今日もまた水樹和佳子の漫画を読んでいました。
『灰色の御花』は、大戦直後のヨーロッパが舞台。イギリスだっけ。
主人公は、新聞記者を勤めていたのですが、杖がきっかけである時不思議な浮浪児と出会います。だんだんと時間がたつごとに、その少女は、自分のおじさんの育てた子だと判明し、一緒に生きていくことにします・・・
『夢追い人と桜の木』は現代の日本が舞台。
主人公は女子高生。あることがきっかけで漫画家を目指しています。ですが、ひょんなことで原稿が生徒会長の手に渡ってしまいます。女の子はどうしようか散々悩むのですが、なんと実は、生徒会長は「漫画家を目指すあるきっかけ」にも関わっていた人だったのです。そうして少女は、生徒会長に恋心を抱きます。
生徒会長の父は厳格な剣道の師匠。しかし生徒会長は父の期待に反して役者を目指しています。だからそこに対立が生まれます。そして、生徒会長の姉は漫画家。彼女は、生徒会長を庇い、彼の夢を育てようとしています・・・ というわけで、いろいろと1悶着あるわけです・・・
『雪のひとひらに』はどこが舞台なんだろうか、よく分からない。ヨーロッパっぽい。
母を失った青年が、かつての母の恋人に会いにいく、というお話です。
今日読んだ作品
水樹和佳子『灰色の御花』
水樹和佳子『夢追い人と桜の木』
水樹和佳子『雪のひとひらに』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
『灰色の御花』は、大戦直後のヨーロッパが舞台。イギリスだっけ。
主人公は、新聞記者を勤めていたのですが、杖がきっかけである時不思議な浮浪児と出会います。だんだんと時間がたつごとに、その少女は、自分のおじさんの育てた子だと判明し、一緒に生きていくことにします・・・
『夢追い人と桜の木』は現代の日本が舞台。
主人公は女子高生。あることがきっかけで漫画家を目指しています。ですが、ひょんなことで原稿が生徒会長の手に渡ってしまいます。女の子はどうしようか散々悩むのですが、なんと実は、生徒会長は「漫画家を目指すあるきっかけ」にも関わっていた人だったのです。そうして少女は、生徒会長に恋心を抱きます。
生徒会長の父は厳格な剣道の師匠。しかし生徒会長は父の期待に反して役者を目指しています。だからそこに対立が生まれます。そして、生徒会長の姉は漫画家。彼女は、生徒会長を庇い、彼の夢を育てようとしています・・・ というわけで、いろいろと1悶着あるわけです・・・
『雪のひとひらに』はどこが舞台なんだろうか、よく分からない。ヨーロッパっぽい。
母を失った青年が、かつての母の恋人に会いにいく、というお話です。
今日読んだ作品
水樹和佳子『灰色の御花』
水樹和佳子『夢追い人と桜の木』
水樹和佳子『雪のひとひらに』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
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『海のほとりの王国で・・・』と『シェラの空間』は、シェラという女性を亡くした後、彼女の遺言を守って世界を旅行してきたセバーンという男が主人公の物語。彼は、10年間の旅行の末、ある屋敷を買い取ってそこに留まることにします。
成り行きの結果、昔からその屋敷を管理していたメイド、ナンシー・ドロウと、トムという少年が、セバーンと一緒にその屋敷に住むことになります。
というのがだいだいのあらすじ。
『人魚姫』は、もうそのまんま「人魚姫」。ポニョのお話のもとにもなったという人魚姫のストーリーを下敷きにして、ちょっとハッピー・エンドっぽくしたものです。いや、でもハッピーな終わりではないけど。
今日読んだ作品
水樹和佳子『海のほとりの王国で・・・』
水樹和佳子『シェラの空間』
水樹和佳子『人魚姫』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
海堂尊『ジーン・ワルツ』
『人形つかい』は、侵略テーマSFの傑作と賞される作品。
舞台は、2007年のアメリカ。
というわけで一昨年のことです・・・
「ナイスでいかした」密情報機関のエージェント・サムと、その同僚メアリが、宇宙から侵略しにやってきた灰色半透明のナメクジみたいなパペット・マスターと闘う、という物語。そのナメクジみたいなやつは、他の生物にとりついて、それを人形のように扱うので、始末が悪い。
死闘は、ずっと続きます。
「対話」なんて言ったら、貴様は敵のスパイかと疑われてぶっ殺されそうな世界です。基本的にテンポが良くて、爽快です。そして、「敵とみたらぶっ殺せ」的な感じで、進んでいくので読みやすいです。深く考える必要性が全くない。
文章は軽くて、面白おかしいシーンもたくさんあります。
ナメクジが隠れてないか確認するためにアメリカ人は全員常時上半身裸でないといけない、という政策が大真面目に行われたり、さらにはズボンまでみんな脱がないといけないという政策まで行われます。つまりみんな裸なわけです。
現実にそんなことが可能とは思えないけどなぁ。
今日読んだ本
ロバート・A. ハインライン『人形つかい』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
舞台は、2007年のアメリカ。
というわけで一昨年のことです・・・
「ナイスでいかした」密情報機関のエージェント・サムと、その同僚メアリが、宇宙から侵略しにやってきた灰色半透明のナメクジみたいなパペット・マスターと闘う、という物語。そのナメクジみたいなやつは、他の生物にとりついて、それを人形のように扱うので、始末が悪い。
死闘は、ずっと続きます。
「対話」なんて言ったら、貴様は敵のスパイかと疑われてぶっ殺されそうな世界です。基本的にテンポが良くて、爽快です。そして、「敵とみたらぶっ殺せ」的な感じで、進んでいくので読みやすいです。深く考える必要性が全くない。
文章は軽くて、面白おかしいシーンもたくさんあります。
ナメクジが隠れてないか確認するためにアメリカ人は全員常時上半身裸でないといけない、という政策が大真面目に行われたり、さらにはズボンまでみんな脱がないといけないという政策まで行われます。つまりみんな裸なわけです。
現実にそんなことが可能とは思えないけどなぁ。
今日読んだ本
ロバート・A. ハインライン『人形つかい』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
『イグアナの娘』は、テレビドラマにもなった作品。なぜだか、女の子の赤ちゃん(リカ)がお母さんにだけはイグアナに見えるという物語です。
お母さんは、イグアナに見える長女を邪険に扱いました。そして、次に生まれた妹は普通の赤子に見えるので、その次女を偏愛しました。
長女・リカは、それをしかたないと受け入れ、生きていきます。が、その内好きな人ができて結婚します。そして自分の娘が生まれるわけですが、その子どもは普通の人間の赤ちゃんでした。母に愛されたことのないイグアナのリカは、自分の子どもを愛せず、とても苦しみます・・・・
『カタルシス』は母の束縛の物語。
浪人中のゆうじが突如家出。バイトしている喫茶店のマスターの家に泊り込んでいたのです。家族は怒ります。そして、家にひき戻すわけですが、ゆうじは家出を繰り返しました。
いったい何が原因なのか。心理学を勉強している、いとこのともよが、ゆうじの両親に頼まれてゆうじに聞くと、理由が少しずつ分かってきます。どうやら、友達の女の子の葬式にいけなかったことが原因らしい。そして、そのときゆうじを引き止めたのは、母親・・・
『午後の日差し』は夫婦の物語。
「夫婦なんて結局は他人」という言葉にショックを受けた賞子。彼女は夫が外で女を金で買っているのでは、と疑い、娘の扱いに困り、家族にうんざりして、料理教室で出会った若い男に魅かれるようになります・・・
『学校へ行くクスリ』は、なんなんだろう・・
高校一年のかつみには周りの人間が全部人間に見えない。しかも、彼らの喋っている中身もいまいち聞き取れない。まるで雑音みたいに聞こえる。不思議なことになぜか、クラスの教室の中で、好きだったアイドルに似ていた、中川あゆみと、昔からの友達・甘木だけが人間に見えた。いったいなぜなのか・・
『友人K』は、本当に短いです。
ある男が、ある雪の日、対抗心を抱きつつもどこか気になっていた友人Kのことを思い出す、というお話。
今日読んだ本
萩尾望都『イグアナの娘』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
ロバート・A. ハインライン『人形つかい』
MWA賞最優秀処女長編賞と、CWA賞最優秀処女長編賞を受賞した作品。
推理小説というよりは、サスペンスです。
バージニアの州都リッチモンドで、グロテスクな連続レイプ殺人事件が発生。しかし、ほとんど証拠を残さない犯人に対して、警察はなす術がない。そして、警察の必死の捜査を嘲笑うかのように、犯人による残虐な犯行はエスカレート。しかも、警察内部のどこかに、機密情報を漏らす者がいるらしい。それを武器にしてマスコミが無闇やたらと騒ぎ立てるために、事態はさらに混乱していく・・・
美人検屍官ケイ・スカーペッタは、残された遺体から犯人を追おうとするのだが、妹に預けられた姪のルーシーが手元にいることもあって、四六時中いらいらしているような状況が続く・・・
気が重くなるようなお話です。でもその割にはたちの悪いジョークなんかもけっこうあるんだけど。
海外のミステリには、どこか底抜けに醒めた気持ち、というかまぁ死んじゃったけどしかたないない、悲しいけど頑張ろうぜ、みたいな空元気があるような気がします。だからつまらないジョークなんかもはさまる。それで、物語はだーっと走っていくわけですが。それに比べて、日本のミステリはとにかくやたらと重いのです。くそまじめで冗談とか全然ないし、ラストになってみたら、結局誰も救われなかった・・・ みたいな展開が定番で、ちょっと陰鬱になります。
それにしても、『検屍官』の謎解きにはちょっと失望しました。それまで少しも登場しなかった人が犯人というのでは、本格推理小説じゃないよなぁ・・・ う~ん、納得できない。
でも、ラストは良い感じです。暗いぎしぎしするような場面が延々と続いてきたのが最後になってやっと終わります。事件を解決し、一仕事終えた検屍官ケイ・スカーペッタは、休暇をとり、姪・ルーシーを連れて海岸に行くことにします。まぁいろいろ口喧嘩もあったわけですが、結局行くことになり。その2人が、旅行地に向かう飛行機に乗り込もうとしながら、ぺちゃくちゃ喋っている場面で物語はおしまい。
今日読んだ本
パトリシア・コーンウェル『検屍官』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
推理小説というよりは、サスペンスです。
バージニアの州都リッチモンドで、グロテスクな連続レイプ殺人事件が発生。しかし、ほとんど証拠を残さない犯人に対して、警察はなす術がない。そして、警察の必死の捜査を嘲笑うかのように、犯人による残虐な犯行はエスカレート。しかも、警察内部のどこかに、機密情報を漏らす者がいるらしい。それを武器にしてマスコミが無闇やたらと騒ぎ立てるために、事態はさらに混乱していく・・・
美人検屍官ケイ・スカーペッタは、残された遺体から犯人を追おうとするのだが、妹に預けられた姪のルーシーが手元にいることもあって、四六時中いらいらしているような状況が続く・・・
気が重くなるようなお話です。でもその割にはたちの悪いジョークなんかもけっこうあるんだけど。
海外のミステリには、どこか底抜けに醒めた気持ち、というかまぁ死んじゃったけどしかたないない、悲しいけど頑張ろうぜ、みたいな空元気があるような気がします。だからつまらないジョークなんかもはさまる。それで、物語はだーっと走っていくわけですが。それに比べて、日本のミステリはとにかくやたらと重いのです。くそまじめで冗談とか全然ないし、ラストになってみたら、結局誰も救われなかった・・・ みたいな展開が定番で、ちょっと陰鬱になります。
それにしても、『検屍官』の謎解きにはちょっと失望しました。それまで少しも登場しなかった人が犯人というのでは、本格推理小説じゃないよなぁ・・・ う~ん、納得できない。
でも、ラストは良い感じです。暗いぎしぎしするような場面が延々と続いてきたのが最後になってやっと終わります。事件を解決し、一仕事終えた検屍官ケイ・スカーペッタは、休暇をとり、姪・ルーシーを連れて海岸に行くことにします。まぁいろいろ口喧嘩もあったわけですが、結局行くことになり。その2人が、旅行地に向かう飛行機に乗り込もうとしながら、ぺちゃくちゃ喋っている場面で物語はおしまい。
今日読んだ本
パトリシア・コーンウェル『検屍官』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
『山谷 やられたらやりかえせ』は、山岡強一の遺稿集。
同名の『山谷 やられたらやりかえせ』という映画があります。この遺稿集は、その映画の補強ともいえます。なので、映画を解説しようと思います。
「山谷」というのは、地名です。1984年、そこは日本社会の暗部でした。労務者の使い捨てが日常的に繰り返される、酷い土地だったからです。映画は、その山谷の実態を描き、抑圧者の姿をあぶりだすことを目的としていました。
しかし、それはかなりの危険な行為でした。撮影がどれだけ妨害されたか、ということでもそれがよく分かります。
映画をまず作ろうと考えて行動したのは、佐藤満夫という人でした。彼は全共闘に関わったこともある左翼の闘士だったわけですが、映画の撮影中に暴力団・日本国粋会(右翼)に襲撃されて、刺殺されてしまいます。
それを引き継いだのが山岡強一です。彼は、笹島、寿町、筑豊など全国の寄せ場、ドヤ街を訪ねて撮影を行い、とうとう映画を完成させます。しかし、山岡強一も、暴力団・日本国粋会系金町一家に襲撃され、射殺されてしまいました。
しかし、その意思は受け継がれ、今でもいろんなところで自主上映が行われています(海外でも行われている)。僕は、1度映画を見たことがあります。とても複雑で難しい内容だったんだけど・・・
山谷の問題は、労働の問題だけとはいえないというのがその中心的な考え方だったように感じました。山谷は、被差別部落と接しています。つまり、貧困と差別が分かちがたく結びついているのです。
さらに、明治以後、朝鮮併合、満州侵攻などが行われましたが、その中で山谷などドヤや、いろんな炭鉱には、朝鮮人・中国人の人がたくさん流れ込んできました。多くは、強制的につれてこられたのです。それが、今にまでつらなる在日の問題なわけですが、その背景には、神・天皇を中心とする大日本帝国体制の侵略が存在します。
労務者の使い捨て、大日本帝国の侵略行為、日本に深く根付いている数々の差別(被差別部落に対する差別、在日朝鮮人に対する差別)、それらは全て結びついている、というのが映画の主張です。
現在、派遣・請負の登場によって、日本は、全国が「山谷化」したとよくいわれます。労働者は消え、みな労務者と化した、というわけです。確かにそうかも知れない。しかも侵略戦争の肯定、日本の軍事強化がすすんでいるし。状況は悪化しているかもしれない。読んでみるといろんなことを考えさせられます。
今日読んだ本
山岡強一『山谷 やられたらやりかえせ』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
松本清張『支払いすぎた縁談』
松本清張『氷雨』
同名の『山谷 やられたらやりかえせ』という映画があります。この遺稿集は、その映画の補強ともいえます。なので、映画を解説しようと思います。
「山谷」というのは、地名です。1984年、そこは日本社会の暗部でした。労務者の使い捨てが日常的に繰り返される、酷い土地だったからです。映画は、その山谷の実態を描き、抑圧者の姿をあぶりだすことを目的としていました。
しかし、それはかなりの危険な行為でした。撮影がどれだけ妨害されたか、ということでもそれがよく分かります。
映画をまず作ろうと考えて行動したのは、佐藤満夫という人でした。彼は全共闘に関わったこともある左翼の闘士だったわけですが、映画の撮影中に暴力団・日本国粋会(右翼)に襲撃されて、刺殺されてしまいます。
それを引き継いだのが山岡強一です。彼は、笹島、寿町、筑豊など全国の寄せ場、ドヤ街を訪ねて撮影を行い、とうとう映画を完成させます。しかし、山岡強一も、暴力団・日本国粋会系金町一家に襲撃され、射殺されてしまいました。
しかし、その意思は受け継がれ、今でもいろんなところで自主上映が行われています(海外でも行われている)。僕は、1度映画を見たことがあります。とても複雑で難しい内容だったんだけど・・・
山谷の問題は、労働の問題だけとはいえないというのがその中心的な考え方だったように感じました。山谷は、被差別部落と接しています。つまり、貧困と差別が分かちがたく結びついているのです。
さらに、明治以後、朝鮮併合、満州侵攻などが行われましたが、その中で山谷などドヤや、いろんな炭鉱には、朝鮮人・中国人の人がたくさん流れ込んできました。多くは、強制的につれてこられたのです。それが、今にまでつらなる在日の問題なわけですが、その背景には、神・天皇を中心とする大日本帝国体制の侵略が存在します。
労務者の使い捨て、大日本帝国の侵略行為、日本に深く根付いている数々の差別(被差別部落に対する差別、在日朝鮮人に対する差別)、それらは全て結びついている、というのが映画の主張です。
現在、派遣・請負の登場によって、日本は、全国が「山谷化」したとよくいわれます。労働者は消え、みな労務者と化した、というわけです。確かにそうかも知れない。しかも侵略戦争の肯定、日本の軍事強化がすすんでいるし。状況は悪化しているかもしれない。読んでみるといろんなことを考えさせられます。
今日読んだ本
山岡強一『山谷 やられたらやりかえせ』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
松本清張『支払いすぎた縁談』
松本清張『氷雨』
松本清張『尊厳』は、天皇制というものの不可解さを風刺した作品、なのかなぁ。たぶん。
皇族の行幸のとき、道を誤った運転手が周囲からの圧迫によって自殺させられた、というおはなしです。その運転手の息子は、戦後になってから、その皇族の男に復讐しようと企みますが・・・
しかし、その皇族の男は、記憶を失っていたので復讐の意図をまったく理解していなかった、というのが落ち。
『市長死す』は。
もともと軍人将校だった男が、戦後市長になりました。彼は何事もきっちりとしていて堅実な男でした。その市長が突然、用事ができたといって、全てを置き去りにして行方不明に。
その後、意外なところで死体が発見されます・・・
戦争が背景にあるおはなしです。
とはいっても、秘密の計画とかではなくて、恋愛がらみのはなしなんだけど。
今日読んだ作品
松本清張『尊厳』
松本清張『市長死す』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
松本清張『支払いすぎた縁談』
松本清張『氷雨』
山岡強一『山谷 やられたらやりかえせ』
皇族の行幸のとき、道を誤った運転手が周囲からの圧迫によって自殺させられた、というおはなしです。その運転手の息子は、戦後になってから、その皇族の男に復讐しようと企みますが・・・
しかし、その皇族の男は、記憶を失っていたので復讐の意図をまったく理解していなかった、というのが落ち。
『市長死す』は。
もともと軍人将校だった男が、戦後市長になりました。彼は何事もきっちりとしていて堅実な男でした。その市長が突然、用事ができたといって、全てを置き去りにして行方不明に。
その後、意外なところで死体が発見されます・・・
戦争が背景にあるおはなしです。
とはいっても、秘密の計画とかではなくて、恋愛がらみのはなしなんだけど。
今日読んだ作品
松本清張『尊厳』
松本清張『市長死す』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
松本清張『支払いすぎた縁談』
松本清張『氷雨』
山岡強一『山谷 やられたらやりかえせ』
『殺意』『なぜ「星図」が開いていたか』『反射』は、松本清張の中短編色々。
『殺意』は、もうすぐ役員目前の男が、同郷の課長の男に毒殺された、という事件。いったいどうして、事件は起きたのだろうか。2人は仲が良かったはずなのに・・・
『なぜ「星図」が開いていたか』は、ある教員の死についての物語。
教員は、3日間のハンストを行った後、星図という項目があるページを開いたまま疲労のあまり、心臓の発作を起こして死にました。いったいなぜ彼は、そのページを開いて死んだのだろうのか・・・?
『反射』は、20万のお金を盗むために女を殺した男の物語。
彼は、ほとんど全く証拠を残さず、全てをうまく切り抜けます。今のようなDNA鑑定などもなかった当時、明らかな指紋などが残っていなければ逮捕は不可能でした。
しかし、彼はただ1つ、ある大きな間違いを犯してしまいました。そしてその結果、破滅します・・・
面白い。松本清張は、どれも良いです。人の心をきちりと書ききるところが見事です。
今日読んだ作品
松本清張『殺意』
松本清張『なぜ「星図」が開いていたか』
松本清張『反射』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
松本清張『尊厳』
松本清張『市長死す』
松本清張『支払いすぎた縁談』
山岡強一『山谷 やられたらやりかえせ』
『殺意』は、もうすぐ役員目前の男が、同郷の課長の男に毒殺された、という事件。いったいどうして、事件は起きたのだろうか。2人は仲が良かったはずなのに・・・
『なぜ「星図」が開いていたか』は、ある教員の死についての物語。
教員は、3日間のハンストを行った後、星図という項目があるページを開いたまま疲労のあまり、心臓の発作を起こして死にました。いったいなぜ彼は、そのページを開いて死んだのだろうのか・・・?
『反射』は、20万のお金を盗むために女を殺した男の物語。
彼は、ほとんど全く証拠を残さず、全てをうまく切り抜けます。今のようなDNA鑑定などもなかった当時、明らかな指紋などが残っていなければ逮捕は不可能でした。
しかし、彼はただ1つ、ある大きな間違いを犯してしまいました。そしてその結果、破滅します・・・
面白い。松本清張は、どれも良いです。人の心をきちりと書ききるところが見事です。
今日読んだ作品
松本清張『殺意』
松本清張『なぜ「星図」が開いていたか』
松本清張『反射』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
松本清張『尊厳』
松本清張『市長死す』
松本清張『支払いすぎた縁談』
山岡強一『山谷 やられたらやりかえせ』
今は、松本清張『遠くからの声』を読んでいます。短編集。
松本清張は、長編ばかりではなく、短編でも(というより、短編の方が素晴らしい、という人もいるらしい)優れた作品をたくさん残しているそうです。なのでちょっと読んでいきたいなぁと思っています。
短編は、長編よりかえって難しいともいえます。切れが必要で、かつ瑕疵が1つでもあると、とても目立ってしまいます。だから、長編より完全にしっかりとつくられてなければなりません。
『遠くからの声』は、民子・啓子の姉妹と、姉・民子の夫・津谷敏夫の微妙な三角関係を書いた作品です。さすが、たった10数ページの間に、見事なまでに恋愛を描いています。ケータイ小説よりも、絶対にこちらの方が面白いと思うんだけど。「古い」といわれてしまうのかなぁ。
今日読んだ作品
松本清張『遠くからの声』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
松本清張『殺意』
松本清張『なぜ「星図」が開いていたか』
松本清張『反射』
松本清張は、長編ばかりではなく、短編でも(というより、短編の方が素晴らしい、という人もいるらしい)優れた作品をたくさん残しているそうです。なのでちょっと読んでいきたいなぁと思っています。
短編は、長編よりかえって難しいともいえます。切れが必要で、かつ瑕疵が1つでもあると、とても目立ってしまいます。だから、長編より完全にしっかりとつくられてなければなりません。
『遠くからの声』は、民子・啓子の姉妹と、姉・民子の夫・津谷敏夫の微妙な三角関係を書いた作品です。さすが、たった10数ページの間に、見事なまでに恋愛を描いています。ケータイ小説よりも、絶対にこちらの方が面白いと思うんだけど。「古い」といわれてしまうのかなぁ。
今日読んだ作品
松本清張『遠くからの声』
今読んでいる作品
ヘミングウェイ『老人と海』
松本清張『殺意』
松本清張『なぜ「星図」が開いていたか』
松本清張『反射』
やっと、『イエスの生涯』が読み終わりました。
短い本なのだけど、中身はけっこう興味深くて重いです。
イエス・キリストってどんな人だったのだろうか、ということを遠藤周作が思索し、読み解いていくもの。キーワードは、「神の愛、愛の神」、かなぁ・・・ あとがきでは、井上洋治が「永遠の同伴者イエス」こそがこの本のテーマである、と書いていますが、確かにそうともいえるような気もします。
人類に寄り添い愛を語る人イエス、か。
僕は、新約聖書を直接読んだことはありません。が、幼稚園の時、断片断片を分かりやすく語ってもらったことはあります。「マリアの処女懐胎。ベツレヘムの馬小屋におけるイエスの誕生。そこへ訪れる東方三賢人」といったことは、劇でやったりもしました。
『イエスの生涯』では、そこらへんの生誕のことに関してはほとんど触れません。遠藤周作は、前半(第一部っぽい)では、イエスがいろんな地を説いてまわったことを、後半(第二部っぽい)では彼の死を、書いています。
いろんなことを知れば知るほど、イエスは素晴らしい人だ、と思います。それなのに、どうして、そのイエスの語りから始まったキリスト教が、暴力を振るって多文化を潰す醜い権威に変貌してしまったのか。う~ん悩ましいです。結局あらゆるものは、どうしても腐っていくのかなぁ・・・
本の感想からずれてしまった・・・
今日読んだ本
遠藤周作『イエスの生涯』
今読んでいる本
ヘミングウェイ『老人と海』
松本清張『遠くからの声』
短い本なのだけど、中身はけっこう興味深くて重いです。
イエス・キリストってどんな人だったのだろうか、ということを遠藤周作が思索し、読み解いていくもの。キーワードは、「神の愛、愛の神」、かなぁ・・・ あとがきでは、井上洋治が「永遠の同伴者イエス」こそがこの本のテーマである、と書いていますが、確かにそうともいえるような気もします。
人類に寄り添い愛を語る人イエス、か。
僕は、新約聖書を直接読んだことはありません。が、幼稚園の時、断片断片を分かりやすく語ってもらったことはあります。「マリアの処女懐胎。ベツレヘムの馬小屋におけるイエスの誕生。そこへ訪れる東方三賢人」といったことは、劇でやったりもしました。
『イエスの生涯』では、そこらへんの生誕のことに関してはほとんど触れません。遠藤周作は、前半(第一部っぽい)では、イエスがいろんな地を説いてまわったことを、後半(第二部っぽい)では彼の死を、書いています。
いろんなことを知れば知るほど、イエスは素晴らしい人だ、と思います。それなのに、どうして、そのイエスの語りから始まったキリスト教が、暴力を振るって多文化を潰す醜い権威に変貌してしまったのか。う~ん悩ましいです。結局あらゆるものは、どうしても腐っていくのかなぁ・・・
本の感想からずれてしまった・・・
今日読んだ本
遠藤周作『イエスの生涯』
今読んでいる本
ヘミングウェイ『老人と海』
松本清張『遠くからの声』
やっと、S&Mシリーズ第10作目にたどりつきました。シリーズが、これでおしまいになるわけですが。なんだかやたらと長くなって、今までの巻の2倍位の厚さになっています・・・ 読むのに、疲れる・・・
正直、シリーズを通して見ると、最終巻『有限と微小のパン』は、1番の傑作、とはいえないなぁと感じました。もうミステリ小説というより、SF小説みたいな感じです。「真賀田四季」というキャラクターに、作者まで引きずられてミステリを逸脱してしまったような感じがします。
作者は、真賀田四季を天才だとやたら強調するけど。どうも、真賀田四季が天才に見えなくなってきてしまいました。なんというか、結局一般人と変わらない感傷を抱いたりするんだし。天才だ、と素晴らしさを語りすぎたことで、かえって天才に見えなくなるというのはおもしろい。
今日読んだ本
森博嗣『有限と微小のパン―THE PERFECT OUTSIDER』
今読んでいる本
遠藤周作『イエスの生涯』
ヘミングウェイ『老人と海』
大江健三郎、初期の頃の作品をだーっと読みました。
とにかく売れない、「ノーベル賞受賞作家」とつけても売れない、と評判の大江健三郎。まぁ、子どもが生まれた後は、作風が変わってちょっとね・・・ という人の声をよく聞きます。確かにそうかも知れない。
だけど、初期の作品はやっぱりすごい、と思います。
『死者の奢り』は、大学内にあるアルコール漬けの死体を別の場所に運ぶために雇われた学生のはなし。もうこの『死者の奢り』がまずもって凄い。
大江健三郎を一躍有名にした作品。
『他人の足』は、脊椎カリエスの子ども達が集められた病院が舞台。
彼らは、完全に閉鎖的で、自足した生活を送っています。看護婦たちがセックスしてくれるし、ほとんど困ることはない、といっても良いほど。いつも、こそこそとした卑猥な笑いばかりが満ちていました。
しかしそこへ1人の「闖入者」がやってきます。彼は、社会を知る学生でした。学生は、みんなを率いて外の世界に目覚めさせようとします。その結果、病室の状況はどんどんと変わっていくかに見えましたが・・・
『飼育』は、芥川賞受賞作。
墜落した戦闘機に乗っていた黒人の兵士を、村人たちが「飼う」と言う物語。語り手は、閉鎖的な村の、ある少年。
村の少年たちは、その黒人と仲良くなっていきます。
しかし、最終的には、「遠くの戦争」が、全てを壊してしまいます。
『人間の羊』は、バスの中で外国人の脅しに屈してすぼんを脱がされてしまい、屈辱を感じた学生が主人公。
でも、学生の苦しみはそれだけでは終わりません。学生は、傍観者である教員から一緒に「この事実を暴き、外国人を訴えよう」といわれ、逃げます・・・ 残酷な傍観者の姿が印象的です。
『不意の唖』は、ある田舎の村に、駐留軍がやってきた時に起きた出来事。外国兵たちはみんな立派なのに、通訳は不思議にみすぼらしい。だからなのか、あるとき、川で遊んでいたら、通訳の靴が消えていました。
すると通訳は怒りだし、「これは駐留軍に対する侮辱だ、ふざけるな」と村人たちを脅します・・・
『戦いの今日』は、朝鮮戦争が起きた頃の日本の物語。
ある白人の脱走兵と、それを匿った兄弟、および脱走兵とつきあっている日本人の娼婦の物語。
1番長いんじゃないかなぁ、多分。
今日読んだ本
大江健三郎『死者の奢り・飼育』
今読んでいる本
遠藤周作『イエスの生涯』
ヘミングウェイ『老人と海』
今日、とうとうスウェン・ヘディン『さまよえる湖』が読み終わりました・・・ 長かった。やっと読みかけの、遠藤周作『イエスの生涯』と、森博嗣『フラッタ・リンツ・ライフ』を読むことができます。
『さまよえる湖』は、19世紀のスウェーデンの探険家ヘディンの中央アジア探検記です。幻の、「さまよえる湖」ロプ・ノールは、1600年周期で、南北に移動しているのではないか? ということにあるとき気付いて、仮説をたてたヘディンが、それを実際に証明していった物語です。
凄いなぁ。
とても長い時間をかけて、事実を調べていくのか・・・
今日読んだ本
スウェン・ヘディン『さまよえる湖』
今読んでいる本
遠藤周作『イエスの生涯』
森博嗣『フラッタ・リンツ・ライフ』
時代小説の会『時代小説百番勝負』
宮崎市定『大唐帝国―中国の中世』(再読)
グレッグ・ベア『鏖戦』は難解なSF作品。『80年代SF傑作選〈下〉』収録の小説。
そういう空気をあえて醸し出す文章。けっこう読みにくいです。
でも良いです。こういうのもありなんだ。あらすじの解説はほぼ不可能だなぁ。短編なのに。どう解説すればいいのか。
物語は、いまだ人類が地球にいる時代から始まります・・・ そして、遥か何世紀先の時代にまでわたる壮大な物語に発展していきます。人種とネセクシとの壮絶な戦いが続いていく中。ブルースラックスと、クリーヴォの恋の物語がからみます。というか、その2人が歴史をつくります。
今日読んだ本
グレッグ・ベア『鏖戦』
今読んでいる本
遠藤周作『イエスの生涯』
スウェン・ヘディン『さまよえる湖』
森博嗣『フラッタ・リンツ・ライフ』
そういう空気をあえて醸し出す文章。けっこう読みにくいです。
でも良いです。こういうのもありなんだ。あらすじの解説はほぼ不可能だなぁ。短編なのに。どう解説すればいいのか。
物語は、いまだ人類が地球にいる時代から始まります・・・ そして、遥か何世紀先の時代にまでわたる壮大な物語に発展していきます。人種とネセクシとの壮絶な戦いが続いていく中。ブルースラックスと、クリーヴォの恋の物語がからみます。というか、その2人が歴史をつくります。
今日読んだ本
グレッグ・ベア『鏖戦』
今読んでいる本
遠藤周作『イエスの生涯』
スウェン・ヘディン『さまよえる湖』
森博嗣『フラッタ・リンツ・ライフ』
『ぼくがハリーズ・バーガー・ショップをやめたいきさつ』も、『80年代SF傑作選〈下〉』収録の小説。これもまた良い作品。ヒューゴー賞短編小説部門受賞。
ありきたりの設定だなぁ、と思いながら読んでいくと最後の最後にぽんとちょっと納得させられるラストがやってきます。う~ん。みごと。
あらすじは。
ハリーズ・バーガー・ショップに勤める主人公。彼は、夜になると店にやってくる不思議な人たちに最初はびっくりしますが、じょじょになれていきます。謎の人たちは別の世界から来たらしい。自分も行きたいなぁと考え出すのですが・・・
今日読んだ作品
ローレンス・ワット・エヴァンズ『ぼくがハリーズ・バーガー・ショップをやめたいきさつ』
今読んでいる本
遠藤周作『イエスの生涯』
スウェン・ヘディン『さまよえる湖』
森博嗣『フラッタ・リンツ・ライフ』
グレッグ・ベア『鏖戦』
ありきたりの設定だなぁ、と思いながら読んでいくと最後の最後にぽんとちょっと納得させられるラストがやってきます。う~ん。みごと。
あらすじは。
ハリーズ・バーガー・ショップに勤める主人公。彼は、夜になると店にやってくる不思議な人たちに最初はびっくりしますが、じょじょになれていきます。謎の人たちは別の世界から来たらしい。自分も行きたいなぁと考え出すのですが・・・
今日読んだ作品
ローレンス・ワット・エヴァンズ『ぼくがハリーズ・バーガー・ショップをやめたいきさつ』
今読んでいる本
遠藤周作『イエスの生涯』
スウェン・ヘディン『さまよえる湖』
森博嗣『フラッタ・リンツ・ライフ』
グレッグ・ベア『鏖戦』
ジェイムズ・P・ブレイロック『ペーパー・ドラゴン』は、世界幻想文学大賞受賞作。非常に説明が難しいんだけど・・・
世界幻想文学大賞っていうのは、アーシュラ・K・ル・グイン(『アースシーの風』)や、パトリック・ジュースキント(『香水』)が受賞していたりする賞。
『ペーパー・ドラゴン』のあらすじは。
ちょっと奇怪で、それでいて普通な田舎が舞台。あそこにもここにも竜の影を感じる主人公。その近くで、1人淡々と、機械仕掛けで、「竜」を創ることを目指す男、フィルビー。さて、竜は完成するのか・・・
結局最後まで竜は姿を見せません。影は見えるが、本物は見えないみたいな感じです。とても奥深い。
オクティヴィア・バトラー『血をわけた子供』は傑作です。
迫害などを受けて地球から追放されたらしい人類の一部は、ある惑星に逃亡。彼らは、トゥリックと言う先住民と、ある協定を結びました。トゥリックは、卵を人間の体内に寄生させて、そこで孵化するということを認めさせる代わりに人類の生存を認めたのです。
そしてその宿主となる人間は主に男。女性は人間の子供を生むために確保しておかなければなりません。だから男に、トゥリックの卵は埋め込まれたのです・・・
擬似妊娠・擬似出産を体験させられる男たち。
愛とはなんだろうか、という問いにまでたどり着きます。
今日読んだ作品
ジェイムズ・P・ブレイロック『ペーパー・ドラゴン』
オクティヴィア・バトラー『血をわけた子供』
今読んでいる本
遠藤周作『イエスの生涯』
スウェン・ヘディン『さまよえる湖』
森博嗣『フラッタ・リンツ・ライフ』
ローレンス・ワット・エヴァンズ『ぼくがハリーズ・バーガー・ショップをやめたいきさつ』
グレッグ・ベア『鏖戦』
世界幻想文学大賞っていうのは、アーシュラ・K・ル・グイン(『アースシーの風』)や、パトリック・ジュースキント(『香水』)が受賞していたりする賞。
『ペーパー・ドラゴン』のあらすじは。
ちょっと奇怪で、それでいて普通な田舎が舞台。あそこにもここにも竜の影を感じる主人公。その近くで、1人淡々と、機械仕掛けで、「竜」を創ることを目指す男、フィルビー。さて、竜は完成するのか・・・
結局最後まで竜は姿を見せません。影は見えるが、本物は見えないみたいな感じです。とても奥深い。
オクティヴィア・バトラー『血をわけた子供』は傑作です。
迫害などを受けて地球から追放されたらしい人類の一部は、ある惑星に逃亡。彼らは、トゥリックと言う先住民と、ある協定を結びました。トゥリックは、卵を人間の体内に寄生させて、そこで孵化するということを認めさせる代わりに人類の生存を認めたのです。
そしてその宿主となる人間は主に男。女性は人間の子供を生むために確保しておかなければなりません。だから男に、トゥリックの卵は埋め込まれたのです・・・
擬似妊娠・擬似出産を体験させられる男たち。
愛とはなんだろうか、という問いにまでたどり着きます。
今日読んだ作品
ジェイムズ・P・ブレイロック『ペーパー・ドラゴン』
オクティヴィア・バトラー『血をわけた子供』
今読んでいる本
遠藤周作『イエスの生涯』
スウェン・ヘディン『さまよえる湖』
森博嗣『フラッタ・リンツ・ライフ』
ローレンス・ワット・エヴァンズ『ぼくがハリーズ・バーガー・ショップをやめたいきさつ』
グレッグ・ベア『鏖戦』
『確率パイプライン』はジョークに満ちたばかばかしいSF小説。『80年代SF傑作選〈下〉』収録。
主人公は、サーファー・デルバートとゼップの2人。
彼らは、とにかくろくでもないやつで・・・ 鮫にかまれてボードがやられた、とか法螺吹くために、わざわざ2人共用のボードをざっくりきってしまって使い物にならないものにしてしまい・・・まぁ新しいボードが、必要だということになったんだけど。
それで、その新しいボードというのが凄いやつで。まぁ小さな泡を操ることによって、その小さな泡が大きな泡を操って、大きな泡が波を操って、波は海を操って・・・ ってな感じで海を操れちゃって。
それで、海のすぐそばの原発をぶっ壊して、デルバートはとうとう神になってしまった・・・ ってはなし。どうやって説明すれば良いのか分からないけど、とにかくばからしいはなしです。
今日読んだ作品
ルーディ・ラッカー&マーク・レイドロー『確率パイプライン』
今読んでいる本
遠藤周作『イエスの生涯』
スウェン・ヘディン『さまよえる湖』
森博嗣『フラッタ・リンツ・ライフ』
ジェイムズ・P・ブレイロック『ペーパー・ドラゴン』
主人公は、サーファー・デルバートとゼップの2人。
彼らは、とにかくろくでもないやつで・・・ 鮫にかまれてボードがやられた、とか法螺吹くために、わざわざ2人共用のボードをざっくりきってしまって使い物にならないものにしてしまい・・・まぁ新しいボードが、必要だということになったんだけど。
それで、その新しいボードというのが凄いやつで。まぁ小さな泡を操ることによって、その小さな泡が大きな泡を操って、大きな泡が波を操って、波は海を操って・・・ ってな感じで海を操れちゃって。
それで、海のすぐそばの原発をぶっ壊して、デルバートはとうとう神になってしまった・・・ ってはなし。どうやって説明すれば良いのか分からないけど、とにかくばからしいはなしです。
今日読んだ作品
ルーディ・ラッカー&マーク・レイドロー『確率パイプライン』
今読んでいる本
遠藤周作『イエスの生涯』
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森博嗣『フラッタ・リンツ・ライフ』
ジェイムズ・P・ブレイロック『ペーパー・ドラゴン』
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