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自森人-自由の森学園の人-の読書ブログ
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涙なしには読めない、というのはまさしくこういうことと思わされる重松清の短編集。とくに『ひこうき雲』と『潮騒』が心に残りました。

『ひこうき雲』は、小学校時代クラスメイトだったガンリュウという女の子が、遠くの病院に行ってしまったことを回想する物語。ガンリュウは、厳しく人を問い詰めてすぐに泣かすような子だったのですが、そんな子であったとしても人なので・・・

難病とどのように向き合うのか。
とても難しい問題だなぁ、と思います。誰もがいつかは死にます。だから、それはどうしようもないものではあるのだけど、やっぱりどうしようもない、などという言葉で済ませることは出来ません。どうすればいいのだろう・・・


今日読んだ作品
重松清『ひこうき雲』
重松清『朝日のあたる家』
重松清『潮騒』
重松清『ヒア・カムズ・ザ・サン』


今読んでいる本
小島信夫『抱擁家族』
重松清『その日のまえに』
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剣道に打ち込む少女たちを描いた青春小説。
『武士道シックスティーン』
主人公は、香織と早苗の2人。
香織は厳しい性格。一般的な話題には興味を持たず、ひたすらに愛読書『五輪書』をめくる兵法オタク。幼い頃から剣道を習い始め、徹底的な稽古を積んだ結果、圧倒的な攻めを獲得。一方、早苗はのほほんとした性格。いろいろあって勝負にこだわることを忌避しているけど、昔日本舞踊をやっていたため体の使い方というものが他人と違って結構強い。とくに相手の攻めを受けるのが得意。
まだ2人が中3だった頃。中学大会2位だった香織が、当時まだ無名だった早苗に敗北し、雪辱を誓ったところから物語は始まります・・・

けっこう分厚いし、ちょっと躊躇っていたのですが、面白くてすぐに読めてしまいました。というか、本当に一気読みしてしまいました。

何ヶ所かに挟まっている絵つきの道具の解説がとても分かりやすいです。


今日読んだ本
誉田哲也『武士道シックスティーン』

今読んでいる本
小島信夫『抱擁家族』
重松清『その日のまえに』
『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN 19 ソロモン編・前』
『異邦人』読んだ後に、『ガンダム』というのは変な取り合わせですが・・・

『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』面白いです。もともとのテレビ版・映画版では存在しなかった、裏側の権力争いというものがしっかりと描写されていて、物語の厚みが増しています。映画版などでは、物語終盤に入るとシャアは完全にお荷物と化していました。でも、『THE ORIGIN』では少し違う感じ。陰謀を巡らせ、かなり活躍しています。


今日読んだ本
安彦良和『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN 19 ソロモン編・前』

今読んでいる本
誉田哲也『武士道シックスティーン』
カミュの代表作。窪田啓作訳。

二部構成。

主人公はアルジェリアのアルジェに暮らすムルソーという男。彼は、母親の訃報を聞いて養老院へ行き、母の葬式に出席しますが、とくに泣いたりはせず、淡々とそれを終え、すぐさま家に帰りました。そして翌日には知り合いの女性とセックスしたりして、いつもと同じように日々を過ごします。
しかし程なく悪友レエモンに巻き込まれ、アラブ人との喧嘩に加勢したことからなんとなくアラブ人の男を射殺してしまいます。ムルソーは、「太陽のせい」と言いました。そして、死刑の判決を下されることとなります・・・

面白かったです。「世界文学」だから難しいのかと思いきや、文章は非常に読みやすいし、短いし、展開も練られていてすらすらと進んでいけました。

主人公は決して狂った人間ではない、と僕は感じました。狂ったなりに論理を持っている、というか。ある意味、芝居をせずに自分の思ったとおりに行動する、という部分は真っ当なのではないか。


今日読んだ本
カミュ『異邦人』

今読んでいる本
誉田哲也『武士道シックスティーン』
安彦良和『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN 19 ソロモン編・前』
とうとう完結。
『PLUTO 8』
なかなか面白かったです。最期は感動です。

ちょっと冗長過ぎた気もしたけど、他作品ほどひどくはないし。原作があると浦沢直樹は良い漫画が書けるのかもしれない、と不遜なことを考えてしまいました。


今日読んだ本
浦沢直樹『PLUTO 8』

今読んでいる本
カミュ『異邦人』
辻静雄の半生を描いた大作。
『美味礼讃』
辻静雄は実在の人物。フランス料理研究家。美味しいものを追求するために、一生を捧げた人です。

彼は、日本に本当のフランス料理というものを持ち込み、それまでのでたらめな「西洋料理」を駆逐しました。そして、それだけでなく父の学校を引き継いで発展させ、辻調理師学校を設立、優れた料理人をたくさん育成していきました。最期は色々食べ過ぎて肝臓を悪くして死去。

美食というのは怖いものだなぁと感じました。料理の世界はとにかく残酷らしいです。とにかく古くなったらもうおしまい、味が落ちたらもうおしまい、という世界だから、もうみんな必死で蹴落としあうんだから。壮絶だ・・・

あと、辻静雄らは料理の研究のために何千万・何億円とお金をつぎ込むわけです。地球の裏側では何万という人が餓死している一方で、そんなこととが行われているこの世界と言うのはいったいなんなのか、と感じました。「辻の美食はブルジョアの真似事だ!」と吠える辻静雄の元同僚の記者がいるんだけど(嫉妬から言ったとしか思えないけど)、ある程度は共感します。

それにしても辻さんというのは凄い人だ・・・


今日読んだ本
海老沢泰久『美味礼讃』

今読んでいる本
カミュ『異邦人』
浦沢直樹『PLUTO 8』
本格ミステリ。やたらと長かったので頭が痛くなりました。でもラノベっぽい文章だから読みにくくはなかったです。
『星降り山荘の殺人』
広告代理店勤務の杉山和夫は上司を殴ってしまい、タレントのマネージャー見習いという微妙なところに左遷されます。最初の仕事は、スターウォッチャー・星園詩郎の付き人。和夫は、星園詩郎に従って山荘へ赴きます。楽しい旅行になるかと思いきや、その山荘はあまり良いところではなく、しかも吹雪によって閉じ込められてしまいます。さらに、突如として連続殺人事件が発生。さて、いったい犯人は誰なのか・・・?

山荘に集まったのは、《ヤマカンムリ開発》社長・岩岸、岩岸の部下・財野政高、スターウォッチャー・星園詩郎、「UFO研究家」嵯峨島一輝、作家・草吹あかね、あかねの秘書・早沢麻子。あと女子大生2人組。個性的な面々。

物語の舞台は、秩父。

クローズド・サークル。著者は、「本格ミステリ」だということを強く意識してこの作品を書いたみたいです。だから他作品のパロディみたいな感じもします。そこらへんは、ミステリを読みなれた人でないと楽しむことができないかも知れません。

軽妙な雰囲気は良いのだけど、そこまで優れたミステリとは思えませんでした。パロディというのは難しいなぁ。


今日読んだ本
倉知淳『星降り山荘の殺人』

今読んでいる本
カミュ『異邦人』
辻静雄『美味礼讃』
『仮題・中学殺人事件』
冒頭で「読者が犯人」と宣告するミステリ小説。

可能キリコ(スーパー)と牧薩次(ポテト)が活躍。

なかなか面白かったです。ただし、いろんな人が絶賛するほどに凄いとは感じられませんでした。キャラクターの描写はあんまり巧くないし、文章も粗いし。ジュブナイルっぽいジュブナイルと言う感じです。

もしかして、こういうトリッキーな小説をデビュー作としてもってきたことが評価されたのかもしれない。辻真先のデビュー作。


今日読んだ本
辻真先『仮題・中学殺人事件』

今読んでいる本
倉知淳『星降り山荘の殺人』
カミュ『異邦人』
イギリスのミステリ小説。
『証拠が問題』
ある夜、夫スティーヴンが蒼白な顔をして帰ってきました。何事かあったのかと疑う妻アリソンはいろいろ問うのですが、夫は「仕事が速く終わったので帰ってきた」というのみ。深夜、2人の警察官が現れます。彼らは、「殺人現場にスティーヴンがいたという目撃証言があった」と告げ、スティーヴンを連行していきます。
ですが、アリソンは夫の無実を確信していました。彼女はそれを証明するべく走り回ることになります。そこへ、事件の被害者であるリンダ(モデルを名乗っていた美女)の兄、ロジャーが加わってきて・・・

あらすじを説明しても、あんまり面白そうに感じないかも知れません。ミステリとしては、あまりにもありきたりな感じなので。

でも、読んでみると二転三転していく物語が非常に面白いです。よく練られています。技巧派というのはそういうことか。意外なラストにため息をついてしまいました。そうくるか。きちりときれいに締まる本格ミステリの秀作。


今日読んだ本
ジェームズ・アンダースン『証拠が問題』

今読んでいる本
倉知淳『星降り山荘の殺人』
辻真先『仮題・中学殺人事件』
『あずまんが大王』
『よつばと!』が面白かったので、『あずまんが大王』も読んでみました。やっぱり面白かったです。学校が舞台なのか。


今日読んだ本
あずまきよひこ『あずまんが大王』

今読んでいる本
倉知淳『星降り山荘の殺人』
ジェームズ・アンダースン『証拠が問題』
『翼はいつまでも』
主人公は、神山久志という少年。彼は野球部で万年球拾いをやっていました。しかし、ある夜、ビートルズのプリーズ・プリーズ・ミーを聞いて変わります。彼は大人の男になるために、日本で最も処女が失われるという十和田湖へ旅立ちます。そしてセックスしようとするのですが。

極上の青春小説。全てのツボを押さえてあります。ただし、展開がいくらなんでもうまくいきすぎじゃないか、とも思うけど良いです。読後感は最高。

ビートルズの衝撃というものを、僕は分かることが出来ません。「ビートルズは革命だった」のか・・・ う~んどんな感じだったのだろう。学校がビートルズを禁止したというのは信じられないです。そんな時代もあったのか。

第17回坪田譲治文学賞受賞作。


今日読んだ本
川上健一『翼はいつまでも』

今読んでいる本
あずまきよひこ『あずまんが大王』
最後の最後に唖然とさせられました。
『鴉』
兄・珂允(カイン)は、弟・襾鈴(アベル)の死の謎を解き明かすため、地図にない異郷の村へと向かいます。しかし着いた途端に鴉の大群に襲われ、負傷。千本頭儀という長の人の世話になります。ですが殺人事件が相次ぎ、「外人」である珂允が疑われ・・・

もうなんというか、なんとも言い難い。仕掛けられていたトリックには驚かされました。最初のページからパラパラめくって読み直してしまいました。そういうことか・・・ と納得したあとまたまた凄いや、と感じました。

1998年度の「本格ミステリベスト10」(東京創元社)第1位。


今日読んだ本
麻耶雄嵩『鴉』

今読んでいる本
川上健一『翼はいつまでも』
絲山秋子の短編集『袋小路の男』を読みました。
本屋大賞候補作にもなっている小説。
『袋小路の男』

『袋小路の男』、『小田切孝の言い訳』は連作短編。純愛小説というふうに紹介されていましたが、これは純愛なのか。なんとも言い難い。ダメな男、小田切孝からいつまでも離れない日向子が主人公です。

小田切孝という男のどうしようもなさ、救い難いほどの自己中心主義は呆れてしまうけど、そこが的確に表現されているところが『袋小路の男』の面白さ。とても印象的です。

『アーリオ オーリオ』は、宇宙というものをテーマに据えた普通小説。こちらもなかなか良かったです。


今日読んだ作品
絲山秋子『袋小路の男』
絲山秋子『小田切孝の言い訳』
絲山秋子『アーリオ オーリオ』


今読んでいる本
麻耶雄嵩『鴉』
川上健一『翼はいつまでも』
舞城王太郎の短編集『みんな元気。』が読み終わりました。
やっぱり凄い。

『矢を止める五羽の梔鳥』はよく分からない話。少女連続殺害事件と、山火事が起きて・・・ それが絡み合っているのかいないのか問うていったら、いつの間にか全てが現実から後退していったというような話。

『スクールアタック・シンドローム』は、3人の生徒によって、600人もの生徒と教員が校舎ごと吹き飛ばされるという事件が起きた世の中を舞台にした物語。引きこもりの父親と、学校の人間全員を皆殺ししようとしている小学生が主人公。


今日読んだ本
舞城王太郎『矢を止める五羽の梔鳥』
舞城王太郎『スクールアタック・シンドローム』


今読んでいる本
絲山秋子『袋小路の男』
大河小説。
鳥取県紅緑村の旧家、赤朽葉家の物語。
『赤朽葉家の伝説』
文章が結構読みづらくて疲れたけど、なかなか面白かったです。これまで読んできた桜庭一樹作品の中では一番良かったかも知れない。桜庭一樹は、よく「時代がどうのこうの」と言い出します。これまでの作品ではそれがいまいち空疎に聞こえたのですが、この「大河小説」にはマッチしていました。

三部構成。

第一部は瞳子の祖母・万葉が主人公。彼女は、山の子として生まれながら普通の若夫婦に拾われて育てられます。その後、旧家・赤朽葉家に嫁入りして、「千里眼奥様」と呼ばれるようになります。

第二部は瞳子の母・毛毬が主人子。万葉・曜司の間に生まれた子。長女。暴れん坊で、美人。レディース(暴力団)の頭として中国地方を駆け巡るのですが・・・

第三部は瞳子自身が主人公。何事にもやる気を見出せないフリーター。祖母・万葉の衝撃的な告白を受けて、動揺するのですが真実を探し当てようとします・・・

とくに赤朽葉タツのネーミングセンスが最高。泪(なみだ)、毛毬(けまり)、鞄(かばん)、孤独(こどく)って・・・!


今日読んだ本
桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』

今読んでいる本
舞城王太郎『みんな元気。』
『この世界の片隅に 中』
のほほんとした生活が楽しそうです。

けどだんだんと戦争が迫ってきます。生活にいろんな影響を及ぼしてきます。とはいえなんというか、日々の生活は楽しそうでもあります。


今日読んだ本
こうの史代『この世界の片隅に 中』

今読んでいる本
舞城王太郎『みんな元気。』
桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』
藤沢周平の短編集を読みました。
『長門守の陰謀』
だれもなかなか良いです。とくに『夢ぞ見し』が良いです。

『夢ぞ見し』
昌江は、ぶっきらぼうで無口で帰りの遅い夫・甚兵衛にうんざりしていました。理由を聞いても口の重い甚兵衛の返事は煮え切らないのです。そんなある日、美男の若者が突然現れ、家に泊まらせることになります・・・


今日読んだ本
藤沢周平『夢ぞ見し』
藤沢周平『春の雪』
藤沢周平『夕べの光』
藤沢周平『遠い少女』
藤沢周平『長門守の陰謀』


今読んでいる本
舞城王太郎『みんな元気。』
こうの史代『この世界の片隅に 中』
『みんな元気。』
『みんな元気。』
朝起きると姉が15センチほどベットから浮いてました。驚いて家族を呼ぶけど、そのうちそれどころじゃないことが起こります。なんと、空飛ぶ家族が現れ、朝ちゃんと昭との交換を求めてきて、朝ちゃんを連れて行ってしまったのです。竜巻に乗ってそれを追跡するのですが、結局朝ちゃんは去り、昭が新たに家族の一員となるのですが・・・
朝ちゃんが、「みんな元気」というところで笑ってしまいます。

『Dead for Good』
暴力男・兼益によって半身不随になり、いきなり白目を剥いて狂ったように笑うようになってしまった男が主人公。死ぬってなんなんだ、と問う作品。

『我が家のトトロ』
娘の千秋が我が家の飼い猫レスカはトトロだと言い出し、脳医学者を目指す主人公は、いろいろ考えてみるのですが。

あらすじが解説できないような作品ばかり。

凄すぎます。もうほとんど物語が展開していくことに意味が失われてきているような気すらします。テーマも深遠というか、ひねってあるのでぼんやりとして掴みにくいし。けど、やっぱり「愛」なんだろうなぁ・・・


今日読んだ本
舞城王太郎『みんな元気。』
舞城王太郎『Dead for Good』
舞城王太郎『我が家のトトロ』


今読んでいる本
舞城王太郎『みんな元気。』
藤沢周平『長門守の陰謀』

主人公は、かつて教え子に手を出して学校から追放された元教師・波多野和郎。彼は、現在では塾の講師をしていたのですが、教え子が失踪したため、再び東京へ戻り、教え子を探し出そうとします。しかし、彼には致命的な過去があったため捜査ははかどりません。そんな中、現在の事件と過去の事件が絡み合い、意外な展開を見せ・・・

いまいち主人公に共感できなかったです。やっぱりハードボイルドは合わないなぁ。なんというか、自分勝手な痩せ我慢はする癖に結局ハッピーになって全てを手に入れる主人公があんまり好きになれないです。男のための「願望小説」と言われてもしょうがない。

とくに『行きずりの街』はその色が濃いです。「高校の教員が生徒を自分の色に染めて自分のものにするが、結局破綻。けれど再びよりを戻す」という物語なので。そういう筋書きにするために、あまりにも都合よく物語が展開していくので、そこが笑えます。

バブル真っ盛りの東京の風景を描写している部分は、読んでいて非常に面白かったです。今ではもっと荒廃している、のだろうか。それともそれなりに何かができつつあるのか。それにしても「東京」という都市は面白いなぁと感じます。


今日読んだ本
志水辰夫『行きずりの街』

今読んでいる本
舞城王太郎『みんな元気。』
まずは上から。
『この世界の片隅に 上』

今回も広島・原爆というものを、大仰にではなくて、しかしきちりと真摯に扱った作品のようです。まだ読み終わっていないからよく分からないけど。


今日読んだ本
こうの史代『この世界の片隅に 上』

今読んでいる本
志水辰夫『行きずりの街』
舞城王太郎『みんな元気。』
萩尾望都傑作短編集を読み終わりました。
昔の作品はやっぱり昔の少女漫画っぽいなぁ、と感じます。『千本目のピン』『プシキャット・プシキャット』『ハロー!イングランド』は超短編。どれもなかなか面白いです。
中でも『プシキャット・プシキャット』が良かったかも知れない。猫達がかわいいけど、怖い・・・ なんなんだろう。とってくわれるのか。


今日読んだ本
萩尾望都『千本目のピン』
萩尾望都『プシキャット・プシキャット』
萩尾望都『ハロー!イングランド』


今読んでいる本
志水辰夫『行きずりの街』
舞城王太郎『みんな元気。』
こうの史代『この世界の片隅に 上』
名作と名高いミステリ。
なので読んでみました。
『毒入りチョコレート事件』
スコットランド・ヤードのモレスビー首席警部が、ロジャー・シェリンガムが率いる犯罪研究会に未解決事件の報告を持ち込みます。同研究会の者達は事件解決を目指し、推理合戦を繰り広げるのですが、7通りの暫定的な答えが出され・・・

最終的に、最も正しいだろう答えを出すのは、おどおどした探偵・アンブローズ・チタウィック。彼の挙動が面白いです。

扱う事件自体が地味(毒殺事件)なので、ちょっと最初は読んでいて疲れます。海外のものは、登場人物の名前が覚えにくいし。だけど、最後になってくるにつれ、面白くなってきます。名作といわれるだけのことはある。

「推理小説は論理的」とよく言うけど、それはたいていの場合嘘だというミステリ作家による指摘は面白いです。作者アントニー・バークリーは、かなりミステリというものを、おちょくっています。


今日読んだ本
アントニー・バークリー『毒入りチョコレート事件』

今読んでいる本
萩尾望都『アロイス』
『蠍のいる森』
有馬美千代は、犬を拾ったことから偶然、江田真樹子と出会い、友達になります。美千代が人と心を通わせるのは、ほぼ生まれて初めてのことでした。そんな美千代の神経質さを慮ってか、真樹子は望月源太という好人物を紹介します。すると途端に、有馬美千代と望月源太は近しい中になりました。
一方、江田真樹子は便利屋・高木修平と出会い、彼を愛するようになります。ですが、高木修平は真樹子を弄ぶだけでした。彼は、ハンサムで機転のきく男なので、幾らでも女を惹きつけることができたからです。高木修平は、阿久津絹枝という金持ちのお婆さんを騙して、その遺産を奪おうと画策しますが・・・

図書館に務める神経質かつ人嫌いの若い女性、有馬美千代。英国人と離婚した翻訳家の女性、江田真樹子。熊みたいな児童文学作家、望月源太。人を嘲り、便利屋をやっている「天才詐欺師」高木修平。その4人の愛憎の物語に、阿久津絹枝というおばあさんが絡んできます。

高木修平が嫌なやつです。

最初は、延々と続く日常の風景に少し疲れます。ですが読み進めていくと、驚愕の出来事に遭遇することとなります。ドロドロとしているけれど、爽快でもあります。



今日読んだ本
小池真理子『蠍のいる森』

今読んでいる本
萩尾望都『アロイス』
アントニー・バークリー『毒入りチョコレート事件』
萩尾望都傑作集を読んでいます。『温室』のみ再読でした。いつ読んだのか思い出せないのですが・・・
『アロイス』
『アロイス』はちょっと怖い物語。主人公は、少年ルカス。彼の中には死んでしまった双生児のアロイスが潜んでいます。「2人」は共存していたのですが、じょじょに衝突していくことになります。医師はルカスのことを二重人格と診断するけど、本当に二重人格、といってしまっていいのか。

『モードリン』は、物語としては単純だし、短いのですが、凄みがあります。ウイルが怖いなぁ・・・ クレーじいさんを殺してしまったというウイルの秘密を知る少女、モードリンの心の動きが面白いです。


今日読んだ本
萩尾望都『アロイス』
萩尾望都『温室』(再読)
萩尾望都『モードリン』


今読んでいる本
萩尾望都『アロイス』
小池真理子『蠍のいる森』
アントニー・バークリー『毒入りチョコレート事件』
さくらももこのエッセイ。
『さくらえび』
読んでいると非常に面白いです。なんというか笑えます。とくにヒロシが。あとは著者さくらももこ自身も変な人みたいで、おかしいです。息子に自分がさくらももこであることを隠すためにビデオまで作ってしまったり、「家族の前でおならをしますか」と聞いてまわったり。元気が凄いなぁと感心します。

けっこう薄いし、文字は大きいのでさくっと読めてしまうのですが、なかなか良いです。同じことを繰り返す文章が、なんとなくいい雰囲気を醸し出しています。


今日読んだ本
さくらももこ『さくらえび』

今読んでいる本
小池真理子『蠍のいる森』
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