらとも下手のような気がします・・・ と書いたら、失礼かなぁ。


今日読んだ本
桂望実『平等ゲーム』

今読んでいる本
藤枝静男『田紳有楽』
藤枝静男『空気頭』
東野圭吾『魔球』
『富士山頂』
『富士山頂』はほとんどノンフィクション。
富士山頂に、「台風の砦」としてレーダードームをつくろうと目指す男たちの物語。気象庁に勤める官僚でありながら小説家も兼業する男が主人公です。彼は、官僚としては珍しく誰に対しても強い態度に出て、孤高を保つため、そのプロジェクトの事実上の遂行者として活躍することになります。ほとんど著者そのままみたいです。

『プロジェクトX』第1回でとりあげられたこともある出来事。『プロジェクトX』では建設を実現した職人たちが主人公の熱い物語になっていたけど、『富士山頂』では、もう少しドロドロした落札にあける業者間の争いなどもあって面白いです。

新田次郎は山の小説をいろいろ書いているらしいけど、そのためか山における描写もきちりとしていて面白かったです。


今日読んだ本
新田次郎『富士山頂』

今読んでいる本
桂望実『平等ゲーム』
藤枝静男『田紳有楽』
藤枝静男『空気頭』
メモ『日本歴史を点検する』は、海音寺潮五郎、司馬遼太郎の対談。
『日本歴史を点検する』

「日本歴史」という言葉、最近聞いたことありません。古い本なんだなぁ、と感じさせられます。だけど、中身はけっこう面白いです。海音寺潮五郎、司馬遼太郎2人の博覧強記ぶりがよく分かります。よくそこまで話がつながっていくなぁ・・

しかし、日本人をひとくくりで見る視点などはちょっと気になるなぁ。そんなふうにしてみても何かが分かることはないんじゃないか。確かに納得させられる部分は多々あります。「日本人は忘れっぽい民族だ」とか。でもそう言い切ってしまうのは無理のような気もする・・・


今日読んだ本
海音寺潮五郎、司馬遼太郎『日本歴史を点検する』

今読んでいる本
新田次郎『富士山頂』
桂望実『平等ゲーム』
藤枝静男『田紳有楽』
藤枝静男『空気頭』
『斜め屋敷の犯罪』
『斜め屋敷の犯罪』は、デビュー作『占星術殺人事件』の次に書かれたシリーズ第2作目。またまた名探偵・御手洗潔が登場します。

ある大富豪が建てた、酔狂な地面が傾いた屋敷の中で、殺人事件が次々と巻き起こります・・・ びっくりな真相。たぶん日本における館ものの元祖。

何につけても大げさな探偵、御手洗潔と破天荒な謎解き。どちらもびっくりさせられます。納得できるかと聞かれれば納得は出来ないけど、しかし凄いミステリー小説だなぁとは思います。


今日読んだ本
島田荘司『斜め屋敷の犯罪』

今読んでいる本
海音寺潮五郎、司馬遼太郎『日本歴史を点検する』
新田次郎『富士山頂』
桂望実『平等ゲーム』
藤枝静男『田紳有楽』
藤枝静男『空気頭』
『博士の愛した数式』よりも良いかも知れない、と感じました。
『ミーナの行進』

面白かったです。いやー良い話だ・・・

コビトカバ、ポチ子がかわいいです。


今日読んだ本
小川洋子『ミーナの行進』

今読んでいる本
島田荘司『斜め屋敷の犯罪』
うまい。とにかくうまい・・・
『少女』
読者に嫌悪感を抱かせるような描写をしておきながら、かといってそこを主題にすえずにうまくそらしていき、最後にはきちりとオチをつける。みごとというしかないです。まぁ『告白』のほうが衝撃的ではあったけど。今回も面白い。

まぁちょっとパワーダウンしたかも知れないけど。


今日読んだ本
湊かなえ『少女』

今読んでいる本
小川洋子『ミーナの行進』
世の中に、こんな小説家もいるのか、と驚かされました。
『名もなき孤児たちの墓』

『私の『パソコンタイムズ』顛末記』『彼女たちの事情など知ったことか』『女たちのやさしさについて考えた』『美容室「ペッサ」』『典子は、昔』『憎悪さん、こんにちは!』『鼻声で歌う君の名は』『記憶道場』『傷口が語る物語』『血を吸う巨乳ロボット』『女とつき合う柄じゃない』『ドキュメント授乳』『ドキュメント続・授乳』『名もなき孤児たちの墓』『大集合!ダンサー&アクターズ』といった短編がまずあって、その後中篇『点滅・・・・・・』があります。

不条理、かつエログロともいえるような意味があるようでなさそうな言葉のつながり。そして、その上で書くという行為に対しての憎悪を書き連ねていきます。面白いです。こういう立場に立って、書くということを否定する作家が世の中にいたのか・・・

読む側はどうすればいいのか。「読まない」という選択肢をとれば良いのかなぁ・・・

今日読んだ作品
中原昌也『名もなき孤児たちの墓』
中原昌也『点滅・・・・・・』


今読んでいる本
小川洋子『ミーナの行進』
湊かなえ『少女』
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